キャンプのオフシーズンは、ギアの手入れをしよう!
キャンパーにとって冬期間は、一般的にオフシーズンといわれる季節。シーズン中に活躍したキャンプギアも、オフシーズン中は物置にしまっている方が多いのではないでしょうか。
しかしキャンプギアを使用しない期間も、道具の劣化は進みます。特にペグや刃物などの金属類は、いつの間にか錆びてしまうことがあるので、注意が必要です。
今回はそんなキャンプ刃物の中から、斧のメンテナンス方法をご紹介します。斧は適切なメンテナンスをしないと、寿命が短くなってしまう事があります。
オフシーズンは斧を物置にしまう前に、適切なメンテナンスをして、切れ味の良い斧を来シーズンも使えるように準備しておきましょう。
斧の状態を確認する
まずは斧頭の確認を行ないます。斧頭とは斧の鋼の部分のこと。特に斧頭の中でも刃の部分は、刃こぼれが無いかよく確認しましょう。
刃こぼれがある場合は研ぎましょう。刃こぼれを放置して斧を使い続けると、刃こぼれが広がり、切れ味が悪くなるばかりか斧自体の寿命にも関わります。
斧刃は日頃からメンテナンスが必要な部分ですが、オフシーズンは改めてじっくり確認しましょう。
斧刃の他にも、斧頭に変形や欠け、割れなどが無いか確認しましょう。
斧刃にかぶせるシースカバーがある場合は、カバーにひび割れが無いか確認しましょう。
一般的に斧は購入した際、斧刃を保護するためのシースカバーが付属しています。カバーは本革で作られている場合が多く、そのようなカバーは手入れが必要です。
本革のシースカバーは乾燥によって硬くなり、ひび割れてしまうことがあります。ひび割れがひどいと、斧刃を保護する本来の役目が果たせなくなりますので、定期的に保革クリームを塗り込む必要があります。
斧の柄は、一般的に木材で作られているものが多いです。木材は乾燥すると収縮し、斧頭と柄の接合部分にぐらつきが発生する場合があります。
また薪割りをする際に、割れた薪が柄にヒットし、柄がひび割れてしまうことがあります。
斧頭のぐらつきは無いか、柄のひび割れが無いか、よく確認しましょう。
斧のメンテナンス:斧刃
斧刃は日頃から研いでおき、いつでも切れ味を良くしておきましょう。
普段斧刃を研ぐ際は、100円ショップで購入できるハンディシャープナーがおすすめです。このシャープナーは砥石のように水で濡らす必要が無く、手軽に斧刃を研ぐことができるすぐれものです。
硬い薪を割った際や、斧刃に小石などの異物が誤ってヒットした際は、刃こぼれが無いかよく確認してみてください。
もし刃こぼれがある場合は、キャンプ中でもすぐにシャープナーを使って斧刃を研ぐことをおすすめします。
刃こぼれした状態の斧を使い続けると、刃こぼれが広がり、斧自体の寿命が縮んでしまいます。刃こぼれを広げないよう、シャープナーで研ぎましょう。
斧刃がしっかり研げている場合、シャープナーに鉄粉が付着します。
ただしシャープナーはかなり粗くしか研げませんので、定期的に砥石を使って丁寧に研ぎましょう。
砥石を使って斧刃を研ぐ場合、まずは砥石に水を吸わせます。およそ10分程度水に浸しましょう。
斧というのは、用途によって斧刃の形状が異なります。
斧刃の形状をよく観察して、なるべく元の形状を変えないように研ぐことを意識しましょう。
斧頭が重く、思ったように上手く斧刃が研げないという方は、砥石を持って斧刃を研ぐのがおすすめです。
砥石は頻繁に水をかけて、乾かないように注意しましょう。
砥石で斧刃を研いだら、刃こぼれが無くなっているか確認しましょう。
薪割り斧は、斧刃を鋭利に研ぐ必要はありません。ただしブッシュクラフトなどに使うのであれば、斧刃をある程度鋭利に仕上げましょう。
斧のメンテナンス:シースカバー
シースカバーが本革の場合、保革クリームを塗り込んでカバーを柔らかく保ちましょう。
使用する保革クリームは、革靴用のクリームで問題ありません。
端切れや雑巾などに保革クリームを少量取り、シースカバー全体に薄く塗り広げます。
一カ所にかたよって多量に塗り込むと、シースカバーが変色する原因になります。全体に薄く均一に塗りましょう。
革は乾燥しやすいため、定期的にメンテナンスが必要です。保革クリームを塗るのを怠ると、革が硬くなり、ひび割れてしまいます。
しかし定期的に保革クリームを塗り込んでおけば、しっとりとした革になり、とても柔らかく、長持ちします。
特にオフシーズンの冬期間は空気が乾燥しており、革が乾燥しやすい時期です。斧をメンテナンスする際には、シースカバーにクリームを塗り込みましょう。
斧のメンテンナンス:柄
斧の柄が木製の場合は、アマニ油を塗って木材の乾燥を防ぎます。
この油は植物性油で、乾性油という種類のものです。乾いた後もベタベタしないのが特徴で、斧の柄をはじめ家具などの仕上げにも使われています。
斧の柄にアマニ油を塗ると、柄にしなやかさが生まれます。乾燥によるひび割れの心配が少ないので、永く使える斧に成長します。
アマニ油はスーパーマーケットで購入可能です。入手しやすいので、ぜひメンテナンスに使ってみてください。
柄の上にアマニ油を少量垂らします。端切れや雑巾の上に垂らして、それを塗り込む方法でも問題ありません。
アマニ油を柄全体に塗り広げます。
何度か繰り返し塗ることによって、柄に油が染み込み、乾燥が抑えられます。
柄にアマニ油が染み込むと、濡れているようなしっとりとした質感になります。
柄の表面のアマニ油が乾くと、手に油が付着することがなくなり、ベタベタしなくなります。
オフシーズンは空気が乾燥しやすく、柄の木材が乾燥してひび割れやすくなっています。アマニ油をしっかり塗り込んで、柄の乾燥を抑えましょう。
オフシーズンは斧のメンテナンスをしっかり行なおう!
斧はしっかりメンテナンスをしないと、柄が乾燥収縮して斧頭がぐらつき、使用中に斧頭がすっぽ抜けてしまう危険があります。
他にも斧刃が刃こぼれしたり、錆びついたまま使用すると、思わぬ事故に繋がる恐れがあります。
使用に危険を伴うキャンプギアは、日頃からメンテナンスをしっかり行ない、不良箇所や破損が無いかを確認する必要があります。オフシーズンは特に、不良箇所・破損の見落としが無いかを、念入りにチェックすることをおすすめします。
オフシーズンは、普段使っているキャンプギアをメンテナンスしてみませんか。シーズン中に受けたダメージを発見し、修復や補強を行い、キャンプギアを大事にしましょう。