あの人気のチェアや収納アイテムも
家で使っている家具を、そのままアウトドアへ。ありそうでなかった独自のスタイルを掲げ、「INOUT」が東日本橋の地で産声を上げたのは2014年のこと。設計事務所を運営する代表の小林卓さんが送り出すのは、アイアンや無垢材を巧みに組み合わせた、機能にもデザインにも手抜きのない家具。ウチとソトの双方をゆるくつなぐアイテムの数々は、コアなキャンパーたちのみならず、インテリアへの感度が高い人々からも支持されています。
そんな「INOUT」が昨年夏、拠点を東向島に移してリオープン。ブランドの世界観がより明確に感じられる新店舗に、お邪魔してきました。
元鉄工所を丸ごとリノベーション。巡るのも楽しい、秘密基地のような店内に
昔ながらの商店や小さな社がある下町らしい風景のなかに、カフェや、ワインを扱う“今どき”な店もちらほら。そんな、そぞろ歩くのも楽しい東向島の一画に、「INOUT」の新たな店舗はあります。
元は鉄工所だったという建物を改装した店舗は、トタン張りの壁×重厚なウッドのエントランスという外観からしてインパクト大。ブランド精神にも通じる、ミクスチャーな雰囲気にしびれます。
内部は床を新たに張って壁と天井を白くペイント。
鉄工所時代の構造をそのまま生かし、スチールの階段で中二階をつなぐほか、天井にはなんとクレーンが。鉄工所時代の名残が、なんともいい味わいを醸し出しています。
扱うのはオリジナルの家具と、それらになじむ雑貨やアパレルなどのセレクトアイテム。それらをダイニングやリビング、バスルームなどとゆったりとゾーニングし、ティスプレイしています。
「それぞれの使い道をイメージしやすいように、できるだけシーンで見せられたらと考えています」
とは、「INOUT(イナウト)」の代表小林卓さん。数あるなかから、INOUTらしいアイテムをピックアップしてもらいました。
ブランドストーリーはここから。丈夫×コンパクト×スタイリッシュなテーブル
まずは、ブランドの家具第一号である、「タートルテーブル」。畳めるアイアンの脚と丸められるすのこ状の天板を組み合わせた、ヴィンテージ感のあるデザインで一躍人気に。天板の下に布のストレージを吊り下げられたり、シェラカップがかけられるバーが付いていたりと、かゆいところに手が届く工夫も秀逸。
ちなみにこの、ほどよい深さのあるシェラカップも人気商品のひとつ。リニューアルを記念して作った真鍮バージョンは、オンラインカートがオープンするやサーバダウンを招くほどオーダーが殺到したそう。
収納にも、テーブル代わりにも。使い勝手抜群のオリジナルボックス
さらに、INOUTと言えばコレ、という人も多い「スタックボックス」。シンプルな正方形の箱だけれど、その名の通りスタッキングできて、収納になるのはもちろん、別売りのカバーで蓋をすれば椅子やテーブル代わりにも。
いくつか積んで、これも別売りの「コネクタ」を接続すれば、ちょっとした立ち飲みカウンターに早変わり。
高さもハイとローの2種があり、組み合わせと工夫次第でいろんな使い方ができて、「実際に、ユーザーの方々から『こんな使い方もできたよ!』と教えてもらうこともしばしば(笑)。みなさん少しずつ買い足して、ご自分なりの使い方を編み出しているようです」(小林さん)
ちなみに個人的に一番響いてしまったのは、このスタックボックスが9個ぴたりと入るシェルフ。普段はキッチンで調味料や調理道具を入れるのに使い、キャンプに行く時はそのまま持ち出して、終わったらまた元に戻すだけでOK……なんて、素敵すぎる妄想が広がります。ほどよく無骨、けれどディテールは繊細なたたずまいもGOOD。
リビングでもキャンプでも。長く座っても疲れない、「ジャストな」チェア。
そして、忘れてはならないのが「ジャストライトチェア」。
頑丈なフレームを採用し、座面をふつうのアウトドア用チェアに比べて高めに設計。生地の張りもしっかりめで、ラクに腰掛けられるうえに体が沈み込むことがなく、まさに“ジャスト”な座り心地なのです。
座って過ごす時間が長いキャンプこそ、良い椅子を。そんな発想から生まれた名作チェアは、リビング使いにもぴったり。愛用者の声に応えて、ダイニングテーブルで使える「ジャストライトチェア ダイニング」も登場しました。
そのほか木箱型で中にサーバーが収められるコーヒードリッパーや、密かに人気のソロキャンプ用テーブル、焚き火のときに羽織りたいコットンガウンなど、ここでしか出合えないアイテムがまだまだたくさん。宝探し感覚で店内を巡るうちに、つい長居してしまいます。
1階にはINOUTの家具を配したカフェも併設されているので、疲れたら「ジャストライトチェア ダイニング」の座り心地を試しながらコーヒーでひと休み……もおすすめです。
大量生産品に比べれば安価とは言えないけれど、国内産のスティールやステンレス、ナラ材などを使ってひとつひとつ丁寧に作られているのがINOUTの家具。加えて修理や生地の張り替えなどのメンテナンスサポートもしっかり付いていることを考えれば、むしろリーズナブルかもしれません。
キャンプでも家と同じように心地よく過ごせる、キャンプ用品に収納スペースを使わずにすむ、ムダがなく居心地のよいインテリアで過ごせる……。使う人によってさまざまなベネフィットが得られるのが、INOUTが作り出すアイテム。手に取ることで分かるその良さを、この新たなフラッグシップショップでぜひ実感してください。
INOUT(イナウト)
住所:東京都墨田区堤通1-11-18
電話:03-6661-7227
営業時間:営11:00~18:00
休:火曜
https://inout.tokyo/
※表示価格はすべて税抜き価格です