“卑怯”なほど簡単に釣れる「穴釣り」のすすめ。必要な道具・釣り方・注意点も解説
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    2021.09.11

    “卑怯”なほど簡単に釣れる「穴釣り」のすすめ。必要な道具・釣り方・注意点も解説

    どの防波堤にもある一級品のポイント

    魚を釣るためには、魚がいる場所を知ることが重要です。

    釣りに慣れてくるとそれまでに得た経験則によって、魚がどんな場所にいるのかがわかってきます。

    しかしそこまで知識がない方からすると、どこに向かって仕掛けを投げれば良いのか、いまいちわからないもの。

    ですが大体どの防波堤にも、誰もがひと目で見つけられる一級品のポイントがあります。

    防波堤でよく見かける、特徴的な形のコンクリートブロック。

    それが「テトラポッド」。「消波ブロック(しょうはブロック)」とも呼ばれる、特徴的な形をしたコンクリート製のブロックです。

    本来は押し寄せる波の勢いを抑えるためのものですが、このテトラポッドはたくさんの魚が身をひそめている場所でもあります。

    そして今回ご紹介する穴釣りとは、テトラポッドの隙間に仕掛けを投入し、隠れている魚を釣りあげる手法。

    あまりにも簡単に魚が釣れてしまうため、釣り初心者の方にこそ挑戦してみて欲しい釣り方です。

    穴釣りに必要な道具は3つだけ!お金がかからないのも魅力

    釣り竿は120cm程度のものがおすすめ。

    穴釣りに使用する道具はとてもシンプルです。釣り竿・リール・ブラクリの3つだけ。ブラクリとは、オモリと釣り針が合体した仕掛けのことです。

    この3つにくわえて、エサを用意します。すでに釣り竿とリールを持っていれば、あとはブラクリとエサを購入するだけでOK。

    その場合の出費は、1000円程度で済みます。道具にあまりお金がかからないのも、初心者の方に穴釣りをおすすめする理由の1つです。

    アオイソメは手に入れやすく、価格もお手頃です。

    エサは「アオイソメ」が定番です。多くの釣具店で販売されているため、簡単に手に入ります。

    また必須ではありませんが、イソメを入れるための「エサ箱」があると、釣りがより効率的になります。

    このほか、針はずし・手袋・ゴミ袋・ウェットティッシュなどもあると便利です。

    「できることなら、魚やエサを直接触りたくない」という方ほど、これらの道具は重要になります。

    釣り方はエサを穴に落としこんで魚を誘うだけ

    根がかり(海底の岩などに釣り針が引っかかること)を恐れずに攻めることが大事。

    穴釣りのやり方もまた、非常にシンプルです。手順は以下のとおり。

    1.リールを釣り竿に装着する
    2.リールのベイルを起こし、ラインを釣り竿のガイドに通す
    3.ラインの先端にブラクリを結びつける
    4.ブラクリの針にエサをつける
    5.テトラポッドの隙間にブラクリを落としこみ、上下に動かして魚を誘う

    これ以降は、無数にあるテトラポッドの隙間を点々と渡り歩きながら、釣りを続けます。

    魚を誘う際はブラクリを上下に動かし続けてみたり、海底についた状態で止めてみたりと、いろいろなアクションを試してみましょう。

    魚はブラクリの動きを止めているときにも、よく食らいついてきます。

    この日は釣り開始からわずか5分で、28cmのキジハタが釣れました。

    そして、1か所につき1分も探れば十分です。ブラクリを投入してから10秒以内に釣れることも、決してめずらしくありません。

    穴釣りにおいては、次々にポイントを変えるのが釣果を伸ばす鍵。テクニックよりも、足で数を稼ぐことを意識しましょう。

    生きたエサを触りたくなければワームでもOK

    これなら虫が嫌いな方でも穴釣りを楽しめます。

    エサはアオイソメのように生きているものが1番。ですがエサを触るのに抵抗がある場合は「ワーム」で釣ることもできます。

    ワームとは柔らかい樹脂で作られたルアーのことであり、生きたエサとちがい、基本的に何度でも使用可能です。

    なかにはアオイソメやエビに似た姿に成形され、さらに魚を引き寄せる匂いがつけられた製品もあります。

    基本的にその日のうちに使い切る生きたエサとちがい、保存が効くのもメリットです。そして釣り1回あたりのコストをかなり安く抑えられます。

    生きたエサよりは釣果が落ちてしまいますが、虫が苦手な人でも気軽に楽しめるのがワームの良いところ。

    エサが足りなくなったときのために持っておくのもおすすめです。

    穴釣りは安全面への配慮が重要

    大型のテトラポッドの場合は、とくに注意しましょう。

    テトラポッドの隙間を利用する穴釣りは、それ以外の場所での釣りとはちがった危険が潜んでいます。とくに転落だけは、絶対に避けなければなりません。

    体がテトラポッドの隙間に挟まって身動きが取れないまま溺れる、頭を打って大怪我をするなど、重大な事故につながる可能性があるからです。

    そういった危険を避けるためにも、テトラポッドそのものの上に立つのはやめましょう。

    場所がどこであれ、海で釣りをすること自体、少なからず危険をおかしているとも言えます。重要なのはシチュエーションごとに起こり得る危険を予知すること。

    そして予知した危険を避けるための、適切な判断をすることです。

    また、お子さんが一緒にいる場合、穴釣りはおすすめできません。

    万が一お子さんが海へ転落したとしても助けられるように、なるべく海面に障害物がない場所、かつあまり高くない場所を選びましょう。

    お子さんから目を離さないことや、目立つ色のライフジャケットを着用させることも大切です。

    そして釣りをする際はルールやマナーを守り、周囲の人へ迷惑がかからないように配慮しましょう。

    ヘチ釣りにも挑戦してみよう!

    この壁の真下にエサを投入するのがヘチ釣りです。

    穴釣りと同じ道具で楽しめる、別の釣り方もあります。それが「ヘチ釣り」。岸壁の近くにいる魚を狙ってエサを落としこむ釣り方です。

    根がかりが発生しにくいことや、海面下の魚の動きを目で見て楽しめることなど、穴釣りにはない魅力があります。

    もちろんライフジャケットは必ず着用し、許可されている場所で行ないましょう。子ども連れには、穴釣りよりヘチ釣りをおすすめします。

    シンプルな道具で絶好のポイントを集中的に攻める、穴釣りとヘチ釣り。いずれも季節を問わず一定の釣果が期待できる、堅実な釣り方です。

    人が大勢いる場所へ遊びに行きづらい今、週末は海へ出かけてのんびりと釣りに興じてみてはいかがでしょうか。

    私が書きました!
    アウトドアライター
    斎藤純平
    キャンプに関する記事を中心に執筆しているアウトドアライター。趣味はキャンプ・国内旅行・バイク・スキューバダイビング。温泉や神社を巡るのも好きで、そこそこ詳しい自信あり。どこにも定住しない自由気ままな生活を目指すため、ライターとして活動している。

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