「丁寧に、丁寧に」と肉を見つめすぎるあまり、どの部分を切ってるのか、迷走しだす私の手元。もたもたして、肉のあちこちを触りまくるからか、肉にシカの毛が付きまくる。「なるべく、毛が肉に付かないように気をつけて」と、井戸さん。時、すでに遅し。すでに毛が付きまくりのシンタマ。
大人3~4人で取り掛かるコト約1時間。根詰めすぎて腰が痛い。猟師さん達だけなら、1頭を15~20分で解体してしまうそう(さすが!)。いや~、まずは地道に魚の解体練習からはじめます、私(反省)。
このくらいのサイズになると、子ども達もなにも怖がらずに近寄って触っていた。吊られていたシカと同じシカなのだけれど。
さてさて、この剥いだシカの皮。どうなると思いますか?
なんと、ジャンベと呼ばれる西アフリカの太鼓の皮になるんです!
そして、シカの角。これも、こんな個性あふれるペンダントに!
食べて終わりじゃない。美味しく、かつ、おしゃれにシカを利用する。たくさんの人がそんな風にシカに関わるコトができたなら、森に相応しい数までシカを減らせるのではないかと、ちょっぴり期待をしてみるのだった(繁殖スピードが半端ないけれど・・・汗)。
NGO『森のたね』
住所:静岡県富士宮市大鹿窪1158-14
TEL:090-1075-5812(井戸さん)
Mail:morinotane@gmail.com
FB:https://www.facebook.com/morinotane.fuji/
イラスト・文・写真/松鳥むう(まつとり・むう)
島旅イラストエッセイスト
今までに訪れた日本の島は76島。島の人の日常のくらしに、ちょこっとお邪魔させてもらう旅が好き。著書に『島旅ひとりっぷ』(小学館)、『ちょこ旅沖縄+離島』『ちょこ旅小笠原&伊豆諸島』『ちょこ旅瀬戸内』(いずれも、アスペクト)などがある。
URL http://muu-m.com/