ワイヤーソーの実用性は、どの程度なのか?
100円ショップセリアのアウトドア用品コーナーで、ワイヤーソーという商品を見つけました。
なんとこちらの商品、のこぎりのように枝や薪を切断できるのに、くるりと丸めればズボンのポケットに収納できるほどコンパクトになるすぐれもの。
しかしこんなに細いワイヤーで、果たして本当に木材を切ることができるのか、という疑問を持ちませんか?
そこで今回は、実際にワイヤーソーを使って太めの枝・中割の薪を切ることができるのか、検証してみました。
セリアのワイヤーソーがキャンプで実用できるのか、気になっている方はぜひチェックしてみてください。
ワイヤーソーを持ってみた感想
セリアで販売されているワイヤーソーは、刃にあたるワイヤー部分の長さが55cmあります。
ワイヤー部分は意外と柔らかく、くるりと丸めておくことができるため、収納時はかなりコンパクト。
しかし柔らかいということは、ワイヤーの強度が弱いのではないかと、一抹の不安がよぎります。
でも大丈夫。先に明言してしまうと、今回の検証でワイヤーソーが破損してしまうことはありませんでした。
100円で購入したという先入観もあり、一見するとワイヤーソーの材質は安っぽく見えます。
しかしワイヤーソーの両端には指を掛けるリングが付いており、使い勝手が良い工夫がされています。
両端のリング付近は素手で握っても問題のない形状をしていますが、念のため手を保護するためのグローブを着用することをおすすめします。
ワイヤー部分の55cmは意外と長く、木材を切る際にはもう少し短いと良いな、と感じました。
その場合長さを調整するには、ワイヤーを手に1周巻くしかありません。ワイヤー部分で手を傷つけないよう、その場合もやはりグローブを着用した方が良いでしょう。
検証:太めの枝(生木)を切断してみる
実際にワイヤーソーで木材を切断してみました。
太めの枝(生木、直径約15cm)をワイヤーソーで切断を試みたところ、切り始めはワイヤーがスムーズに動くため、枝に刃が入りました。
しかし切り進めると、生木ということも関係しているのか、ワイヤーが枝の切り口に食い込んで動かなくなり、切り進めるのが困難に。
結局枝を切断する前に自分の腕が疲労でパンパンになり、途中で切るのを断念しました。
切り進めることができなくなった原因は、枝の中心部の乾燥が進んでおらず、生木の状態だったためと思われます。
刃の目が細かいワイヤーソーでは、生木を切断するのはとても大変です。
検証:中割の薪を切断してみる
生木の枝は切断するのが困難でしたが、キャンプで使う機会の多い薪は、果たしてワイヤーソーで切断できるのかを検証してみました。
薪は乾燥が進んでおり、枝と比べてはるかにワイヤーソーがスムーズに動きました。
やはり切断する対象物の乾燥具合によって、ワイヤーソーで切断の可否が分かれそうです。
市販の薪のように乾燥した木材であれば、ワイヤーソーでも容易に切断することができます。
キャンプシーンでワイヤーソーが活躍する場面を想像してみると、一般的な薪の長さが収まらないような小型の焚火台を愛用しているキャンパーなどは、キャンプ先で薪を短くカットするのに役立つのではないでしょうか。
コンパクトで軽量なワイヤーソーは、ウルトラライト系のキャンパーにとって、手軽に携帯できるのこぎりとして重宝するのではないかと思います。
ワイヤーソーで切断した薪の断面は、思っていたよりも綺麗でした。しかしのこぎりで切断するのとは違うため、ある程度の粗さは出てしまいます。
工作のような、木材加工の精度が求められる場面以外ならば、ワイヤーソーは活躍しそうです。
ワイヤーソーはキャンプでも充分実用できる!
検証の結果、ワイヤーソーは薪のように乾燥した木材を切断する際には、役に立つということが分かりました。
しかし湿った枝や、水分の多い木材を切断する場面では、活躍することはあまりなさそうです。
キャンプに持ち歩く荷物を軽量・コンパクトにしたいという方や、万が一の非常用に、非常バッグに入れる工具として検討しているという方には、ワイヤーソーはとてもおすすめの商品です。
100円ショップで購入できる安価なワイヤーソー、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。