粗大ごみになるはずだった桐のタンスがスパイスボックスに大変身!
40年近く使い続け、このたび粗大ごみとして処理することになった桐のタンス。「これ、そのまま捨ててしまうのはもったいないなぁ。これでなにか作れるんちゃうかね?」と考えに考えたというwinpy-jijiiさん。大きなタンスを眺めては、向きを変えたり、引き出しを外してみたり。
「そや、スパイスボックスを作ってみよか!」とひらめいた。winpy-jijiiさんは、タンスの引き出し2個を使ってスパイスボックスを作ることに。使用した木材は、小さな引き出し2個と、タンスの枠や大きな引き出しの底板などから切り出した。その他の小物も「使わなくなったものでリメイクしたらおもしろいんちゃうかな?」と、ほぼ廃材だけで作ることになった。
【スパイスボックスに使った材料】
・タンスの引き出し(小) 2個
・タンスから切り出した板 数枚
・使わなくなった蝶番 2個
・古い自在金具 2個
・キーホルダーだった皮のストラップ 1個
・番線(工事現場で使われる針金) 2本
・ネジ 12本
・クギ 数本
・養生テープ(伸びないもの)
引き出し2個を組み合わせて
「引き出しは、タンスの扉を開くと中に入っている小さなやつを2個使いました。これを向かい合わせにして、スパイスボックスにします」
ベースとなる2個の引き出しは、ほぼそのまま使用。棚や引き出しになる部分に使う板は、大きな引き出しなどをノコギリで切って、サイズを合わせて作ったそうだ。当初、横に渡す棒は、木製のハンガーの下にあるズボンを吊るす部分の丸棒を再利用したが、これの数が足りなかったため、途中で番線(工業用の針金)を使うものに変更したそうだ。一番上の写真は、製作途中のもので、右側のケースにまだ棒が取り付けられていない。
蝶番の取り付けは丁寧に
2個の引き出しを向かい合わせにして、観音開きのボックスにする。背面には、余っていた蝶番を2個使い、これをネジで固定したそうだ。
「まず、2個の箱をピタッと付けたら、これが動かんように繊維の入った伸びない養生テープ(セキスイのものを使用しました)で固定します。あとは、端から同じ位置になるよう測って蝶番の位置を決めてネジを打ちますねん」
扉のフックはテントの自在金具を再利用
「箱が勝手に開かないように、表側にはロックを取り付けます。テントの張綱についている自在金具の使わなくなったやつを再利用しました。これが普通のやつよりちょこっと小さくて、丁度ええんや」
自在金具をハンマーで叩いて平らに。続いて、片側1か所をカナノコで切って、穴に貫通させて留め金に改造した。
キーホルダーの皮革ストラップをグリップに
「ストラップは、N-VANを買うたときにもらったキーホルダーをバラしたものです。これをネジで留めるだけでグリップのできあがりですわ」
丸棒は市販の番線で
「スパイスボトルが飛び出さないよう、番線を使ってガードを作りました。はじめは木の棒を使ったんやけど、これの数が足りなかったんで、余っていた番線で作ることにしました。番線は3mmくらいの太さのもので、手で曲げられます。ボックスの壁の両端にキリで3mmくらいの深さまで穴をあけます。そしたら、湾曲させた番線の両端を穴に突っこんでからまっすぐにしますねん。これでガードバーのできあがりです」
スパイスボックスの完成です!
「左下の引き出しは、ナナメに開くように作ってあります。重いものを入れても大丈夫なんで、フォークやナイフなんかを入れてます。これだけの大きさがあれば、キャンプに必要な調味料は大抵運べるんちゃうかな。コンパクトなサイズなんで、いつも使っているコンテナボックスにそのまま入るから便利やで。皆さんも身の回りにある廃材でなにか作ってみたらええんちゃうかな。楽しいし、お金もかからんから」
winpy-jijiiさんは、このスパイスボックスをおよそ半日で作ってしまったという。なにかを捨てる前、買う前にもう一度、有効利用できる方法がないかを考えてみる。環境負荷を減らす取り組みは、一個人のちょっとした工夫でもできることを教えてもらった。
写真提供/winpy-jijii
構成/山本修二