アウトドアで野草をじっくり観察しよう
前回(https://www.bepal.net/natural_life/natural-living/123084)では、野草のプロフェッショナルたちが集って、「ありのままの自然を楽しむこと」をテーマに、食材調達から、野草で作るランチまでをご紹介しました。今回はその続きとなる、檜原村(ひのはらむら)での野草観察や、野草を使った夜ご飯のアイデアをお送りします。
ルーペで見る“ 野草の魅力 ”
そのままだと通り過ぎてしまう野草たちも、ルーペで見ると違う見え方をしていて、新しい発見がいっぱいです。3歳の子どもが持っても軽くて、安心して渡せる「Vixen」のルーペを今回使用しました。ルーペを渡した途端に子ども達はその魅力に取り憑かれて、さまざまな野草を探しにいってしまいました。
水引の野草は何色かな?
水引をご存知ですか?贈り物や祝儀袋などに付けられている「紅白の紐」のことです。野草の“ミズヒキ”は、その水引からとって名付けられたと言われます。日本に昔からいる野草ですが、林のふちや、山などで見かけることができます。食べる事ができる野草なので、エディブルフラワーのように飾って楽しむことも。
動物や人にくっつくヌスビトハギ
ヌスビトハギという野草は、秋になると“ひっつき虫”とも呼ばれています。淡紅色の美しい花が咲いたあとに、動物や人にくっついて種を運んでもらうからです。そんなヌスビトハギの特徴はルーペで見ると、また違った世界が広がっています。
ルーペで見ると、細かい毛が付いているのがわかります。そして実際に触ってみると、ザラザラしています。ルーペでじっくり見て、手で感じることで学べる野草です。
夜ご飯は、野草の炊き込み御飯!
お腹が減ってきたら、買ってきた食材と一緒に、夕ご飯の準備を始めましょう。秋はキノコや木の枝を入れれば、美味しい炊き込み御飯ができてしまう素晴らしい季節です。木の枝には、香りがあるクロモジを使います。クロモジは他の木と違い、枝が真っ黒なので見つけやすいです。枝を折ると、爽やかな香りがフワッと広がります。このクロモジの枝とキノコがなんと、出汁になるのです。
材料(4人前)
・キノコ 片手にいっぱいぐらい
・野草や野木(イヌタデの花と葉、クロモジの枝) 適量
・生姜 みじん切りで小1
・お米 2合
・塩 2つまみ
・醤油 大2
・水 適量
作り方
(1)野草のイヌタデは、花穂と葉に分けます。キノコは食べやすい大きさに、生姜はみじん切りにします。
(2)鍋にお米、水、切った野菜に野草、塩と醤油を入れ、蓋を閉めて火にかけます。
(3)料理中は、蓋を開けて確かめないように注意!(温度が下がってお米が固くなるためです) ポイントは、香りです。美味しい匂いがしてきてから、10分〜15分は待ちましょう。そのあと火を止めてから、また10分ほど蒸らします。
(4)蒸らし終わったら出来上がり! かき混ぜてから、アッツアツをいただきましょう。
野草の見分け方はどうしたらいい?
はじめて野草を観察する場合は、食べられるものと食べられないもので見分けが難しいかもしれません。その場合は参考になる書籍『うまい野草、ヤバイ野草』(森昭彦著)や『ソロキャンプごはん』(山下智道著)などを見たり、YASOUENのイベントに参加してみたりして野草について調べてみて下さい。そしてぜひ山や野に入ってご自身で野草を摘んだり、食べたりしてみてくださいね。
ルーペ協力:Vixen/ルーペ LEDポケット35
野草監修:山下 智道