タウンエースバンをベースしたロングセラーモデル
長野県に拠を構える「フロット・モビール」。日本での交通インフラを考慮し、街なかでの取り回しや駐車がしやすく、地方などでの細街路でも気を遣わなくて済む、タウンエースバンをベース車にしたキャンピングカー「シュピーレン」を製作。2014年に登場したシュピーレンはわかりやすいコンセプトと使いやすさ、「軽自動車以上ハイエース未満」という抜群のサイズから瞬く間に人気となりました。実際にデビューしたばかりの頃、真冬の旅取材で実際に旅に使用したことがありますが、あまりの快適さに驚きを覚えました。
年々進化していくシュピーレンですが、旅やキャンプのスタイルに合わせセカンドシートに1人がけや2人がけをはじめ、1+1人がけや3人がけといったバタフライシートから選択できるのが特徴。装備についてもキッチンキャビネットや冷蔵庫などの快適装備の有無が選べるようになっています。今年のモデルはキャビネットの形状が大幅に変更され、使いやすさがさらにアップしています。
ベッド展開がしやすく、居心地も抜群
昨年のマイナーチェンジにより、ルックス・安全性・環境性能がアップし商品力に磨きがかかったタウンエース。今回紹介する2人がけバタフライシートモデルは、セカンドシートは座面が跳ね上げることができシートスライドを手前でセットすれば荷室は広大。また、セカンドシートを反転させ、荷室右側に固定されているソファを下ろせばL字型ソファのリビングに早変わり。2人でゆったりと休憩や食事ができるリビングの上部にはルーフベントも装着でき、窓を開けなくても換気や吸気が行え車内も快適です。
就寝時はソファの背もたれ部分を通路にセットするだけと簡単。ベッドサイズは2040×1320mmで、大人2人でも十分のサイズを確保しています。荷室上部には収納棚が備わっており、荷物置き以外にオプションのフリップダウンモニターの取り付けが可能になっています。
荷室左側に備わるキャビネットはオプションの15L冷蔵庫や電子レンジも収まるよう新設計。ミニシンクも標準で装備。天板が広く、スライド式テーブルも装着できるので食事などもしやすくなっています。
右側のリヤクオーターウインドウ部分には壁面収納を装備。ベッド下や上部の収納棚と合わせ、サイズに合わせ荷物の整頓がしやすい作り。
右側のソファ下は105Ahサブバッテリーなどの電装系が収まるスペース。
LEDダウンライトや回転式LEDライトをはじめ、電圧計&スピーカー内蔵の集中スイッチパネルも操作しやすい位置にセットされています。
夫婦や親子、カップルなど、2人旅に対応したシュピーレンは、まさに軽キャンパーだと手狭、ハイエースだと大きすぎるという人にジャストサイズな1台。小回りの効くフットワークの良さ、新型1500ccエンジンと相まり楽しい旅を約束してくれるモデルと言えます。気になる価格は334万4000円〜。2WD、4WDから選べるのもうれしいところです。
問フロット・モビール http://flott-m.com/
構成/伴 隆之