新型スバル/フォレスターの実力は?
早坂: 今回はスペシャル企画として、8月にマイナーチェンジしたスバル/フォレスターの情報もお届けします。まず、外観のデザインが変更されていますね。
櫻井: フロントバンパーやグリル、ヘッドライトなどの造形が刷新され、力強い印象になった。ボディーカラーも全10色に。テスト車両は新色「カスケード・グリーン・シリカ」だ。
早: 森にちなんだ車名のとおり、フィールドに溶け込むいい色ですね~。キャンプ道具とも調和がとりやすいので、スタイリングの夢が広がります!
櫻: クルマも遊び道具のひとつなのだから、色で選ぶのはアリでしょ。もちろんフォレスターならSUVとしての使い勝手も文句なし。クリアランスたっぷりの最低地上高、重心や前後左右の重量バランスまでこだわった可変トルク式4WDなど、オフロードでも安定感のある走りが味わえる。
早: エンジンのパフォーマンスは従来どおりですね。
櫻: うん。ただ、スバルはマイナーチェンジで足回りやハンドリングを念入りに熟成させる伝統があり、今回も操縦安定性や乗り心地がさらによくなっている。
早: 狭い林道も走りやすかったです。
櫻: 滑りやすい下り坂を自動的に低速でアシストするヒルディセントコントロールを使ったでしょ? こちらも制御を見直していて、より狙ったスピードで走れるようになっているんだ。
早: 確かに! ぬかるんだ斜面ではじりじりと、乾いて緩やかな斜面ではそこそこのスピードを維持して下っていきました。
櫻: こうした、数値では表わしにくい改良が運転中の疲労軽減につながるんだ。
早: 個人的には林間のキャンプ場や雪山でフォレスターをよく見かける気がするのですが、そうした信頼性がユーザーに支持されているんですね。
櫻: あと、今回の改良では「ツーリング」以外にも、スポーティーな「スポーツ」「Xブレーク」、上質な「アドバンス」のデザインや装備も刷新され、グレードごとの個性が洗練されている。アウトドアのスタイルは人それぞれなわけで、フォレスターは多様化するライフスタイルにもしっかり対応しているのがいいね。
早: 選び甲斐がありますね。
スタイリングがより精悍に若々しくなった!
フロント部分のデザインをリニューアル。落ち着いたスタイリングに躍動感が加わった。また、「Xブレーク」に標準装備で、そのほかのグレードではオプションのルーフレールにロープ穴がすべて付くようになった。
長く乗るほど実感する使い心地のよさ
「ツーリング」のシート表皮が撥水ファブリックの合成皮革のコンビになった。
ルーフレール前後にロープ穴が付く設定を全グレードに拡大。
天井部分にフックが2か所追加された。LEDランタンを吊るしたり、バーを使った物干しができるようになった。
エアコン設定温度をジェスチャーで調整できる機能も搭載(「ツーリング」には非搭載)。パーで温度上昇、グーで下がる。
車中泊だってこなせます!
十分な広さを備えたラゲッジは開口部を広くとってあり、荷物の積み下ろしがしやすい。
後席をたたむとほぼフルフラットになる。ミドルサイズSUVゆえ奥行きが若干足りないものの、大人が横になって車中泊する広さは確保できる。
シリーズのキャラがより個性的に!
「スポーツ」はピラーなどをピアノブラック化し、フロントグリルもブラックに。前後バンパーガードも付く。
「Xブレーク」は外装各部に幾何学模様を配し、傷が付いても目立たなくなった。
SPECIFICATIONS
【ボディー寸法】
全長 4,640mm
全幅 1,815mm
全高 1,715〜1,730mm
最低地上高 220mm
最小回転半径 5.4m
ホイールベース 2,670mm
トレッド 前1,565mm/後1,570mm
タイヤサイズ 225/60R17
車両重量 1,620〜1,640kg
乗車定員 5名
【エンジン・モーター・燃料】
エンジン形式 水平対向4気筒ターボ
エンジン排気量 1,995cc
エンジン最高出力
107kW(145PS)/6,000rpm
エンジン最大トルク
188Nm/4,000rpm
モーター最高出力 10kW(13.6PS)
モーター最大トルク 65N・m
燃料タンク容量 48ℓ
燃料種類 無鉛レギュラーガソリン
燃費(WLTCモード) 14.0㎞/ℓ
【トランスミッション】
CVT
問い合わせ先
スバル 0120‐052215
※構成/櫻井 香 撮影/小倉雄一郎
(BE-PAL 2021年9月号より)
編集・早坂