アウトドアメーカー営業
廣瀬守彦さん
釣り以外のアウトドアはなんでもこなし、DIYの腕前もプロ級の道具ツウ。最近はトレランにハマり、仕事帰りや週末に里山を10km走っている。
半年かけて完成させた道具小屋。柱のみ90×90mmの角材を使い、あとは2×4材。屋根はポリカ波板。
登山にクライミングにSUPに自転車と、アウトドアメーカー勤務という仕事柄もあり、どっぷり道具沼にハマっている廣瀬さん。
収納場所に困り、とうとう庭に道具小屋を自作したのが6年前。2×4材で躯体を作り、コンパネ、透湿防水シート、外壁に杉板を張って仕上げた。
「杉板って退色してグレーに変わるのが魅力。でも張り合わせるために一枚一枚端に溝を彫ってはめていったので、完成するのに半年かかりました」
ツーバイ材は幅の寸法が規格化されているため汎用性が高く、柔らかくて加工もしやすい。
しかもコスパもいいので、材料費は杉板も含め10万円ほどだった。
「内装は群馬の菅沼キャンプ村で泊まったバンガローがモデル。壁面が梯子になっていて、上に登れるのが面白くって」
断熱材を入れる代わりに、そのスペースを梯子と棚に有効活用。その分冬は寒いが、野菜の保管庫になる。
木は湿気を吸うため、結露しないのもいい。
「一年中、小屋の周りで何か作っていますね。最近はこの小屋にも道具が収まり切らなくなって、天井裏にも侵食してます」
天井に穴を開けアウトドア道具の保管庫にしているとか。
「今度の休みは、傷んだウッドデッキでも張り替えようかな。作るまでの工程を考えているときが一番楽しいんですよ」
天井に穴も開けました!
点検口として開いていた穴を利用し、自分でくりぬいて穴を広げ、天井裏への出入り口を作った。
枠と梯子は既製品で売っているものを購入して取り付けた。
DIYグッズが並ぶ
木作りの工房
折れたテントポールを再利用し、テープ類やロープなどを掛けて収納。
24mmのコンパネで折りたたみ式の作業台も自作。
間柱(柱と柱の間に立てる細い柱)にワイヤーネットを取り付け、DIY道具を掛けて収納。どこに何があるか一目瞭然。
小屋の扉の取っ手は流木を使いナチュラルに。
間柱の間に板を渡し、梯子仕様に。省スペースになり、ロフトへの登り降りも楽。
天井裏を改造して
遊び道具のストック倉庫に
まずコンパネを敷いて床を作り、内壁を張った。季節外の道具やストック用のギアを収納。
天井裏は断熱材が入ってない分夏は暑いので、食材やガス缶などは避けている。
普段使いのギアは、
手に取りやすい壁に収納
2×4の柱に溝を彫って棚受け用の金具を取り付け、突っ張り用の金具で壁に設置。お店の展示のように棚板は雛壇にし、物を取り出しやすくした。
まとめ:廣瀬さんの収納術
1 道具は見える化して収納する
2 既製材、既製品を組み合わせる
3 お店のディスプレーを参考に
※構成/大石裕美 撮影/山本 智
(BE-PAL 2021年9月号より)