もっと使いやすく、しかもかっこよく。winpy-jijiiさんの小細工ワザがさえる
BE-PAL創刊40周年記念号、2021年7月号の特別付録『CHUMSブービーバード焚き火台SOLO』は手に入りましたか?今回は、この焚き火台をさらに使いやすくする小細工を、本誌開封動画でもお馴染みの人気YouTuber「winpy-jijii」さんが教えてくれた。
そのまま使っても便利なこの焚き火台。winpy-jijiiさんは、100均で売っている商品を2個使って、さらに使いやすくなる薪受けを作った。
「この焚き火台は、以前の付録よりサイズが少し大きくなっていて、上部に載せる五徳まで付いたんで、だいぶ使いやすくなってます。そのままでもええんですが、これに薪受けがあったら、もう少し大きな枝も入れられて、もっと便利になるんちゃうかな。そう考えたんですわ。そんで100均を巡って、いろいろと使えそうなものを探してみました」
洗面所で使う小物が薪受けに
winpy-jijiiさんが、最初に見つけたのは、セリアで売っている「ステンレスワイヤーシェルフ」だった。これは、洗面所や浴室のタオルバーに載せて使う小さなシェルフ(棚)だ。幅は約9cm。これが焚き火台より少し大きく、外側に付けるには絶妙のサイズ感だったという。
「最初は、シェルフのU字部分をカットして、針金を1本シェルフに通して吊り下げるタイプの小細工をしました。その動画をアップしたところ、だいぶ反響があり『ああしたらええ』『こうしたらもっと便利になる』というアドバイスをいただきました。そこで、もういっぺん一から考え直して作ったんが、今回紹介する薪受けですわ。最初に作った薪受けを無駄にせず、加工して作りなおしました」
最初に作った薪受けをリメイクして、さらに使いやすく
winpy-jijiiさんは、シェルフの形状をいろいろな角度から見直し、新たなる薪受けのアイデアを思い付いた。
「この焚き火台は、左右の側面にCHUMSのロゴが抜いてありますねん。右側の『C』の文字と左側の『S』の文字の下のカーブの形状が、ほとんど同じであることに気づきました。ここに左右からシェルフのワイヤーを入れて留めればいい感じになるんちゃうかなってね」
早速、winpy-jijiiさんは、ワイヤーカッターでシェルフの4か所をカット。カットした部分をバーナーで熱し、ステンレスを柔らかくして、それぞれ90度、内側に向けて曲げていった。
「ステンレスは、そのままでは硬くて手では曲がりませんが、熱することで柔らかくなり、曲げやすくなります。熱してすぐに曲げようとするとヤケドをしますので、必ず冷ましてからやってください」
あらかじめ長めに切っておいたシェルフ上部のワイヤーを手で曲げたら、焚き火台にセットできる長さにカット。続いて、下側のワイヤーの角度を調整して薪受けの上部が水平になるように微調整。下側のワイヤーを内側に曲げて、焚き火台の前面にフィットするよう調整した。
ポテトをつぶす「マッシャー」でロストルを作る
「薪受けだけでもよかったんですが、どうせならとロストルも作ることにしました。この焚き火台には、火床の高さを変えるためのスリットが上下に2か所あります。付属の火床を低い位置にセットすると、上のスロットが余ります。そこに丁度ええプレートを入れればロストルになりますねん」
「誰でも買える材料で作らなければおもしろくない」と考え、winpy-jijiiさんは、またまた100均に繰り出した。
マッシャーはダイソーで購入
「ダイソーで、マッシュポテトを作るときに使うマッシャーを見つけました。これもステンレス製で、いい感じの穴が開いていて、サイズ感も悪くない。家に帰って焚き火台に当ててみると、いい感じでした。早速、ポテトをつぶす穴の開いたプレートだけを残してカットして、焚き火台に入れてみたらシンデレラフィットだったんですわ」
マッシャーは、金ノコやディスクグラインダーなどでカットできる。切った部分をヤスリなどで仕上げて、手を切らないように加工すればできあがりだ。
「これ、見た目もええ感じでしょ。ちょっと長い薪を入れて、先が燃えたら、薪を押して奥に入れてやる。五徳を使うときには、上から薪を入れるよりこっちのほうが、火力が安定してええんですわ。この焚き火台を持っている読者の皆さんも、ぜひやってみてくださいね」
わずか220円の材料で、利便性と見た目の魅力をアップさせてしまうwinpy-jijiiさんの小細工。発想力と確かな技術には脱帽だ。
winpy-jijiiさんのYouTubeで作業工程をチェック!
細かい作業工程は、YouTube『winpy-jijiiのアウトドアチャンネル』で丁寧に説明されているので、ぜひチェックして欲しい。
構成/山本修二