山のパエリアの主役は、野草!
前回(https://www.bepal.net/natural_life/natural-living/123084)では、野草のプロフェッショナルたちが集って、「ありのままの自然を楽しむこと」をテーマに、食材調達から、野草で作る夜ごはんまでをご紹介しました。今回は、檜原村(ひのはらむら)の野草が主役となる、山のパエリアのアイデアと、ミツバの見分け方を紹介します。
野草摘みは、宝探し!
野草採取は、五感を使います。でも宝探しで地図を見るように、野草図鑑を見ながら探すことも大切なことです。これを繰り返していくうちに、食べられるものと、毒草とが、少しずつわかってくるようになります。毒草は、なんとなく毒々しい色であったり、トゲがあったりするものもありますが、写真でも分かりづらいものがあったときは、食べるのはやめましょう。(「食べられる野草」の見分け方の本はこちらをご参照くださいhttps://www.bepal.net/natural_life/natural-living/126264 )
美味しいor毒草?並んで生えている野草「ミツバ」
ミツバはスーパーに並んでいますが、山でも見つけやすい野草のひとつでもあります。でもミツバには、とても良く似ている毒草(キツネノボタン類)があります。困ったことにこの野草たちは、横に並んで生えていることも多いので、見分けるポイントをしっかり覚えておきましょう。
ミツバ
見るポイント:茎から葉が3枚そのままくっついています。葉の裏は「ツルツル」です。
嗅ぐポイント:ミツバの香りは、見分ける重要なポイントです。
キツネノボタン類
見るポイント:それぞれの葉に「茎」が、それぞれ付いています。葉の裏には「うぶ毛」があります。
嗅ぐポイント:香りは全くしません。
野草が主役の山のパエリアを作ってみよう
出汁もサフラン(黄色い色付け)も使わない山のパエリアは、とにかく食材を入れる順番がポイントです。火をきちんと通した方が良いもの、少しの火で良いもの、そのままの風味を味わう野草などなど、難しくはないので好きな野菜や野草を入れてみましょう。
材料(4人前)
・野草(ミョウガの葉、クロモジの葉、ガマズミ、フユノハナワラビ、キンミズヒキ、ミツバ)
・野菜(ニンニク、舞茸、ナス、ピーマン)
・米 2合
・オリーブオイル 適量
・豚肉(鶏肉でもOK)100g〜200g
・水 適量
・塩 適量
・こしょう、ユズやレモン お好みで
作り方
(1)ニンニクはみじん切り、他の野菜は食べやすい大きさに切ります。
(2)パエリア鍋(フライパン、スキレットでもOK)に、オリーブオイルを入れて豚肉を少し炒めます。固くなる前に取り出して、お皿に分けて置いておきます。
(3)パエリア鍋に、お米を入れて炒めます。(注:このとき鍋底にくっつかないよう油を足したり、ぐるぐるお米を混ぜましょう)
(4)お米の色が透明になってきたら、ニンニクとキノコを入れて少し炒めます。
(5)水とミョウガの葉を入れます(ミョウガの葉は香り付けなので、なくても大丈夫です)。
(6)豚肉、野菜を全部入れます。
(7)途中で水分が足りなくなってきたら、混ぜながら水を足します。塩とこしょうで味を調えてから、野草(ガマズミ、ワラビ)を入れて混ぜ合わせます。
(8)水分が無くなったら、キンミズヒキと、ミツバ、ユズをちらして完成です。
野草はスープにちょっと入れてみたり、お皿に使ってみたり、色々なアイデアで楽しんでみてくださいね。
今年はコロナ感染拡大防止のために、一般の皆さんが参加できる「野草キャンプ」の開催は延期とさせていただきました。来年には、YASOUENのメンバーと「野草キャンプ」を開催しますので、楽しみに待っていてください。
野草監修:小林健人/八王子市長池公園副園長