【体験!個性派ゲストハウス3】
今や、サイクリストたちの聖地とも言える「しまなみ海道」。広島県尾道市と愛媛県今治市の間にある7つの有人島を6つの橋で繋ぐ全長約70kmの道。
瀬戸内のキラキラまぶしい海と多島美を眺めつつ、潮風そよふく中、ポタリングができるという、サイクリストも島好きもたまらなく惹かれる場所だ。
その愛媛県側にある今治駅から徒歩約1分のトコロにそびえ立つ白い大きな家型パネル。シンプルなデザインのロゴ『CYCLO NO IE(シクロの家)』が浮かびあがる。まるで、おしゃれなカフェのよう。
「こんにちは~。予約していた松鳥ですけど~」と、扉を開けるとそこはいきなりぷちカフェスペース。すでにチェックイン済みのゲスト数名がテーブルを囲んで語らいでいる。
「あれ! 派手な人が来たと思ったら、むうさん! 」
一瞬の間の後、そう声をかけてくれた男性。彼こそ『シクロの家』のスタッフの一人でもあり、しまなみ海道の案内人として様々なメディアにも登場している宇都宮一成氏(ちなみに、私、宇都宮さんとはトークイベントをご一緒させてもらったコトがあるのです)。まさか、多忙な宇都宮さんがスタッフとしてゲストハウスにいるとは思わず超絶ビックリ!
「ゲストハウスは、長年の夢やったんよ~」と、心地いい今治弁で語る宇都宮さん。実は彼、学生の頃から自転車を愛してやまない男! その愛が高じて・・・新婚旅行はタンデム自転車で10年間世界一周したという強者! どんだけ好きやねんッ(笑)! (運動が苦手なのに、ずっと同行した奥さんも強者すぎる!)
「10年間の旅の最後に阿蘇のライダーハウスに寄ったんよ。そこのオーナーが、今、阿蘇のゲストハウス『阿蘇び心』のオーナーで、今回、色々と手伝ってもらって『シクロの家』が完成したんよ」。顔をくしゃくしゃとさせて満面の笑みで語る宇都宮さん。時間がどれだけかかろうが、夢をどんどん実現化していく宇都宮さんを見ていると、ちまちまとしたコトでとどまってしまう自分にペシッと喝を入れたくなる。
ちなみに、『シクロの家』を経営しているのは宇都宮さんではなく、宇都宮さんが所属する『シクロツーリズムしまなみ』というNPO法人。9年前から今治を拠点に、しまなみ海道をはじめ自転車旅(=シクロツーリズム)を通しての地域づくりをやっている団体だ。しまなみ海道内にサイクリストの休憩場所を作ったり、レスキューポイントを作ったり・・・。さらに、スペシャル役立つMAPや本まで制作されているのだ。