第1位はイナゴ。
「やはりイナゴは全国区ですね。50%くらいの人が抵抗なく食べられるようです。前に食べたという経験者も多いし、海老のような触感も悪くないと受け取られるからでしょう」
第2位はハチノコ。
「これも有名な昆虫のひとつなので、支持者は比較的多い。食感が柔らかめなので少し抵抗を感じる人もいるようですが」
第3位セミ
「大都市でも身近に見られる昆虫なので、意外に思われる人も多いのでは? セミといっても成虫ではなくて幼虫が人気です。クリーミーな味は、一度食べてしまえば抵抗感がなくなるという人が多いです」
では本誌が突撃した蚕に対する一般の人気はどうなのだろう。
「難しいところですね。幼虫にしろ蛹にしろ成虫にしろ、独特な味に好き嫌いが分かれてしまうようです。食べた直後に、ふっと鼻に抜ける臭いにクセがあるんです」
なあるほど。ま、記者は糞茶も含めておいしくいただきましたけどね。そのときへえと思ったのは、蚕の幼虫には食べごろがあるというところ。
「カイコは5齢幼虫が繭を作りますから、5齢になると体内に絹糸ができてしまって旨くなくなる。だから、その直前のたっぷり栄養を蓄えた4齢がベストなんですよ」
う~む、最先端を走る昆虫料理研究家の興味は、すでに”旬”の探索にも入っているのだった。
取材・文・撮影=三宅直人