キャラの立ったハイブリッド4WDが登場
ミドルサイズのフレンチSUVは実用性も抜群!
プジョー/
3008 GT ハイブリッド4
¥5,650,000〜
問い合わせ先:プジョー 0120-840-240
早:以前、当コーナーでプジョーのSUV 2008をレビューしましたが、今回の3008 GTハイブリッド4は、ひと回り大きく、しかも外部充電ができる4WD車ですよ~!
櫻:うん。まずボディーサイズは日本のミドルクラスSUVより少し短く、全高も低め。だから運転席からの眺めもわりと普通。
早:いわゆるクロスオーバー車ってやつですよね?
櫻:そうなるけど、ラゲッジは十分な広さを確保しているし、最低地上高も175㎜あり、不整地走行での安心感がある。それになんたって4WD車だから、SUVとしての資質は高いよ。
早:プジョーブランドで日本に導入する、初めての4WD車なのだそうです。
櫻:合理的な価値観が根付くフランスでは、昔から2WD車が人気。メーカーの広報担当者が話していたけど、「4WD車は値段が高く、メカニズムが複雑なぶん故障したらよけいに高くつく」という考え方らしい。
早:じゃあなんでこのクルマを作ったんですか? フランス人買わないでしょ!
櫻:そう興奮しないで。20世紀末、世界的に環境対策の強化が求められて以来、フランスは積極的にEVを取り入れてきたんだ。
早:あちらは電気代が安いのかな~。
櫻:というよりも、化石燃料を輸入するより発電所を増やして、エネルギーは自前で調達するほうが得、という考え方だ。
早:なるほど。合理的な価値観に基づいた電動化が進んでいるわけですね。
櫻:そう。で、本題に戻すとメーカーの意向はともかく、ぼくらにとっては個性的なフレンチSUVの4WD車という選択肢が増えたのだから大歓迎でしょ。
早:はい。しかも乗ってみたら、すごく良かったです。前と後ろにそれぞれモーターが付いていて、状況に応じてエンジンと協調しながら力強く走ります。
櫻:それに駆動用電池を載せて車重が増えたことで、乗り心地がしっとりと上質。早 外部充電ができるPHEVというのもいいですね。安心して遠出できます。
櫻:値段は高めだけど、それは日本製PHEV車も同じなわけで、フランスの合理的かつ洒脱なライフスタイルを感じとるにはいいクルマだと思うよ。
ディテールにこだわった"主張する"SUV
ディテールこそフランスらしいこだわりに満ちているが、プロポーションはSUVの王道からはずれていない。昨秋マイナーチェンジし、フロントマスクが精悍なデザインになった。
居住性にも配慮したラゲッジスペース
ラゲッジは開口部に高さがあり、上に積みあげやすい。
後席の背もたれをたたんだ状態。大人ひとりがギリギリ横になれる広さだ。駆動用バッテリーを床下に内蔵する関係で、たたんだ背もたれにはそれなりの傾斜がつく。
床下収納付き。
ラゲッジの広さはガソリン車と同じ。後席の座り心地とラゲッジ容量の両方を尊重した設計は、欧州車に共通する美点。
フィールドを気持ち良く走れる!
走行モードは4種類。不整地で4WDモードを選ぶと後ろのモーターを積極的に作動させて安定感が増す。
外部充電は普通充電に対応。フル充電にかかる時間は200V・3kWで約5時間。
パノラマサンルーフをオプションで付ければ、後席でも開放感が味わえる。
SPECIFICATIONS
【ボディー寸法】
全長 4,450mm
全幅 1,840mm
全高 1,630mm
最低地上高 175mm
最小回転半径 5.6m
ホイールベース 2,675mm
トレッド 前1,580mm/後1,590mm
タイヤサイズ 225/55R18
車両重量 1,850〜1,880kg
乗車定員 5名
【エンジン・モーター・燃料】
エンジン形式 直列4気筒ターボ
エンジン排気量 1,598cc
エンジン最高出力 147kW(200PS)/6,000rpm
エンジン最大トルク 300Nm/3,000rpm
モーター最高出力 前81kW(110PS)/
2,500rpm、後83kW(112PS)/14,000rpm
モーター最大トルク 前320N・m/
500〜2,500rpm、後166N・m/0〜4,760rpm
燃料タンク容量 43L
燃料種類 無鉛プレミアムガソリン
燃費(WLTCモード) 15.3km/L
【トランスミッション】 8AT
編集・早坂
記者・櫻井
※構成/櫻井 香 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2021年7月号より)