テントやタープを長年使っていると、ショックコード(ポールの中を通って、ポール同士を連結しているゴム)が、伸びてしまったり、切れてしまったりすることがあります。
ショックコードが伸びてしまうと、テンションが全くかからなくなります。その状態ですと、まともにポールを組み立てることができません。テントの設営に非常に手間がかかります。
実はこのショックコード、自分で簡単に交換できるんです!慣れれば、時間も手間もかからない作業です。交換の方法をご説明いたしますね。
ショックコードを購入する際の注意点
新しいショックコードを購入する前に、古いショックコードの太さを測りましょう。ショックコードの太さには種類があり、2.5mmから3mmほどのものが販売されています。古いショックコードと同じ太さでなくても、使用はできますが、テンションの加減が微妙に変わることがあります。できるだけ同じ太さのものを購入しましょう。
また、必要なショックコードの長さを把握するために、交換するポールの長さを、あらかじめ測っておきましょう。
ショックコードを交換してみよう
<材料>
今回著者が用意したのはロゴスのショックコードです。2.5mmの太さで30mの長さがあります。
<道具>
・ポールの先端に入るドライバーなどの細くて硬いもの(著者は細めのピンペグを使用しました)
・油性ペン
・はさみ
・クリップ
・メジャー
1.ポールを連結してポールの長さを測る
古いショックコードが通っているポールを連結します。連結したら、メジャーでポールの全長を測ります。交換するショックコードの長さは、ポールの全長の7~8割がよいとされています。
ただし、ショックコードの長さは、ポールの節の数や、ゴムのテンションの具合によっても変わってきます。あくまで目安なので、ショックコードを取り換えた後に、実際に確認して、調整する必要があります。
今回はショックコードの長さを、ポールの全長の8割にします。全長が310cmだったので、310×0.8=248cmがショックコードの長さになりますね。
2.ショックコードの長さを測りマーキングする
ロールからショックコードを伸ばし、メジャーで248cmの位置を測って、油性ペンでマーキングします。
3.ポールから古いショックコードを取り外す
今回交換したポールは末端の内側に、ストッパーとしてワッシャーが入っています。ショックコードを引っ張りつつ、ポールの内側にピンペグを押し込んで、はまっているワッシャーを押し出します。
ストッパーの役割をしているワッシャーが出てきました。
このようにクリップで押さえれば、ショックコードを引っ張らなくてもすむので、両手が使え、作業がはかどります。
ワッシャーを取り外し、端からポールを抜いていきます。ワッシャーは無くしやすいので、取り外したら、わかりやすい場所に保管してください。
抜いたポールは、通す順番が解るように、抜いた順に並べておきましょう。
4.新しいショックコードをポールに通す
先ほど外した順番と逆に、ショックコードの先をポールに通していきます。
ポールを順に通していくと、最後の何本かのポールはショックコードを引っ張りながら通すことになります。両手が使えないと作業が大変なので、先ほどのようにクリップで根元を押さえると楽ですよ。
5.末端にワッシャーを固定する
全てのポールにショックコードを通したら、ショックコードの先端にワッシャーを通し、8の字結びをします。8の字結びをすると、こぶが大きくなるので、ショックコードからワッシャーが外れにくくなります。末端の遊びの部分は2~3cmほど残しておけばいいでしょう。
ショックコードの逆側には、先ほど油性ペンでつけたマーキングがあります。後でテンションを調節する余裕を残すために、マーキングの部分よりも、20cmほど長くとって、はさみでカットしましょう。
カットしたら逆側の末端のように、8の字結びでワッシャーを固定します。マーキングの上にこぶがくるように結んでくださいね。
6.テンションの調整をする
試しにポールを連結して、テンションのかかり具合を確認します。テンションが強すぎると、勝手にポールが連結してしまい、ポールが破損する原因になるのでご注意ください。テンションが緩すぎたり強すぎたりする場合はワッシャーの位置を再度調整しましょう。
ワッシャーの位置が決まったら、余分なショックコードをはさみでカットして、ショックコードの交換が完了です。
最後に
テントポールにはさまざまな種類があり、末端のストッパーとして、ワッシャー以外のパーツを使用しているポールもあります。中には取り外しに、ペンチが必要なものがあるのでご注意ください。
この記事がショックコードの交換の参考になれば幸いです!慣れれば簡単な作業なので、ぜひチャレンジしてくださいね。