キャンプで焚き火をしようとしたら薪が湿っていた…どうしたら効率よく燃やすことができる?
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    2021.10.31

    キャンプで焚き火をしようとしたら薪が湿っていた…どうしたら効率よく燃やすことができる?

    知ってそうで知らないアウトドア・Q&A
    湿った薪を燃やすにはどうしたらいい?

    楽しい焚き火タイム、しかし薪がどうやらシケシケに湿っているみたい……どうしたら効率よく燃やすことができるのか?

    Question:湿った薪を効率よく燃やす方法で、正しいのはどれ?

    1:薪を火にくべて乾かしながら燃やす。

    2:薪を火の周りに置いて乾かしながら燃やす。

    3:薪を細く割って燃やす。

    4:薪は太いままじっくり燃やす。

    Answer

    2:薪を火の周りに置いて乾かしながら燃やす。

    3:薪を細く割って燃やす。

    湿った薪をそのまま火にくべると、大量の煙が出るばかりでなかなか燃えない。薪が効率よく燃える薪内の水分含有量は、2030%がベスト。湿った薪は、なるべく細く割って表面積を増やし、太陽の下で乾かすか、火の周りに置いて乾かしてから燃やすのが焚き火の鉄則だ。

    乾かす時間がなく、湿った薪をすぐに使わなければならない場合は、次の「湿った薪を燃やすためのステップ」を参考にチャレンジしてみよう。ポイントは火力を上げて燃やすこと。そのためには事前の準備と知識が必要だ。

    焚き火王国シベリアの焚き火風景。ファイヤーピット(焚き火場)の周りには、つねに様々な太さの薪が置かれ乾かされている。

    湿った薪を燃やすためのステップ

    【ステップ1】キャンプに行く前に、火種となる焚きつけ用の材料を用意しておく。

    濡れた薪を効率よく燃やすために重要なのが、着火時の火力。火力が弱いと湿った薪になかなか火がつかない。マツや竹など油分を多く含む材料を予め乾燥させて小割にし、着火用の材料として装備。キャンプに行く際は、材料を防水ケースや防水袋に入れて、雨に濡れないようにしておくことも重要だ。※市販の着火剤を使う場合も、油分の多い薪を用意しておくと、雨天時の焚き火がスムーズに行なえる。

    乾燥させたマツと竹の着火材。事前に細かく割って、大中小そろえておくと使いやすい。

    【ステップ2】濡れた薪をナイフや斧を使って細かく割る。

    雨などで濡れた薪は、表面は湿っていても木の内部が乾いているケースが多い。まずは濡れた薪の樹皮を剥ぎ、比較的乾燥している木の内部を小割にする。ちょっと面倒だが、この作業をやるかやらないかで、着火スピードがかなり変わる。

    湿気た薪の乾燥している部分を使うのがコツ。雨に濡れた薪でも内部は乾燥していることが多い。細かく割れば効率よく燃える。

    【ステップ3】着火用の材料→小割りした薪の順番で重ね、火をつける。

    湿った薪を燃やすためには、焚きつけ用の材料を普段の3~4倍量を使って火力を上げることが重要。スギの皮や麻紐などの着火材はすぐに燃え尽きてしまうので、火力が上がりにくい。マツや竹、シラカバの皮、タブノキの葉や枝など、できるだけ油分が多く火が持続する材料を用意すると着火が楽に行なえる。突然の雨で薪が濡れることを想定し、焚きつけ用の材料はつねに装備しておきたい。

    マツ(小)→マツ(中)→タブノキの葉→竹→小割りした薪の順番に重ねて着火。

    マッチ一本で数秒で火がつき、火力が一気に上がる。

    【ステップ4】細い薪をティピー型(合掌型)に組んでいく。

    火力を上げるには、薪と薪の間の空気の流れをよくすることも重要。火が安定するまでの薪の組み方は、地面との接点が少なく、煙突効果で火力が上がるティピー型が向く。

    薪を円錐形に組むティピー型は、煙突効果でよく燃える。

    【ステップ5】湿った薪を火の周りに置いて乾かしながら、少しずつ足していく。

    おき火ができて火が安定してきたら、少しづつ太い薪を足していく。湿った薪を何本も一気に足すと、すぐに火力が落ちて火が消えてしまうので注意しよう。

    もし突然の雨で薪が濡れてしまったら、まずは慌てないこと。焚きつけ用の材料や薪の量を考慮して、慌てずステップを踏んでいくことが重要。濡れた薪を上手に燃やすためには、経験と忍耐が必要だ。

    火の周りで薪を乾燥させる。

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    取材・文/松浦裕子

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