キャンプでバーベキューといえば、網焼きをイメージする方が多いと思いますが、実は網よりも鉄板の方が使い勝手が良いのをご存知ですか?最近話題のソロキャンプでも、鉄板の有用性が注目を集めています。キャンプめしといえば鉄板です。今回は鉄板の魅力と正しい選び方、管理の仕方をご紹介するとともに、おすすめ鉄板商品まで解説します。
こだわって買うべきキャンプ料理ギアは鉄板
鉄板はキャンプめしを楽しむために欠かせない、キッチンギアの一つです。料理の幅が広がり、よりキャンプを楽しめるでしょう。鉄板で美味しく楽しめるおすすめ料理を紹介します。
蓄熱性に優れ、食材をおいしく焼ける
鉄板の魅力は蓄熱性に優れ、温度が安定していることです。鉄板の隅までしっかりと熱を入れられるため、食材を鉄板のどこに置いても火の通りが均一です。安定した調理が可能なため、料理を失敗しにくくなります。
鉄板は網と比べると、対応できる料理の幅が広く、耐久性も高いため、きちんとお手入れをしていれば半永久的に使用できます。網の場合、食材がこぼれるため、扱える食材に限りがありますが、鉄板であれば焼きそばやチャーハンなど幅広く調理可能です。
反面、重量があり、扱いにくいことがデメリットです。しかし、鉄板があればメニューの幅が広がり、よりキャンプでのご飯が楽しめるでしょう。
おすすめの鉄板料理
鉄板だからこそ楽しめる代表的な料理を3つご紹介します。1つ目がステーキの1枚焼きです。鉄板は一度温めると温度が安定するため、焦がしにくくじっくりと焼き上げられます。鉄板の上でステーキをカットできるため、余分なお皿やまな板などを準備する必要がありません。
2つ目の料理がトマトのステーキです。網で焼くと焦げてしまいがちなトマトですが、鉄板の上であれば、じっくり焼きながらトマトの旨味を引き出せます。オリーブオイルを適量たらし、火が通ったら塩と胡椒をかけるだけです。シンプルながら、素材の魅力を楽しめます。
3つ目のおすすめ料理がアヒージョです。アヒージョとは、オリーブオイルとニンニクで野菜や肉、魚介などを煮込んだ料理です。お洒落で作りにくい料理に思われるかもしれませんが、作り方は難しくありません。オリーブオイルにニンニクを入れ、煮込めば完成です。スキレットや縁がある深型の鉄板で簡単に作れる手軽さも魅力です。
種類と選び方を知って長年の相棒に出会おう
作りたい料理やその量、扱いやすさによってどのような鉄板を選べばよいかは変わります。目的に合わせた鉄板選びが大切になるでしょう。ここでは鉄板の種類と選び方について解説します。
作りたい料理に合った形状
鉄板の形状は、大まかに平面、波形、深型に分かれます。平面のものは平らでスペースを取らず、洗いやすいため、管理しやすいことがメリットです。ただし、食材がこぼれやすく、汁物などの調理はできません。
波形のものは、表面に凹凸があるタイプの鉄板です。網目のような焼き目が付き、しっかりと焼き上げられます。ステーキなど肉料理に使いやすく、余分な油が流れるため、ヘルシーに仕上がるのも魅力です。ただし、鉄板が平らでないと作れない目玉焼きなどは不向きでしょう。
深型のものは、縁の部分が立ち上がっており、汁物に使いやすいフライパンタイプの鉄板です。油や調味料がこぼれにくいため、扱いやすいでしょう。煮物などもでき、調理の幅も広がります。
サイズと厚み
サイズは大き過ぎず、小さ過ぎないものを選びましょう。サイズが大きいと一度に大量の食材を調理できますが、持ち運ぶ上では不便です。鉄板は重量があるため、大きいものは扱いにくいです。
また焚き火台やグリルなど、手持ちの道具との兼ね合いも考えましょう。鉄板はそれらに乗せて使いますが、サイズが適切でなければ鉄板を乗せられず使えません。
厚さがあるほど温度が安定し冷めにくくなります。ステーキなどを焼く場合は3mmから6mmまでの厚さがあれば、ステーキの焼き具合が安定します。鉄板の上であれば、温かい状態で楽しめるでしょう。ただし、厚みがあるほど鉄板の重量が増すため注意が必要です。
安全に使えるか
鉄板の下にガスバーナーやガスボンベを置いて加熱するのは、非常に危険なので避けましょう。鉄板を温めると輻射熱が発生するため、鉄板の下にあるガスボンベやホースなども温められてしまいます。ガスボンベが爆発する危険があるため控えましょう。
1人キャンプの場合、ちょっとした加熱にガスボンベを使いたいケースもあるでしょう。しかし、このような場合でも、鉄板を使うのはおすすめできません。どうしても使いたい場合は、焚き火台を使いましょう。
ガスバーナーなどの調理具の中には、鉄板が乗せられるよう遮熱板が取り付けられているものもあります。ガスバーナーを使って鉄板で料理がしたい場合は、熱源や鉄板を置く台にも注意しましょう。
安全性を考えるにあたり、持ち手の有無にも注目してください。持ち手があれば、調理中に持ち運びができるだけでなく、何かに吊り下げて使うことも可能です。炭の交換も簡単にできるため、調理中の事故を減らせるでしょう。
鉄板のお手入れ方法
鉄板はきちんとお手入れすれば、長持ちしますが、手入れを怠ると簡単に錆びてしまいます。しかし、鉄板を使ったことがないと、どう手入れすればよいか分からない人もいるのではないでしょうか。ここでは鉄板の正しいお手入れ方法を解説します。
シーズニングで錆びを防ぐ
シーズニングとは、鉄板に塗布されている錆止めを加熱して落とす作業です。この作業をせずに調理すると、食材に塗膜が付いてしまい、とても食べられるものではありません。鉄板に限らず、鉄鍋、ダッチオーブンなど、鉄製の製品を最初に使う前にやるべき作業です。
まず鉄板を加熱し、表面の塗膜を剥がします。その後中性洗剤を使って剥がれた塗膜を落としたら、水分を拭き取り、油を引いてください。その後、野菜の切れ端などを焦げるくらいまで焼きましょう。
新しい鉄板は鉄のにおいがしますが、この作業をしておけば鉄のにおいを避けられます。野菜はニラなどがよいですが、なければどんな野菜でも問題ありません。焼いたあとは、キッチンペーパーなどを使って余分な油を拭き取れば完了です。
使用後は洗剤を使わず水で洗う
鉄板を使用したあとは、洗剤を使わず水で洗いましょう。初回使用時は塗膜を落とすために洗剤を使うケースもあります。しかし、それ以降で使うのは避けてください。汚れが落ちない場合は、火にかけて水を沸騰させれば、汚れが浮き上がります。
洗剤を使うと、油分が落ちてしまい、錆びやすくなります。どうしても洗剤を使いたい場合や錆びを落としてから使う場合は、再度シーズニングを行なってください。
ソロからファミリー向けまで優秀鉄板を紹介
キャンプ用の鉄板は、作りたい料理やキャンプするときの人数によって選ぶべきアイテムが変わります。そのため、どのような鉄板を選べばよいか迷う人も多いのではないでしょうか。ここではソロ用からファミリー用まで、ケース別に使いやすいおすすめの鉄板を紹介します。
厚みがあり肉料理に最適 冒険用品 ヨコザワテッパン
ヨコザワテッパンは、5mm厚と、肉料理にぴったりの厚みがあります。さらに、縦が20cm、横が15cmという適度な大きさで、1人から5人分まで対応可能です。そのため、ソロキャンプでもファミリーでのキャンプにも使えます。重さも1kgと鉄板の中では軽く、平面になっているため、かさばりません。
肉料理を楽しみたい人や、スペースを取らない鉄板が好みの人に特におすすめです。
商品名:ヨコザワテッパン
アマゾン:商品ページ
人気のバーナーに対応 イワタニ カセットガスジュニアバーナー対応 グリルプレート
イワタニのカセットガスジュニアバーナーに対応したグリルプレートです。一般的な鉄板はカセットガスバーナーと合わせて使えないことが多いですが、このグリルプレートを使えば、カセットボンベでも鉄板料理が楽しめます。
縦20cm、横17cmと小型の鉄板ながら、4.5mmと十分な厚みがあります。肉料理を手軽に楽しむには十分な厚さでしょう。汚れが付きにくく、お手入れのしやすさも魅力です。
ソロキャンプなどで気軽に鉄板料理をしたい場合におすすめです。
商品名:カセットガスジュニアバーナー対応 グリルプレート
アマゾン:商品ページ
ハンドル付で機能性抜群 tent-Mark DESIGNS 男前グリルプレート
男前グリルプレートは、ハンドルが付いている波形のグリルプレートです。鉄板の厚みは3mm、大きさは縦20cm、横14cmです。
セパレートハンドル付きで、専用の収納ケースもあるため、使い勝手も抜群です。
ソロキャンプで、網目を付けてきれいに焼きたい場合や、肉料理をヘルシーに仕上げたい場合におすすめの鉄板です。
商品名:男前グリルプレート
アマゾン:商品ページ
ファミリーやグループに snow peak グリルプレート黒皮鉄板
グリルプレート黒皮鉄板は、適度な大きさがあり、ファミリーやグループで使うのにおすすめの鉄板です。厚みは3.5mmと十分で、サイズも縦33cm、横50cmと適度な大きさがあります。4人から5人の家族で使う分にはスペースに困ることはないでしょう。
専用の焚き火台とセットで使うことで、焚き火や炭火を使った鉄板料理が楽しめます。焚き火台であれば、直火が禁止されたキャンプ場でも安心して使用できるでしょう。
商品名:グリルプレート黒皮鉄板
アマゾン:商品ページ
まとめ
鉄板は本格的なキャンプめしを楽しめるギアで、網では難しいステーキや焼きそば、チャーハンなども調理できます。メンテナンスは必要ですが、手間がかかるものではなく、適切に管理していれば、半永久的に利用できることも魅力です。
大きさや形状にバリエーションがあるため、作りたい料理に合わせた鉄板を選べば、キャンプをより楽しめるでしょう。