防災リュックを作ったことがある方は、ネットなどで紹介されている「防災リュックに入れておいた方がいいものリスト」に必ずラップが入っている理由をご存知でしょうか?
数々の大震災で、被災者が「すごく役に立った」と口をそろえるラップですが、使い方を知らない人も多いのではないでしょうか。震災時など緊急事態でのラップの使い方と、ラップと一緒に保管されている方も多いであろうアルミホイルの使い方についても紹介します。
緊急時のラップの使い方
もともと食品用ではなく、軍事用として開発されたといわれるラップ。野宿の時の蚊帳として、あるいは弾薬などを湿気から守るためのフィルムとして開発された経緯をもつラップは、災害時にも大きな力を発揮します。
濡れてはいけない物を守る
防水性に優れ、テープなどがなくてもぴっちり巻けるラップ。濡らしたくないものに巻いておくと、ある程度の雨や湿気からは守ってくれます。
お皿に巻いて節水する
断水になることも多い震災時。衛生環境も悪くなってしまいがちです。食事をとる前に、お皿にラップを巻くようにしておくと、お皿を汚さずきれいに食べられて便利です。
おにぎりを作る時にも、ラップを使ってにぎると衛生的に作れます。
スポンジのかわりにする
非常持ち出し袋に入れるものとしては、どうしても優先順位が低くなりがちなスポンジ。ラップが1つあれば、スポンジがわりにも使えます。
紐として使う
ちょっとしたものを結んだり、束ねたりする紐。ラップを手でしごけば、便利な紐に早変わりします。
ロープとして使う
ラップを手でしごいて紐にしたものを3本用意し、3つ編みすれば丈夫なロープになります。しっかりしているので、洗濯ロープのかわりにも。
包帯がわりに使う
傷口にガーゼやティッシュ、生理用ナプキンなどをあて、ラップでぐるぐる巻きにすれば、傷の保護ができます。
防水性のメモ用紙として使う
ラップに油性ペンで文字を書けば、防水性のメモとして使えます。災害時には犯罪も多発するので、写真のように避難先をメモとして残す場合は玄関ドアの前などでなく、知っている人しか見られないような場所に貼るようにしてください。
ホワイトボードマーカーを使えば、簡単に消せるメモがわりにもなります。
緊急時のアルミホイルの使い方
キャンプ料理の強い味方、アルミホイル。サツマイモやジャガイモを濡れた新聞紙とアルミホイルで巻いて焼き芋を作ったり、釣ってきた魚をホイル焼きにして楽しんだりと、アウトドアには欠かせない存在です。
緊急時にも火に強い、ある程度の強度があるのに形を自在に変えられるという特徴を活かした使い方ができます。
フライパンに巻いて節水する
断水してしまうことも多い災害時。フライパンの汚れも、アルミホイルを敷くことで予防でき、節水につながります。
食器のかわりに使う
地震の揺れで食器が全部割れてしまった……。そんなときはアルミホイルがお皿がわりになります。1枚だと少し心もとないですが、3枚ほど重ねて使うとしっかりします。
緊急事態はラップとアルミホイルを活用しよう
ラップは年数が経つと黄色く変色してきますが、高温・多湿を避けて保管していれば、問題なく使えるそうです。
震災時やキャンプ中で緊急事態が発生したとき、マルチに大活躍するラップ。ぜひ1本、できればアルミホイルも一緒に、非常持ち出し袋やキャンプグッズに入れておきましょう。