沢登りを楽しめる関東周辺のエリアはどこ?
沢登りを楽しめるエリアは、関東周辺ですと「丹沢」「奥多摩」「奥秩父」が有名です。なかでも「丹沢」と「奥多摩」は日帰り可能な沢が豊富にあり、はじめて沢登りを体験するには最適なエリア。経験者同行の元で計画すれば、安全に沢登りを楽しめます!
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沢登りの計画の立て方
ルート集が参考になる
沢登りを計画するには、市販されている「ルート集」が役立ちます。特定の山域の沢を網羅しているものから、関東周辺や関西周辺など、都市部からアプローチしやすい山域の主要な沢を掲載しているものまで、種類は多数。
内容は主に、グレード(難易度)、参考コースタイム、アプローチ方法、下山方法、沢の概要に加えて、「遡行図」という沢の概念図が掲載されています。
遡行図とは?
遡行図とは、沢の様子を簡略化して記したもの。記載されている滝の大きさや迂回ルートなどが参考になります。はじめのうちは、遡行図のコピーを持って沢へ向かうといいでしょう。
ただし、ひとつ注意点が。遡行図には著者の主観が大いに含まれているので、100%鵜呑みにしてはいけません。大雨や地震などの影響で沢の様子は大きく変わるので、遡行図と実際の沢の状況は全然違った、ということも良くあります。
あくまで参考資料として使い、ルート取りは現場の状況から判断しましょう。
インターネットの情報も活用しよう
インターネットの記録は一覧性が低いのが最大の弱点。ひと揃えに必要な情報を得るためには、ルート集の方が使い勝手に優れています。ルート集で気になる沢を探して、インターネットで最新の情報を得る、という流れがベストです。
関東周辺のオススメ沢6選
では、実際にどんな沢があるのか、人気の高い「丹沢」と「奥多摩」から、初心者にオススメできる沢を選んでみました。詳しくはルート集を参考にして計画を立てて下さい。
丹沢の沢
登山でも人気の高い丹沢は、沢登りでも人気のエリア。特に小田急線秦野駅と渋沢駅を起点にしてアプローチできる南面を流れる沢が多く登られています。
1.春岳沢
雨乞いの山として知られている大山の南面を流れる沢。大きな滝が現れないので、クライミングの経験がなくても十分に楽しめます。途中で水が涸れた地点から引き返すのがオススメです。
2.葛葉川本谷
丹沢山塊の東側にある三ノ塔に端を発する、言わずと知れた人気沢。垂直に近い滝が現れるので、経験者に安全を確保してもらいながら、シャワークライミングに挑戦してみましょう。途中で沢を横切る「表丹沢林道」から下山できます。
3.マスキ嵐沢
丹沢山塊の西側、丹沢湖の北東にあり、初心者向けの沢として人気の1本。手頃な滝がかかり、シャワークライミングを楽しめます。最後は藪こぎなしで稜線へ抜けられる点も人気が高いポイントです。
奥多摩の沢
東京都とは思えないほど緑が残る奥多摩にも、人気の沢がたくさんあります。奥多摩駅を起点とした、豊富な水量で泳ぎも楽しめる日帰り可能な沢を紹介しましょう。
1.水根沢谷
ハイシーズンには渋滞ができるほどの人気沢。狭い沢幅に豊富な水量を湛え、途中には胸まで水に浸して突破するポイントも現れます。「半円ノ滝」と呼ばれる滝を越えたら、右手側の斜面を登り、林道経由で下山する計画がオススメです。
2.倉沢谷本谷
東京都の最高峰、雲取山から東へ流れる日原川の支流が倉沢谷本谷です。倉沢橋のバス停からスタートして釜を湛える小滝を越えていきます。この沢では積極的に釜を泳ぐのがオススメ。左手側に走る倉沢林道が沢を横切る地点から林道に上がって引き返します。
3.川乗谷・逆川
沢登りに慣れてきたら挑みたいのがこちら。川乗山へ向かう川乗林道の途中からアプローチします。手頃な小滝の登攀を楽しめて、迫力ある10m大滝ともご対面。大滝を左手側の斜面を登って越えると林道が走っているので、ここから鳩ノ巣駅へ下山しましょう。
技術書を読んでみよう!
最後に、沢登りについて学びたいと思ったとき、役立つのが技術書です。沢登りの魅力から必要な装備、読図の方法、沢の歩き方などなど、沢登りを行なう上で必要な技術を網羅しています。
最後の方には全国の沢登りエリアが掲載されているので、こちらも計画を立てるときに役立つでしょう。沢登りを始める前に一読することをオススメします。