耐久性や耐水性に優れたバッグはアウトドアには必須アイテム。それが軽くて使い勝手がいいと、よりうれしいもの。そんなバッグが「FREITAG(フライターグ)」から新登場しました。今までのフライターグとは違った印象で、新たなファンが増えそうな予感です。
トラックタープに新たに融合する素材とは
フライターグは、1993年に使い古したトラックタープ(幌)や、自転車のインナーチューブ、廃車のシートベルトを使ったメッセンジャーバッグを生み出したことからスタートしたブランドです。機能性と防水性に優れ、初代モデルのメッセンジャーバッグは、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に所蔵されています。同じモデルでも、使用済みタープから生み出されるため、異なる見た目になり、世界で一つというのも愛着がわきますね。
メッセンジャーバッグから始まり、バックパックやトートバッグなど、バッグの種類も増えています。バッグのモデルが増えても変わらないのが、トラックタープを使っているバッグであること。ただ、トラックタープは丈夫ではありますが、重いと感じることも。そこで、以前、一度だけフライターグが浮気したとして登場したのが、バッグの一部にパートナーメーカーが手がけたPETボトル再生繊維100%のPFC(過フッ素化合物類)フリー素材を使用したバックパックです。軽量で快適と筆者も愛用中ですが、今回、また新たな素材を使用したバッグが登場しました。それが、「F707 STRATOS(F707ストラトス)」です。未使用のエアバッグを融合させたバックパックです。
未使用のエアバッグを融合させたバックパック「F707ストラトス」とは
新作のF707ストラトスは、使用済みのトラックタープと未使用のエアバッグが融合されたバックパックです。今回使用されている生地は、もともとは緊急時に膨張しエアバッグとしての機能で人々の命を救うことを使命として誕生した生地です。ただ、残念ながら、品質管理のテストにギリギリで不合格になってしまい。エアバッグとして使用されることがなくなってしまったもの。そこでフライターグは、B級品となってしまったエアバッグ生地に二度目のチャンスを与えることにし、F707ストラトスに採用しました。
エアバッグの生地は、クルマに装着されても、その多くは使用されることなく廃棄されてしまいます。ただ、交通事故などのときに乗車している人の命を救うという観点から、厳しいテストをクリアしたものだけが使用されています。クルマに実際に使われたエアバッグも、バッグなどアップサイクルされているものも増えてきましたが、エアバッグになれなかった生地に注目したのが、なんともフライターグらしくもありますね。
「人々の命を救うことはできないかもしれませんが、人々の日常生活を助けることはできるかもしれません。いくらマインドフルネスや断捨離に励んでも、『もう手一杯で場所がない。もっと大きなバッグが欲しい。しかも今すぐに』といった状況に出くわすこともあるでしょう。そんなときに救いの手となってくれるのが、軽量のバックパックF707ストラトスです」(フライターグより)
バックパックとしてだけでなく肩にかけることもでき、必要なときにトラックタープのコンパートメントから、エアバッグが飛び出すように取り出し、広げて使うことができます。エアバッグとして使用されるのはA級品と表現しているフライターグ。A級品は、ハンドルの中に詰め込まれ、緊急事態に備えて毎日ドキドキする日々を過ごしているだろうけれど、B級品は、フライターグのバッグとなり、私たちとともに重要なタスクを遂行しながら充実した日々を送れるだろうとも。ユニークな製品を生み出すフライターグは、いつも表現がユニークですね。
F707ストラトスの機能と特徴
ポップアウトバックパックのF707ストラトスは、ジッパー付きのメインコンパートメントを備えるバックパックです。ストラップ付きでショルダーバッグとしても使用できます。背中側には、貴重品などが収納できるジッパー付きのコンパートメントがあり、トラックタープのフラップの下にはアウターポケットがついています。トラックタープもB級品のエアバッグ生地も元の色のまま使われているため、こちらも同じものは他にはない唯一無二のバックパックです。
フライターグのバッグの中で、圧倒的に軽量なバックパック。荷物がついつい増えてしまうときに、バッグ自体が軽量であることはとてもうれしいですね。しかも、耐久性に優れているとなるとアウトドアのお供にしたくなります。エアバッグの生地って白だけだと思い込んでいましたが、淡いカラーで選ぶのも楽しみですね。
FREITAG(フライターグ)
https://www.freitag.ch/ja