もうすぐ春!春を感じる「桜染め」で布を綺麗なピンクに染めてみよう
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    2021.02.24

    もうすぐ春!春を感じる「桜染め」で布を綺麗なピンクに染めてみよう

    私が書きました!
    ライター
    マリ
    自然とランニングを愛するアラサー女性。今年はトレイルランニングに挑戦予定!レザークラフトが好きで、靴やカバンも自作しています。

    春の花といえば、桜ですよね。そんな桜の木で染め物ができるのをご存知でしょうか?

    桜染めはいつの時期でもできますが、一番美しい色が出せるのは花が咲く寸前の時期といわれます。本物の桜のような美しいピンクを出すには時間と手間が必要ですが、半日でできるお手軽な染め方でも、少しくすむものの、美しいピンク色が出せます。

    少し黄色っぽい色味が出やすくなりますが、桜のスモークチップでも染められます。薫製を作った後、余ったチップの処分に困ったらぜひ試してみてください。

    材料

    • 染めたい布
    • 豆乳
    • 桜の枝(50g程度)
    • 重曹(小さじ1程度)

    染める布は綿や麻など、植物性の素材を使ってください。ナイロンなど化成の素材は染まりません。

    豆乳は期限切れのものでも大丈夫。牛乳でも大丈夫ですが、少しにおいが残る場合があります。

    桜の枝は、種類はどんなものでも大丈夫。所有者の許可をえて剪定したものをもらったり、春一番の強風でちぎれてしまった枝を拾ってくるといいでしょう。なるべく新しいものを使った方が美しいピンク色が出やすくなりますが、桜のスモークチップの余りなど古い木でも染められます。

    染め方

    今回使った布。綿と麻が50%ずつ入った白い布を使いました。

    まずは布の準備をします。染めたい布をまずは水でよく洗い、のりや汚れを落としておきます。

    布に豆乳をしみこませます。

    水洗いした布をよく絞り、豆乳にひたします。

    桜染めをはじめ、草木染めに使う染料の多くはタンパク質と結合して発色する性質をもちます。そのため、豆乳や牛乳などタンパク質を含む液体をしみこませておくことで、綺麗に染まりやすくなります。

    布によく豆乳を染み込ませたら、絞って干し、乾かしておきます。

    今回使った桜の枝。花屋さんで観賞用に売られていた「啓翁桜」という寒桜の枝を使いました。

    染料を作ります。

    外で拾ってきた枝の場合はよく洗い、色がよく出るよう小さくカットします。

    枝を煮ているところ。桜餅の香りがします。

    鍋に枝と、枝がひたひたになる量の水を入れ、沸騰させます。沸騰したら弱火にし、重曹小さじ1を加えて40分ほど煮ます。

    今回はそのまま煮ましたが、もし時間があるようなら20分ほど煮たところで1度ゆでこぼし、再度40分ほど煮るといいでしょう。桜は先に黄色の色素、後から赤っぽい色素が抽出される性質があります。黄色の色素をたくさん含んだ液を1度ゆでこぼすことで、美しいピンク色に仕上げられます。

    40分煮た後。液が茶色に染まっています。

    40分煮たら、しばらくそのまま置いて粗熱をとります。

    こしているところ。キッチンペーパーもピンクに染まっています。

    液が火傷しない程度に冷えたら、キッチンペーパーとざるなどを使ってこします。

    桜の染料は空気に触れることで赤みを増します。こす時や鍋に移し替えるときは、なるべく高い位置から空気を含ませるイメージで勢いよく注ぐと、きれいなピンクが出やすくなります。何度か鍋とボウルを行ったりきたりさせるのも有効。

    いよいよ染めます!

    染めたい布を染液に入れ、弱火で20分ほど煮染めします。

    20分はあくまで目安です。ほんのりうっすら染めたい方は時間を短くしても構いません。

    きれいなピンク色になっています。

    色が出なくなるまで、よく水洗いします。

    左が染める前の布、右が染めた後。優しいピンクベージュに染まりました!

    桜の種類や樹齢、採取する時期や染め方によって、赤みが強くなったり黄色みが強くなったり茶色っぽくなったりと、微妙に色が変わる桜染め。

    桜染めは本当に奥が深く、にごりのない美しいピンク色に染めようとすると、何度も煮たり中和したり寝かせたりを繰り返したりと、かなり手間と時間がかかります。専門の工房では数ヶ月がかりになることも珍しくありません。

    ただ、自宅でも手軽に優しいピンクに染めることができます。桜の枝が手に入ったら、入門編としてぜひ試してみてください。

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