シェラカップでごはんが炊ければ無敵です
ソロキャンプの人気が、ますます高まりつつある今。一つあれば、炊飯から気軽なおつまみ、麺料理に、パンのアレンジメニュー、ボリュームのある主役のおかず、カレー、そしてスイーツやドリンクまで、あらゆるジャンルの料理が作れる「シェラカップレシピ」が注目を集めています。
そこで、そんなシェラカップレシピに詳しい料理家・蓮池陽子さんに、シェラカップの基本や、まずマスターしたい基本の炊飯方法などを伺っています。
蓮池さん曰く「まず、白いごはんが炊ければ無敵と言っても過言ではないですね。そこからのアレンジや新しいレシピへの挑戦は、グーンとやりやすいはず。どうぞ繰り返し、楽しんでみてくださいね」。
確かに、その熱伝導率のよさから焦げ付きやすかったり、ハンドルが熱くなるなど、シェラカップの個性を知っておく必要はあります。でも、それさえ掴んでしまえば、一つで調理から食事まで済ませられるので、準備も片付けもシンプルで、とってもラクなんです!
というわけでここからは、ほかほかのごはんが炊けるようになったら作ってみたい「アレンジごはん」のシェラカップレシピをご紹介します。
朝食にもおすすめ「ハムエッグライス」
炊きたてごはんの次にトライするなら、蓮池さんのイチオシは「ハムエッグライス」です。
レシピ|ハムエッグライス(調理時間15〜20分)
【材料】
・お米 1/2合
・スライスハム(ベーコンでも可)1〜2枚
・卵 1個
・お好みの調味料(しょうゆ、バター、ソースなど)適量
【作り方】
(1)シェラカップに吸水させた米を入れ、水(分量外)を200mlのラインまで注ぎ、弱火にかける。
(2)沸騰したら、箸でぐるぐるかき混ぜる。
(3)ハム、卵をそっとのせ、米を混ぜつつ、ごく弱火で水分がほぼなくなるまで加熱する。
(4)火を止め、ふたをして5分ほど蒸らす。
(5)お好みの調味料をかけて食べる。
「炊飯しながら作るので、レシピのポイントは(3)にあります。ハムと卵をのせるとき、炊いているお米が覗くようにのせてください」
異国の香りをフィールドで「カオマンガイ」
創意工夫すれば、キャンプや登山でも、まるでレストランのようなメニューも楽しめます。その一つがタイ料理の「カオマンガイ」。
「カオマンガイといえば、スライスしていただくジューシーなお肉がおいしいですが、シェラカップレシピはあまり長時間の調理に向きません。そこで、ひき肉をお団子のように丸めて代用してみました。鳥のうまみがごはんに染みて、たまらないですよ!」
レシピ|۬カオマンガイ(調理時間15〜20分)
【材料】
[家で仕込んでいくタレ]
・生姜(すりおろし)大さじ1/2
・長ネギ(みじん切り)大さじ1
・塩 小さじ1/4
・ごま油 大さじ2
[持参するもの]
・お米 1/2合
・鶏がらスープ 小さじ1
・鶏ひき肉 50g(むね肉でももも肉でもお好みのほう)
・パクチー お好みで適量
【作り方】
(1)[家で]生姜、ねぎ、塩を混ぜ、熱したごま油を注ぎ、混ぜる。
(2)シェラカップに吸水させた米を入れ、水(分量外)を200mlのラインまで注ぎ、鶏がらスープを入れてよく混ぜる。
(3)(2)の上にひき肉をスプーンなどで丸めて入れる。
(4)沸騰したら、肉が沈まないようにしながら、お米の部分をぐるぐる混ぜる。
(5)米の水分が減ってきたら、お米を混ぜつつ、ごく弱火で水分がほぼなくなるまで加熱する。
(6)火を止め、ふたをして5分ほど蒸らす。
(7)タレをかけ、パクチーを添える。
シェラカップレシピの世界は無限だ!
いかがでしたか? 今回ご紹介したレシピは、キャンプや山ではもちろん、リモートワークのランチにもちょうどいいものばかり。
蓮池さんが、この秋に発売したレシピブックでは、このほかにもバラエティ豊かなごはんものからカレー、麺類、パンのアレンジレシピ、ボリューム満点のおかず、スイーツ、そしてドリンクまで、さまざまなシェラカップレシピが紹介されています。
中でも、蓮池さんのおすすめの一部が、こちら。
みんな大好きカレーも、シェラカップの得意とする料理とのこと。
「カレーなら、ルーを1〜2かけほど入れれば、手軽に仕上げられます。ごはんが上手に炊けるようになってきたら、タイミングを合わせて同時調理してもいいですね」
煮込みながら食べて、足りなくなったら具材を足していけるのもシェラカップレシピならでは。鍋料理はもちろん、こんな煮物も出来ちゃいます。
「私も試してびっくりしたのが、おでん。グツグツ長時間煮込まないと、あの独特のおいしさは味わえないかと思っていましたが、車麩と塩昆布があれば、シェラカップレシピでも十分おいしい一品になります」
一人分のスイーツを楽しめるのもうれしい!
「ホットケーキミックスで楽しむ大判焼きは、お子さんもきっと大好きな味。挟む具材でさまざまなおいしさが楽しめるので、ご紹介したもの以外にも試してみてくださいね」
ご家庭に眠っているシェラカップがあるという方は、どうぞ引っ張り出して、活用してみてください!
写真=山本 智