スプラウトは『天然のサプリメント』
スプラウト(sprout)は、穀類、豆類、野菜の種子を発芽させた植物の「新芽」、別名「発芽野菜」や「新芽野菜」と呼ばれています。種子を発芽させた小さな芽にはビタミンやミネラルなど栄養やファイトケミカルがぎゅっと詰まっていることから「天然のサプリメント」といわれています。
自分で“旬”が作れる野菜『スプラウト』
スプラウトは種を撒いてだいたい1週間ほどで食べられるまでに成長します。食べ頃の目安が分かるのもスプラウト栽培の魅力のひとつです。自分の好きなタイミングでスプラウトを育てて、採れたての「旬」が味わえます。
自家栽培は無農薬で安心
ここでは、スプラウトの代表的な2種類「もやし系」と「かいわれ系」の栽培方法を紹介します。
・もやし系スプラウト
~もやしや、アルファルファなど。暗所で発芽させ、そのまま生育させて育てる方法
・かいわれ系スプラウト
~かいわれ大根や豆苗など。暗所で発芽させてその後、太陽など光の下で緑化させて育てる方法
スプラウトを育てるためのコツ&ポイント
・スプラウトは必ずスプラウト専用のタネで育てましょう。
・清潔第一!朝晩1日2回水替えを行ないましょう。
数種類のスプラウトを同時に育て始めるのもおすすめです。何種類かを同時に育てると、スプラウトそれぞれの成長していく過程の観察を楽しめます。また、数種類同時に育てることで水替えなどの作業が習慣化しやすくなります。
かいわれ系スプラウトの栽培方法
【用意するもの】
・種子
※今回使用したタネは、ラディッシュとブロッコリースプラウトです。
・栽培する容器
・コットンまたは、キッチンペーパー(専用容器を使わない場合)
※スポンジなどを使って育てる栽培方法もありますが、衛生面からコットンやキッチンペーパーをおすすめします。
・アルミホイルまたは、新聞紙
※種子を発芽させる際の日よけに使います。
・霧吹きスプレー
かいわれ系スプラウトの育て方、その1
(1)栽培用の容器にコットンを敷き、コットンに水をたっぷり吸わせます。
(2)水を張った栽培用の容器の上から種子が重ならないように種子を敷き詰め、さらに種に霧吹きでたっぷりと水を含ませます。
(3)アルミホイルを容器に被せて遮光します。
(4)朝と夜、霧吹きでたっぷり水やりをします。
(5)発芽したらアルミホイルをはずします。
(6)茎が伸びてきたら、緑化させます。
(7)収穫します。必要な分だけ根元をハサミで切り、収穫します。
(8)流水できれいに洗えば食べられます。
専用容器での育て方、その2
(1)スプラウト専用容器を用意します。透明容器に白線まで水を張ります。
(2)アミ皿を透明容器にセットして水面を均等に広げます。
(3)種を密に撒きます。
(4)1日1回、水を替えます。
(5)茎が伸びてきたら、緑化させます。
あとは、必要な分だけ根元からハサミを使って収穫し、流水できれいに洗えば食べられます。
番外編:容器のフタでもすくすく
カイワレ系のスプラウトのもっと手軽な栽培方法はないか?と考えて、試しに容器のフタにコットンを敷いて栽培してみました。これが思いのほか便利で、簡単に育てることができました。いろんな形や大きさのフタ、スプラウトも数種類で栽培すれば見た目にも楽しめます。この栽培方法ならタネを準備するだけで手軽に始められます。
もやし系スプラウトの栽培方法
【用意するもの】
・種子
※使用したタネはアルファルファとブロッコリースプラウトです。
・栽培する瓶(750mlくらいの大きさのもの)
・ネット
・輪ゴム
もやし系スプラウトの育て方
(1)スプラウトのタネ大さじ2杯分を用意し、軽く水洗いします。
(2)栽培用の瓶に、半分くらいの水を入れ、(1)のスプラウトのタネを入れます。
(3)ネットを被せ輪ゴムで止め、一晩浸水させます。
(4)毎朝、水を入れ替えます。容器は水はけをよくするため、瓶が斜めに保てるようにしておきます。
(5)発芽し、どんどん量が増えてくるまで、朝晩水洗い(リンス)します。
(6)瓶の半分くらいの量のスプラウトが育つまでリンスを繰り返します。だいたい1週間から10日くらいが、できあがりの目安です。
食べる前の水洗いも重要です。タネの殻をしっかり取り除くことで食感がよくなります。
スプラウトに含まれる注目の成分「スルフォラファン」
スプラウトは栄養価の高い食べ物として注目をされています。その中でもブロッコリースプラウトに含まれている成分、ファイトケミカルの一種「スルフォラファン」にはさまざまな健康効果が報告されています。
主に期待できる効果が以下になります。
・抗酸化作用
・活性酸素を除去
・肝機能を高める など
サプリメント的ブロッコリースプラウトの食べ方
スルフォラファンは1回食べるだけで、3日間肝臓の機能をサポートする効果が持続するといわれています。1度に食べる量は20g。この量を生のままよく噛んで食べるだけです。「3日に1回20gを生のままよく噛んで食べる」。これだけで、スルフォラファンの効果が期待できます。スプラウトはタンパク質と一緒に摂ると効果的という研究報告もあります。お肉の副菜としてスプラウトを食べるのも手軽で効果的な食べ方です。
スプラウトのある生活
スプラウト2種類の栽培方法、ブロッコリースプラウトの効果的な食べ方を紹介しました。いかがでしたか?3日に1回のスプラウト生活を3週間ほど続けた結果、痩せた、むくみが取れたなどの効果が報告されています。
「3日に一度20gを生のままよく噛んで食べる」という機能的な食べ方を試して、自分のカラダの変化をレポートしてみるのも良い機会です。ただシンプルに使い勝手よく、野菜不足を補うために、料理の彩りに育てるだけでも楽しいものです。
寒い季節に室内で過ごすゆとりの時間に、冬の健康維持に。この冬、スプラウト栽培を始めてみませんか?