寒くなってお外で飲む温かいお茶を飲むのが、ますますおいしい季節になりました。今回はアウトドアの道具として欠かせない「シェラカップ」とティーポットを使った、お茶の美味しい淹れ方のポイントをご紹介いたします。
お茶はシェラカップでも淹れられる!
では早速ご紹介します。準備するものはシェラカップ3つ(250ccぐらい)、バーナーなどの燃焼器具、お茶、ティーポット、お水です。
行程その1:お湯を沸かす
最初に、1人分200ccとしてお水を用意し、シェラカップに淹れて沸騰させます。目盛りがあるシェラカップを使うと、お湯の量がわかりやすいのでオススメです。
なお、今回はチタン製のシェラカップを使いました。独特な金属の匂いがほぼなく、沸騰時の水への匂い移りがあまりありません。茶葉本来の持つ繊細な味わいを引き出しやすいのです。
水道水の場合はカルキ抜きにもなりますので、充分沸騰をさせてお湯を用意します。2~3人分以上の場合はケトルなどを使って多めにお湯を沸かしましょう。
行程その2:ティーポットと茶葉を用意
ティーポット(今回はガラスのフィルター付き茶器)に茶葉を小さじ1杯程度(4グラム)を用意し、1杯から3杯分(お湯600cc分ぐらい)として茶器に茶葉を入れます。
一定の量を測れる茶しゃじがあると便利です。茶葉の量は少し多いかな? ぐらいの量を使いましょう。美味しいお茶を淹れるポイントになります。
行程その3: 湯冷まし
沸騰したお湯を湯冷ましをします。シェラカップをもう1つ使い、さきほど沸かした湯を注いでお湯を冷まします。外で器が冷えている状態の時は、1つの器にあけるとおよそ10度下がるといわれます。
なぜ湯冷しをするのかというと、茶葉に注ぐお湯の温度は80度から70度がベターとされています。沸騰したお湯100度で別の器へ移して90度、そして器に注いで80度となり、理想の温度になるのです。
また湯冷しをすることで、お茶のもつ渋味やまろやかさを引き出せるためバランスが良いとされています。冷ましたお湯はティーポットへ注ぎましょう。
行程その4:茶葉が開くのを待つ
お湯をティーポットに注ぎます。耐熱ガラス製ティーポットは、茶葉が開いていくのがよく見えて、茶葉の色味を視覚的に楽しめるのでおすすめです。約30〜45秒経つと、ポットの中で茶葉が開くのがわかります。ポット内で緑色が濃くなったら淹れるタイミングです。
行程その5:器に注ぐ
飲む器としてシェラカップを用意します。ここでのポイントは、茶葉の入っているティーポットの底を回してながら注ぐことです。ポットをかるく回すことで、茶葉の持っている栄養分や味わいを十分に引き出せるためです。日本茶は最後の一滴まで絞り切るように注ぐことで、茶の旨味を注ぎ切ります。
もし2〜3杯注ぐ際は「回し注ぎ」をします。これは3つの器に順番に1→2→3→3→2→1→1→2→3と注いでいく方法です。この方法により、濃さと量が均等になります。その際は器分のお湯の量も増やします。
なお茶葉によりますが、2煎目(2回目)は1煎目よりも濃くしっかりと召し上がることができます。2煎目は、湯冷まししたお湯を用意したらティーポットへ入れ、待たずにすぐに器へ注ぎます。
急須やティーポットがないときの方法
これは、茶葉を淹れる急須やティーポットがないときの裏技です。日本茶をそのままシェラカップへ入れ、そこにお湯(湯冷まし後)を注ぎましょう。茶葉はお湯の中で沈みます。茶葉に気をつけながら、器の上部で抽出されたお茶を別の器に注ぎます。ティーポットがない場合でも、そのままお茶を淹れることができます。
飲んだ後の茶殻の処理
お茶を淹れたあとの茶殻や、ティーバッグを捨てる際に小さなザルなどで水分をとリましょう。クッキンングペーパーなどで水分をとったら、楽しんでいる焚き火に入れて一緒に燃やすのも良いです。茶葉の香ばしい香りがサイトに広がって、リラックス気分を味わえます。
なお茶殻を捨てる際は、燃えるゴミ(生ゴミ)になります。キャンプ場などではきめられた場所に捨てましょう。指定された場所がない場合は必ず持ち帰るように!
そのほかに、茶殻をよく乾燥させてからテント内の清掃の際に使うのもオススメです。お茶には抗菌作用と埃への吸着作用があります。乾燥させた茶殻をパラパラとテント内に撒いてホウキなどで一緒にはきましょう。
使用する際はよく乾燥させてください。なお、テント生地に茶葉の緑色の色が移る可能性があります。
今回は美味しく淹れるポイントを、ティーポットとシェラカップを使用した場合でご紹介しました。どうぞあなたもぜひ、お外でお茶タイムを楽しんでください。