自在金具がブッシュクラフトで作れるって本当?
自然環境の中から枝などを調達して、様々なものを自作するブッシュクラフトは、キャンプや非常時に役に立つ知識です。
今回はそんなブッシュクラフトから、テントやタープ張りの際に役立つ、自在金具の作り方をご紹介します。
簡単に作れて実用的なので、覚えておくといざという時に役に立ちます。
ブッシュクラフトに凝ったキャンプを楽しんでいる方や、ギアを自作するのが好きというキャンパーの方は、ぜひ試してみてください。
拾った枝を自在金具に加工する
市販の金属製の自在金具はコンパクトですが、ブッシュクラフトで作る場合、ある程度長さがあった方が自在金具として機能します。
今回色々な長さで試作してみたところ、枝は約10cmが最適ということが分かりました。
枝があまりに短すぎると、ロープのテンションを保持する力が弱くなり、弱い風でも自在金具が緩んでしまいます。
地面に落ちて時間が経過している枝は、朽ちて脆くなっている場合があります。
自在金具に加工する枝は、木から落ちてあまり時間が経過していない、生木を利用するのがおすすめです。
乾燥していない分加工するのに苦労しますが、強度があるため自在金具に適しています。
10cmの長さでカットした枝の両端に、1か所ずつ穴をあけます。
私は今回検証のために電動ドリルで穴をあけ、大量に自在金具を作成しました。しかし本格的なブッシュクラフトにこだわる場合、電気を使わず人力で穴をあける、ブッシュドリルという商品があります。
ブッシュドリルをひとつ持っておくと、ブッシュクラフトの幅が広がるので、気になる方はチェックしてみてください。
アウトドアで拾った枝を自在金具にする場合、わざわざスケールで10cmを測るのは手間が掛かります。
おおよそ10cmの目安は、成人男性が手のひらで枝を握った時に、ちょうど拳に収まる程度の長さです。
女性の場合は男性より手が小さい方もいるので、そこからさらに1cm程度長くすると、自在金具を作るのにちょうど良い長さになります。
枝から作った自在金具は、一般的な金属製の自在金具と同じように使います。
2箇所の穴にガイロープやパラコードを通し、輪っかになっている部分をペグに掛けて、自在金具を引いてテンションをかけます。
自在金具を引いてテンションを掛ける際は、もう一方の手でロープを引っ張ると、比較的簡単に自在金具を引くことができます。
枝の長さを10cm程度確保することで、自在金具を引きやすくする効果もあります。ロープの長さ調整が容易になるので、枝を握りやすい長さにカットするのがおすすめです。
自在金具は摩擦によって金具が滑るのを防ぎ、ロープのテンションを保持しています。枝から作った自在金具も同様で、枝とロープの摩擦によってテンションを保っています。
枝が太すぎると摩擦が掛かりにくくなり、自在金具が滑りやすくなります。拾う枝はあまり太いものでなく、手頃なものを選びましょう。
キャンプや非常時に役立つ、ブッシュクラフト自在金具
ロープの長さ調整に役立つ自在金具は、ブッシュクラフトで誰でも自作することが可能です。
作り方を覚えておけば、キャンプの最中に張り綱を1本追加したい時や、非常時に雨除けの幕を張る際など、とても役に立ちます。
ドリルがあると容易に穴あけができますが、最悪ナイフなどでコツコツ開ける方法もあります。
知識として「自在金具は自作できる」と覚えておけば、何かあった際に役に立つので、ぜひ覚えておくと良いですよ。