2020年買ってよかったサスティナブルなアイテム3つ
ニューノーマルの時代になった2020年ですが、日本においてはサスティナブル元年ともいえる年になったように感じます。企業の取り組みもありますが、7月1日にレジ袋の有料化がスタートし、買いもののたびに脱プラスチックを意識できるようになったのも大きいと思います。ロハスという言葉が日本に入ってきて20年近く経ちますが、改めて、ロハスとは「Lifestyle of Health and Sustainability」の意味。サスティナブルな生活様式をより実践しやすくなった今年、筆者が買ってよかったアイテムを3つご紹介します。
1:IKEUCHI ORGANICのコットンヌーボー2020タオルケット
「IKEUCHI ORGANIC」が展開しているその年に収穫されたオーガニックコットンだけで織り上げられるタオルが、コットンヌーボーです。ボジョレヌーボーみたいですよね。ワインのブドウと同じように綿花も農作物のため、毎年少しずつ風合いが変わります。そこで、タオルの風合いが変わらないよう、まさにワインのように複数年のコットンをアッサンブラージュするのですが、その違いをあえて愉しもうと誕生したのがコットンヌーボーです。2011年のデビューから、2020年は10周年の記念モデルになりました。例年、バスタオルやフェイスタオルなど、4サイズ展開ですが、今年の織り上がりが素晴らしいできで、なんとコットンヌーボー初のタオルケットが登場しました。
フェイスタオルを先に購入していたので、このタオルに包まれるとどんな感じがするのだろうと、おうち時間が増えたこともあり購入しました。夏の暑い時期はこれ1枚で、寒くなってからは、この上に掛け布団をプラスして寝ていますが、肌触りがいいので心地よく眠れます。
コットンヌーボーには、その年のタグが付けられていて、毎年色が変わります。10周年の今年は、コーポレートカラーのイエロー。年号が織り込まれているので、ギフトにしても喜ばれます。また、製品と一緒に入っているカードには、QRコードの記載がありアクセスすると、どこで生産されたコットンが使われているのかなど、すべての工程がトレーサビリティできます。これは、コットンヌーボー以外のすべての製品も同様です。また、今治にある工場やオフィスでは、100%風力発電でまかなわれていることから、風で織るタオルとも呼ばれています。
限りなく環境に負荷をかけずに誕生していることを知ると、大自然に包まれているような気分で眠れるかも。タオルなので気軽に洗えるため、寒い時期のキャンプにもおすすめです。コットンヌーボーは、毎年登場しますが、このタオルケットは、10周年の記念モデル。2021年は、どうなるのかまだわからないので、買っておいて本当によかったです。
IKEUCHI ORGANIC
https://www.ikeuchi.org/
2:ファーメンステーションのお米でできたオーガニックライス・エタノール
手指消毒用に薬局からアルコールが売り切れてしまった春先に、そういえばと思い出し購入したのが「ファーメンステーション」のお米でできたオーガニックライス・エタノールです。ファーメンステーションの製品は以前から愛用していましたが、エタノールは今年初めて購入しました。
ファーメンステーションとは、独自の発酵技術で循環型社会を構築する研究開発型の企業です。岩手県奥州市で余剰水田などを活用し、栽培された有機米を自社工場で発酵・蒸留してエタノールを作っています。エタノールをとった後に残る米もろみ粕(蒸留残さ)は、良質な飼料になるほか、化粧品の原料としても利用され、サーキュラー・エコノミー(循環型経済)を実践しています。また、このライスエタノールは、原料のお米がオーガニックというだけでなく、国内で唯一、USDA認証やコスモス認証も取得しているんです。国内のオーガニックコスメブランドで、国産オーガニック米エタノール使用と書かれているものは、すべてファーメンステーションのものということになりますね。
ライスエタノールは、オーガニックで丁寧に発酵して抽出されるため、アルコール特有のつんとした香りがないのもうれしいところ。ちょっと日本酒のような香りもして、お酒好きにも好評らしいです。アロマオイルとの相性も良く、自分の好みの香りでハンドスプレーを作るのに便利。今は、除菌スプレーも手に入りやすくなりましたが、アルコール濃度を変えてマスクスプレーを作るなど、アレンジもでき重宝しています。
ファーメンステーション
https://www.fermenstation.jp/
3:サーキュラー・エコノミー 中石和良著
リサイクルやマイバッグなど、自分の身近なところから企業の取り組みまで、サスティナブルな活動が広がった今年。SDGsという言葉を耳にする機会も増えました。SDGsとは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略で、17のグローバル目標と169のターゲットで構成され、地球上の誰一人取り残さないことを誓っています。これらの目標達成は、2030年です。では、具体的にどのような活動をすれば、2030年までに目標が達成できるのだろうかと疑問が浮かんだときに出会ったのが、サーキュラーエコノミー・ジャパン代表である中石和良さんの著書『サーキュラー・エコノミー』です。
筆者もマイバッグを持ち、リサイクルにも積極的に取り組んでいるのですが、それは「リサイクリング・エコノミー」だそうです。原料から製品になり、使用しリサイクルする過程では、廃棄物が出てしまいます。それらをすべてリサイクルできるようにするのが、サーキュラー・エコノミーだそうです。個人のレベルでは、そこまで行なうのは難しいですが、どの企業が取り組んでいるかを確認し、その企業のものを購入することはできます。買い物は、投票だと思います。循環型のものづくりを行なっている企業に投票する人が増えると、多くの企業がサーキュラー・エコノミーを実践し、SDGsの目標に向かって進めますね。具体的にどのようなことなのか、また、そのようなビジネスモデルを行なっている企業の具体例が書かれているので、サーキュラー・エコノミーって最近耳にするけど何?と思っている人にもとてもわかりやすいと思います。高校生の授業でも使用され、質問がくることもあるそうですよ。
なにから取り組めばいいのか、もう一歩踏み出すのにはどうするべきなのか、ここから始めてみようかなどと、考えるときに読み返しています。今後も、さまざまな事例を取材したときに、参考書として活用したいです。
サーキュラー・エコノミー 中石和良著
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8201194.html
2020年は、改めて健康の大切さを実感する年になりました。新しい年も、私たちにやさしく、地球にやさしいものを選んでいきたいと改めて感じました。