知ってそうで知らないアウトドア・Q&A
【薪の組み方】編
Question
次の薪組みの中で、一番薪が長持ちするのはどれ?
Answer
「傘型」「開き傘」「インディアン型」「星型」などと呼ばれている組み方。火の高さを抑えることができて、少ない薪で火を長時間維持するのに向いている。つねに薪をくべなくてもすむ組み方で、世界中のキャラバンたちが利用している。
ポピュラーな薪組み法
キャンプで火を効率よく扱うには、薪の組み方が重要。日本にも古くから各地方に伝統的な伝統的な薪組み法がある。囲炉裏、かがり火、かまどなど、用途に応じて使い分けられてきた。これらの積み方はキャンプの焚き火にも有効。基本的な薪組み法を覚えて、より効率的に焚き火を楽しみたい。
「合唱型」「閉じ傘」「小屋型」「山型」などと呼ばれ、薪を円錐状に組むポピュラーな組み方。高く炎が上がるが鎮火も早いのが特徴。周囲を明るくさせたいときや、動物を追い払うときなどに利用されてきた。
「井桁型」「キャンプファイヤー型」。薪を縦横、交互に積んでいく組み方で、火はつきにくいが、一度着火すると大きな炎になる。薪の消費が早いので、キャンプファイヤーやイベントなど、焚き火を鑑賞するときによく使われる。
「並列型」「並行型」「ロングファイヤー型」。2本の枕木の上に薪を平行に並べる組み方で、雨で地面の状態が悪くても焚き火ができ、安定した火力が得られるのが特徴。薪と薪の間隔を変えて火の調節が容易なので、調理などにも向く。
海外で人気の薪組み法
「タイガ」と呼ばれ、シベリア各地で見られる薪の組み方。長時間燃えて、多くの炭を出す方法で、猟師たちが冬場に利用。体を温めたり、衣服を乾かすときなどに使われる。
「アメリカの暖炉」と呼ばれ、北欧やシベリア極東など極寒地で利用されている組み方。文字通り、暖をとるために適した薪組法だ。
「ポリネシア」と呼ばれている焚き火方法。土を掘って炉を作り、薪を縦に入れて燃やす方法。雨が降っているときに有効な組み方で、炭と灰がたくさん取れて調理などにも向く。
取材・文/松浦裕子