五平餅とは中部地方の山間部で親しまれている郷土料理です。餅と言っても、正確には餅ではなく、炊飯した普通のお米を粒が残る程度につぶして、割りばしなどの棒にさし、タレをつけて焼いたものです。
五平餅の魅力は、クルミやゴマを使ったタレのこうばしさと、くせになる甘さです。あらかじめタレを用意していけば、キャンプであまったご飯を材料にして、調理ができますよ。
焚き火でじっくりと焼き上げた五平餅は絶品です!岐阜県出身の私が慣れ親しんだ味のレシピをご紹介します。
道具と材料
道具
・フードプロセッサー
・すりこぎ
・はかり
・割りばし
・タッパー
材料
【五平餅10本分ほど】
・米3合
・くるみ 100g
・すりごま 30g
・酒 80cc
・醤油 100cc
・きび砂糖 80g
作り方
餅の部分の作り方
米3合をやや硬めに炊きます。
すりこぎを使って、炊いたご飯をつぶします。米の粒が3割ほど残るまでつぶしてください。すりこぎにはあらかじめ水をつけておきましょう。すりこぎにご飯がくっつかないので、つぶす作業が楽になります。
ご飯がつぶれたら、水をつけた手で、こぶしの半分程度の大きさに丸めます。大きさは好みで調節してくださいね。
丸くしたご飯に割りばしを押しあて、小判のような形になるまでつぶします。厚みは1~2cmほどにしてくださいね。あまり厚くしすぎると、中まで火が通りにくくなります。
小判のような形にした五平餅を10~20分ほど放置して、表面を乾燥させてください。ご飯の水分を飛ばすことで、五平餅がくずれにくくなります。湿気が多い時期に作る場合は、五平餅を放置してもなかなか乾燥しません。その場合はオーブンやトースターで2~3分あぶれば、表面の水分を飛ばすことができますよ。
たれの作り方
たれを作る前に下準備が必要です。
フードプロセッサーを使って、くるみを細かくします。
酒を火にかけて沸騰させ、アルコール分を飛ばしてください。
くるみ、すりごま、酒、しょうゆ、きび砂糖をタッパーに入れて、よく混ぜあわせてたれを作ります。
材料を混ぜあわせてすぐの状態は、水分が多く、液だれするので、たれとしては扱いづらい状態です。
冷蔵庫で一晩寝かせれば、くるみやすりごまが水分を含んで、タレがドロドロになり、扱いやすくなりますよ。
五平餅の焼き方
五平餅はトースターやフライパンでも焼くことはできますが、焚き火でじっくりと焼くことで、五平餅の香ばしさが際立ち、よりおいしくいただくことができます。
焚き火を燃やし、熾火をつくり、熾火の上に網を乗せます。
割りばしに刺さった五平餅を網の上にのせます。表面に焦げ目がついてカリッとするまで、じっくりと両面を焼いてください。
両面に焦げ目がついたら、たれをつけて網の上に乗せます。タレをつけた状態の五平餅は焦げやすいので、目を離さないようにしてくださいね。
部分的に焦げ目がついたら出来上がりです。アツアツのうちに召し上がってください。
五平餅の保存方法
五平餅は冷凍して長期保存ができます。割り箸がささったままの五平餅を空気が入らないようにラップで包み、冷凍してください。冷凍しておけば、1か月ほどは美味しくいただくことができますよ。解凍は自然解凍がおすすめですが、時間が無ければ、レンジで少しだけ解凍してから焼くこともできます。
たれも冷凍しておけば、1か月ほどは美味しくいただくことができます。ちなみに、たれは茹で野菜にかけてもおいしいですよ。
おわりに
焚き火で焼いた、出来立てアツアツの五平餅は絶品です!くるみの香ばしさと、ほのかな甘みが癖になり、食がすすみます。バーベキューのシメや、子どものおやつにもおすすめですよ。誰にでもできる料理なので、ぜひお試しくださいね。