コロナでキャンプが大流行り!
2020年、新型コロナウィルスの影響で、十分な距離を保って大自然を楽しめるキャンプが日本同様にここアメリカでも人気に。元々キャンプ文化が根付いているアメリカでしたが、昨年以降は、これまでキャンプをしてこなかった層も新たに取り込み、夏のハイシーズンには、どのキャンプ場も多くの人で賑わいました。また、キャンピングカーも、予約がいっぱいで希望の日程で予約をするのが難しい状況でした。
そして、このタイミングで多く登場したのが、チェーン経営のグランピング施設です。コロナ以前から、グランピング施設は徐々に増えてはいましたが、チェーン展開をしているグランピングリゾートは、まだ多くはありませんでした。
グランピングとは?
グランピングとはグラマラスキャンプの略で、キャビンやベッド、エアコン設備などがある豪華なキャンプ施設で優雅な滞在を楽しむというものです。
グランドキャニオンまで約25分。アメリカアリゾナ州にできた「クリアスカイリゾート」
クリアスカイリゾートは、2020年にモンタナ州グレーシャー国立公園近郊にオープンしたグランピング施設。2021年の夏休みには、アリゾナ州グランドキャニオン国立公園まで車で約30分の距離にも、新たにオープンしました。
ルート66の街、アリゾナ州ウィリアムズから北に伸びるAZ-64は、グランドキャニオン国立公園の南の入り口へと繋がる一本道。そのちょうど中間地点に1つだけある小さな町に、このグランピング施設が完成しました。AZ-64から東に少し入ると、幹線道路からは見えない森の奥に、約30個のドームからなるクリアスカイリゾートが見えてきます。
まず初めに、メインドームでのチェックイン。そこから客室ドームまではスタッフがエスコート。それぞれのドームは離れているため、スタッフがゴルフカートでパーキングまで車を先導してくれます。そのパーキングから客室ドームまでは、今度は荷物をゴルフカートに乗せて進みます。
私たちが滞在したのは、宇宙がテーマのスペースドーム!
客室ドームにはいくつかのテーマがあり、それぞれのテーマに沿ったデコレーションがなされています。テーマは、「宇宙」以外に、「グランドキャニオン」、「ツリーハウス」、「ハローキティ」、「スパイ映画007」などバラエティーに富んでいます。
今回、私たちは、友達家族合わせて、大人4名、子供3名の合計7人で、宇宙がテーマのスペースドームに滞在してきました。
大きな期待を胸にドームのドア(鍵はパスワード式)を開けると、半球体のドームの形がもう宇宙ステーションのよう。正面には宇宙カプセルを模した子供用の2段ベッド。カーテンも閉まり、内蔵ライトもあったりと、もう完全に子どもたちの秘密基地。部屋の中央には、寝心地のよさそうな円形のベッド。壁は銀河のイラストで、卵型の椅子や、ブランコ型の椅子など室内のいたるところに遊び心いっぱいの宇宙の演出が!これには子供たちも大喜び。これまで泊まったどんなホテルのお部屋よりも、1番子供ウケが良かったです!!
このドームには2階もあり、はしごで上り下りします。2階の小さなロフトには、クィーンベッドとシングルベッドがあり、天井は低めですが、天窓があり、夜にはこの窓から星空を眺めることもできます。
子供に嬉しい!巨大プレイグラウンド
アメリカの私営のキャンプ場ではよく見かけるプレイグラウンド。プレイグラウンドとは、遊具や砂場があるエリアのこと。このリゾートのプレイグラウンドは、今まで私が行ったキャンプ場の中で一番大きく、トランポリンやバイクライドなど、とても楽しい設備が揃っていました。
滑り台、ジャングルジム、ブランコなどの公園によくある遊具。三輪バイクと、そのバイク専用のコース。フリスビーを設置されたカゴに投げ入れて得点を競うフリスビーゴルフのコースなどなど、子供が遊べる楽しい設備がたくさん。そして、大注目が、25mプールぐらいのサイズの巨大トランポリン。これには、子供が大はしゃぎでジャンプをしていました。
夜の締めくくりは、ライブミュージック&ストーリータイム
日が沈み、空がピンク色と青紫色のアリゾナ特有のグラデーションに染まる頃、ネイティブアメリカン「ナバホ族」のアーティストの演奏で静かな夜の集いがスタート。メインドームのそばに炊かれたキャンプファイヤーと、静かな大地を吹く風のように流れる心地よいフルートの音色に、自然と宿泊客が集まってきます。
フードトラックからのテイクアウトフードを手にピクニックをしたり、メインドームの中にあるバーでアルコールを楽しんだり、火を囲んでおしゃべりをする家族もあれば、備え付けのゲームで遊ぶ子供たちもいたりと、それぞれが思い思いの時間をゆっくりと過ごしていました。またフロントでは、無料のスモアセットも提供されるので、キャンプファイヤーの周りには、マシュマロを焼く人たちが集まりました。
完全に日が沈み、真っ暗になると、クリアスカイリゾート最後の主役、「星空」が見え始めます。アリゾナのカラッとした透き通った空気の先に見える、想像を絶する程に煌く無数の星。そして、静かなフルートの音色の後には、締めくくりのストーリータイムの時間。ストーリータイムとは、本の読み聞かせのことで、この地域に伝わるネイティブアメリカンの伝説、自然を愛するその文化のことなどを静かに語って頂きました。
まとめ
私が滞在したのは、オープン直後の2021年6月前半。まだ未完成の施設も多く、今後はレストランドームができ、ライブミュージック以外の夜のイベントも開催されるとのこと。
滞在自体を楽しんでもらえる仕掛けをいっぱい持っているリゾート。サイトで事前に見るより、はるかに規模が大きく楽しいリゾートでなので、1泊というより数泊するのがおすすめです。