ブータンで唯一の国際空港があるパロの街にも、パロ・ゾンと呼ばれる巨大なゾンがそびえています。ブータン各地のゾンでは、それぞれ年に一度「ツェチュ」と呼ばれる仮面舞踊の法要が行われ、多くの見物客を集めることでも知られています。
パロの街で撮ったスナップショット。建物の壁に掲げられているのは、2006年まで在位していた第4代国王、ジグメ・シンゲ・ワンチュク陛下の写真。退位した今も人々から篤く敬われている存在です。
パロは、1本のメインストリートとその周囲にみやげ物屋やレストラン、カフェなどが集まった、とてもこぢんまりとした街です。ぶらぶらと歩いていると、ゆるくて居心地のよい雰囲気を感じます。
パロの街にある小さな市場に行ってみると、意外なほどいろんな種類の野菜が。かつてはとうがらしなど限られた種類の野菜しか栽培されていなかったブータンですが、日本の農業指導者である故・西岡京治さんの尽力によって、今では数多くの種類の野菜が各地で栽培されるようになりました。西岡さんはその功績によって、ブータンで最高の名誉である「ダショー」の称号を贈られました。
パロの街で出会った、たぶん兄妹の男の子と女の子。こんな風にほっぺとほっぺを仲良くくっつけあうのも、ブータンの子供たちにはごく当たり前のことのようでした。
【不思議の国ブータン1】
【不思議の国ブータン2】
【不思議の国ブータン4】
【不思議の国ブータン5】
【不思議の国ブータン6】
【不思議の国ブータン7】
山本高樹 Takaki Yamamoto
著述家・編集者・写真家。インド北部のラダック地方の取材がライフワーク。2016年3月下旬に著書『ラダックの風息 空の果てで暮らした日々[新装版]』を雷鳥社より刊行。
http://ymtk.jp/ladakh/
取材協力:GNHトラベル&サービス
http://gnhtravel.com