タマネギの皮で染め物をしてみよう
一度もやったことがないと、ちょっと難しいと思われがちな草木染め。入門編としておすすめなのが、タマネギの皮といわれています。
材料として手に入りやすく、失敗が少なく、色鮮やかに染まるタマネギ染めは子どもとのクラフトにも適しています。キャンプでカレーを作ったなど、大量にタマネギの皮が出たらぜひチャレンジしてみてください。
材料・道具
・タマネギの皮(染めたい布と同じ重さになる量)
・染めたい布(綿や麻など天然素材のもの)
・豆乳または牛乳(布を浸せる量)
・ミョウバン(2〜5g)
・糸または輪ゴム
・鍋、ボウル
タマネギの皮は、今回布と同じ15g(タマネギ約3個分)を用意しました。
今回は綿麻混紡の白い布きれ(重量15g)を染めました。布は綿や麻のほか、羊毛や絹糸もよく染まります。ただ、ナイロンやレーヨンなど化学繊維は染まらないので避けてください。
ミョウバンは薬局で手に入ります。ナスの漬物の色止め用や、栗の甘露煮を作る時の型崩れ防止用、切り花を長持ちさせる薬品などとして売られているので、探してみてください。
布の準備
まずは布の準備をします。布を一度水洗いし、布についた汚れや糊を落とします。
布を牛乳または豆乳にひたします。ポタポタ垂れてこない程度にしぼったら、広げて乾かしておきます。
草木染めに使う染料は、布の繊維についているタンパク質と結合し、発色する性質があります。そのため羊毛や絹などでできた素材は染まりやすいのですが、植物性の綿や麻はそのままでは染まりにくいです。タンパク質を含む牛乳や豆乳にひたしてタンパク質を染み込ませることで、布が染まりやすいようにします。
布が乾いたら、模様にしたいところを糸や輪ゴムできつくしばります。模様がいらない方はこの工程を飛ばしてください。
染め方
鍋にタマネギの皮と水を入れ、弱火で20分ほど煮出します。もしタマネギの皮が入る大きさのネットがあれば、入れておくと取り出す時に楽です。
水の量は適当で構いませんが、後から染めたい布を入れたとき、布をゆったり泳がせられるほどの量を目安にしてください。
20分煮出したら、タマネギの皮を取り除きます。
そこに布を入れ、ムラにならないようたまに混ぜながら、弱火でさらに20分煮ます。
煮ている間にミョウバン液を作ります。40〜50度C程度のお湯1Lに、ミョウバン2gを溶かしたものを用意しておきます。
草木染めでは媒染といって、植物で染めた後に金属を含む液体に漬けることで化学反応を起こし、色落ちを予防します。ミョウバンはアルミ媒染です。
このミョウバン液にタマネギの皮で染めた布をひたします。この時点では布はピンクベージュに近い色をしています。
ミョウバン液につけることで化学反応が起き、布がきれいな山吹色に変化します。これで洗濯しても色落ちしなくなりました。
模様をつけるために巻いていた糸または輪ゴムを切り、水洗いして陰干しすれば完成です。
タマネギ染めにチャレンジしてみよう
自然遊びの入門編、身近なもので挑戦できる草木染め。タマネギの皮で要領をつかんだら、ヨモギの葉やセイタカアワダチソウの花、ドングリの実やサクラの枝などでもぜひチャレンジしてみてください。美しい色を出すためにはコツがいることもありますが、基本的にはタマネギの皮と同じ要領です。
自然の中でめいいっぱい遊んだ後、落ちなくなった泥汚れを隠すのにも使えるので、ぜひ試してみてください。