〝限りなくEVに近いハイブリッド車〟日産/ノートが8年ぶりに刷新。そのでき栄えを確かめてきました!
エンジンの存在がいっそう小さくなった!
電気駆動の気持ち良さをアウトドアで満喫しよう
日産/ノート X(2WD)
¥2,186,800
問い合わせ先 日産自動車 0120-315-232
早:日産/ノートといえば、エンジンで発電してモーターで走る「e-POWER」が大人気ですね。
櫻:うん。“シリーズハイブリッド”と呼ばれるこのシステム、従来型では発売途中から追加されたんだけど、新型は全車「e-POWER」搭載で、モーター駆動の領域も広がっている。
早:従来型とは明らかに違うスタイリングもいい感じ。
櫻:シンプルな面構成で高級感があるね。キャンプ道具でもLEDランタンなど小物を中心にモダンなデザインが増えているし、フィールドに馴染みやすいんじゃないかな。
早:資料を読むと、全長は従来型より55mm短くなったとか。とはいえ後席は2名乗車なら、それほど窮屈な感じはしませんよ。
櫻:代わりに後席の背もたれの角度が、1段階調節できるようになった。今回テストしたトップグレードの「X」のみの設定だけどね。
早:たとえ1段階でも、ロングドライブで姿勢を変えたいときやラゲッジに荷物を満載した場合にはありがたいっす!
櫻:ちなみに新型ノートの「X」とベースグレードの「S」の価格差は、2WD/4WD問わず15万7300円。この差は内装の素材やドライブレコーダー、赤外線と紫外線をカットするフロントガラスなど。また、オプション設定の運転支援技術「プロパイロット」を装着できるのも「X」だけなので、トップグレードを選ぶ理由は大きいよ。
早:確かに、新しさを感じられることがノートの最大の魅力ですもんね。今回試乗してみて、モーター駆動の滑らかさと静かさが、遊び疲れた体を癒やしてくれることを実感しました。
櫻:アウトドアでの使用を前提とした場合、悪路走破性や積載能力に目がいきがちだけど、乗り心地がいいに越したことはないでしょ。それにノートなら4WDも選べるしね。
早:今回は2WDしか試せませんでしたが、前後ふたつの高出力モーターで駆動する本格的な電動4WDとのことなので、夏の大雨時や冬の雪道などで威力を発揮してくれそうです。
櫻:2WDとの価格差は25万8500円。いっそう安心感が高まり、行動範囲も広がる投資と思えば、決して高くないと思うよ。
洗練されたスタイリングに惹かれる!
基本骨格であるプラットフォームが刷新された関係で全長は短くなったものの、コンパクトクラスとしては十分な広さの室内空間を確保。4連LEDヘッドライトを取り入れたデザインは鮮度抜群!
ラゲッジは奥行きにゆとりあり
ラゲッジの高さと幅はコンパクトカーの標準的サイズ。奥行きはゆとりがある。
後席は6:4分割可倒式。体を伸ばして休めるほどの広さはない。
オプションのラゲッジアンダーボックス(天板付き)を装着した状態。床下収納は十分な深さがあり、実用的だ。
先進の機能をスマートにデザイン!
メーターとモニターをスタイリッシュにデザインしたコクピット。
カメラ映像に切り替えられるルームミラーは視認性に優れる。この装備を含め、「アラウンドビューモニター」「プロパイロット」などがセットオプションとなる(44万2200円)。
センターコンソールは2層式。下段に広い収納が付く。
疲れにくい形状のシート。テスト車両はレザー仕様。
ハイブリッド車<EVの上質な乗り心地
高出力モーターを搭載し、充電量が減っても極力エンジンが始動しない設定。
モーター駆動の走りは絶品。従来型よりもボディー剛性や遮音性が向上したため、上質な乗り味が楽しめる。
SPECIFICATIONS(X/2WD)
【ボディー寸法】
全長 4,045mm
全幅 1,695mm
全高 1,520mm
最低地上高 120mm
最小回転半径 4.9m
ホイールベース 2,580mm
トレッド 前1,490mm/後1,490mm
タイヤサイズ 185/60R16
車両重量 1,220kg
乗車定員 5名
【エンジン・燃料】
エンジン形式 直列3気筒DOHC
エンジン排気量 1,198cc
エンジン最高出力 60kW(82PS)/6000rpm
エンジン最大トルク 103Nm/4,800rpm
モーター最高出力
85kW(116PS)/2,900〜10,341rpm
モーター最大トルク 280N・m/0〜2,900rpm
燃料タンク容量 36ℓ
燃料種類 無鉛レギュラーガソリン
燃費(WLTCモード) 28.4㎞/ℓ
【トランスミッション】 電気式無段変速機
テスター
編集・早坂
記者・櫻井