砂の高さは200mを超え、圧倒的な存在感で来る者を飲み込む。
初日はまさかの雪。
「こんな天候でサンドボードできるのか?」との僕の心配を吹き飛ばすように、
「ヒャッーーホゥ!! 最高なときに来たな! 雪の砂丘もなかなか味合えないぜ。おまえはラッキーだ!」
と超ポジティブにガイドを務めてくれたレイトン君。
14歳の少年に慰められる自分(笑)。
彼に連れられ、砂丘を30分程歩きポイントに到着だ。
さっそく日頃鍛え上げた技を見せつけてくれる。
同じスノーボーダーとして、ただ見ているだけでは気が済まず、自分も挑戦してみる。
「どうせスノボーと同じだろう。楽勝でしょ」と考えていたのは甘かった。
ターンしようとした瞬間に、無様に転んでしまった。
悔しくて何度も挑戦するが、同じ結果。
呆れたレイトン君に
「サンドボードを甘くみちゃいけないぜ。奥 が深いスポーツなんだ。まあ、バランスが大切だね」とのお言葉をいただく。
彼は学校のプロジェクトでサンドボードについて研究し、全米科学選手権にも出場した強者だ。
「アドバイスはバランスだけかよ!!!!」と突っ込みたくなったが、ここで大先生に物言うなんてもってのほか。
アドバイスに従いバランスのみに集中してみると、ボードが自然と動きだし、滑れるではないか。
弟子入りしようか真剣に考えよう。。。(笑)
スノボよりも重心をやや後ろに置くのがポイントみたいだ。ふかふかのパウダーを滑るときの感覚に近い。
調子に乗ってターンを試みた瞬間に、また転んでしまった。
しかし、悔しさよりも、少しの間でも立つことのできた達成感、砂丘のど真ん中を滑っている開放感に魅了され、すっかりサンドボードの虜 になってしまった。