メスティン「+α」カスタマイズ術 vol.1 〜木製トレイをつくろう!〜
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    2021.05.29

    メスティン「+α」カスタマイズ術 vol.1 〜木製トレイをつくろう!〜


    無骨でシンプルなつくりで、焚火でも、ガスバーナーでも、アルコールバーナーでも何でも来いのクッカー。trangiaのメスティンはずっと使って”育てたくなる”アイテムです。コンパクトでオリジナリティーあふれる装備構成を楽しむソロキャンパーにとっても人気のアイテムですが、「もっとシステマチックに、そして自分らしくカスタマイズしないなあ…」と思いませんか?

    今回は、ハセベ式「メスティン+1 カスタマイズ術」第1弾として、木製トレイのつくりかたを紹介します。 

    メスティン専用木製トレイ

    木製トレイは、皿代わりに使ったり、お肉をそのまま切って盛り付けたり、鍋敷きに使ったりと、「メスティン+1」としてあると便利なアイテムです。ポイントは、メスティン(通常サイズ)の中にピッタリと収まるサイズなこと。なんの変哲も無い木の板でありながら、活用の幅が広くミニマムソロキャンパーには便利なアイテムです。

    鍋敷きとしてもジャストサイズ

    メスティン独特の「ゆがみ」があっても出し入れしやすいサイズ

    木製トレイ図面

    木製トレイは、図面さえあればつくるのに技術はほとんどいらないのでものすごく簡単です。trangia製のメスティン用に図面を作成したので参考にしてみてください。今回は、木材の厚さを13mmにしましたが、9mmでも10mmでも大丈夫です。

    図面はtrangiaのメスティン用に描いてありますが、図面を参考に手持ちのメスティンに合わせて自分で図面を作成しよう!

    材料

    今回用意したのは杉板。厚さは13mmで、85mm×155mm以上のものを用意しましょう。材料費は500円で、2枚以上つくれるサイズを購入できます。木材にこだわりたい場合は、カエデやオリーブなどもオススメ。

    道具 / 消耗品

    道具は、消耗品も含め次の通りです。

    ・ノコギリ(目が細かいもの)
    ・クラフトナイフ
    ・定規
    ・ハサミ(型紙づくり用)
    ・カッター(型紙づくり用)
    ・鉛筆
    ・紙ヤスリ(120番程度)
    ・工作用紙(型紙づくり用)
    ※スライド丸鋸など、電動工具があるとより綺麗に、早く製作できます。

    つくりかた

    材料と道具が分かったところで、早速つくってみましょう!作り方は非常にシンプルで簡単ですが、D.I.Yが苦手な型でも挑戦しやすいようになるべく細かく紹介していきます。

    ① 型紙をつくる

    はじめに、図面に合わせて型紙をつくります。こうすることで、増産、異素材バージョンなど、数個作るときも便利ですし、材料の板に綺麗に形を写すことができます。

    ② 材料に型紙で形を写す

    型紙を材料の上に乗せて、鉛筆で型を書き写します。ポイントは、木目がトレイに対して斜めにならないように型紙を配置すること。こうすると、カット時や仕上げ時に綺麗に作業ができます。

    ③ 木材の直線部分をカットする

    始めに、カーブ部分の四隅は無視して図の点線の直線部分だけノコギリでカットして、綺麗な長方形をつくります。この方が作業がしやすく綺麗に仕上がります。スライド丸鋸などの電動工具がある場合は、一気に切ってしまってもよい。

    ④ 木材の曲線部分をカットする

    曲線部分のカットは、直線を何回も入れて多角形にするようなイメージで切っていきます。最後に紙ヤスリで仕上げるので、綺麗なカーブを描いていなくても大丈夫です。切っていく手順やイメージは次の通り。

    はじめに大きく直線で角を切り落とす。

    残った角部分をまたノコギリで切り落とす。これを多角形をつくるように繰り返すことできれいなカーブを描くように切れる。

    ⑤ 手持ち部分を削る

    トレイを持ち上げたりするときに指が入りやすいように、クラフトナイフで角部分を斜めに切り出します。切り出すのは、対角線上に表側に1カ所、裏側に1カ所の合計2カ所。

    切り出した状態。角度にはこだわらず、指先が入ればOK。

    ⑥ 紙ヤスリで仕上げる

    最後に、紙ヤスリでカット面全てを綺麗に仕上げます。カーブ部分は始めに描いた鉛筆に沿って丸く削り、直線部分は紙ヤスリを平らな台に置いてトレイ自体を擦ると綺麗に仕上がります。また、全ての角部分も少し削って質感を上げると仕上がりが綺麗になります。

    カーブ部分は数回折って固くした紙ヤスリを丁寧に擦る。

    直線部分は紙ヤスリを台の上に置いて擦るのがポイント。

    完成

    小さいながらも活用の幅が広い木製トレイ。個人的にはシンプルな状態が使いやすくて好きですが、端に穴を空けて革紐を通してあげるなどアレンジも自由です!

    木製トレイをベースに、また次回メスティンの「+1 」のカスタマイズを紹介していきます。楽しみにしていてくださいね!

    私が書きました!
    アウトドアプロデューサー/ネイチャーインタープリター
    長谷部雅一
    1977年4月5日生まれ。有限会社ビーネイチャー取締役。家族がいるのにもかかわらず、ソロキャンプ、ソロ登山、ソロ旅などなど、お一人様遊びをこよなく愛する風来坊なネイチャー系会社の役員。仕事の範囲は広く、プロジェクトの企画・コーディネート・運営の他、研修講師、ネイチャーインタープリター、場作りの仕掛け人も務める。著書『ネイチャーエデュケーション』(ミクニ出版)、『ブッシュクラフト読本 自然を愉しむ基本スキルとノウハウ』(メイツ出版)など多数。その他雑誌連載、テレビやラジオなど、アウトドア、幼児教育を主として多数のメディアにて活躍中。

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