息子にとってのベストは、スライダー付きの温水プール。
滑ってプールにダイブしては階段を登ってまた滑り……、というのを延々繰り返していた。
最初のうちはいっしょに滑っていたが、滑り降りループが終わる気配がないため、プールに浸かったまま見守ることにした。
そういや子どもが生まれてからというもの、ぬるめのお湯にじっくり浸かって一息つく時間はなかった。ベトナムでそれが実現するなんて。
ひとしきりプールで遊んだら、泥風呂ゾーンへ向かう。
大人が「泥風呂、楽しみだね」と何回も声をかけたからか、「どろぶろ、どろぶろ~!!」と楽しそうに向かったものの、実物を目にした途端「え!? これ?」と固まってしまった。
泥遊びが好きな子なら目が輝いたかもしれないが、息子はこういうドロドロしたものにはあまり興味を示さない。というより、どちらかというと苦手なほうである。ぎょっとするのも無理はない。
泥風呂は20分間利用することができる。
交代するごとに浴槽内の泥を入れ替えてくれるので衛生的だ。
それではいざ泥風呂へ、と入ろうとするも結講浮力があって、浴槽の縁につかまらないとバランスを崩しそうになる。
おっかなびっくりだった息子も、最初のうちはなめらかでサラッとした泥の感触を面白がっていたが、狭い空間に飽きてしまったのか、5分ほど経ったあたりで「もう出よう」と言い出した。
大人はもうちょっとゆっくりしていたいんだけど、と思いつつ、いっしょに上がってシャワーで泥をよく落としてから、もう一度プール遊びを。
やはりこちらのほうが楽しそうだ。
園内にはレストランや売店もあり、プールの周囲にはデッキチェアがいくつも設置してある。
遊び疲れたらゴロンとできるから、いつまでも遊んでいられる。
そんなわけで、普段なら同じ場所に1~2時間もすると「もう帰ろう」と言うはずの息子が、i resortには5時間いてもまだまだ遊び足りない様子だった。
放っておけばずっと遊んでいられるだろうが、いかんせん、長く温泉に浸かったせいか親のほうが疲れてしまい……。
ニャチャンを訪れるなら、ビーチもいいけれど、i resortも! ということで、ぜひ訪れて欲しいスポットのひとつとして大プッシュしたい。
i resort
http://www.i-resort.vn/
2016年9月8日(木)10時~11時半に、東京・代官山蔦屋書店で子連れ旅のトークイベントを開催します。
「子連れの旅に出かけよう」というテーマで、ルートの決め方や、飛行機や宿にまつわる情報収集の仕方についてお話する予定です。
イベントの詳細は、下記リンク先のページをご参照ください。
http://real.tsite.jp/daikanyama/event/2016/08/4-1.html
旅音(たびおと) カメラマン(林澄里)、ライター(林加奈子)のふたりによる、旅にまつわるさまざまな仕事を手がける夫婦ユニット。単行本や雑誌の撮影・執筆、トークイベント出演など、活動は多岐にわたる。近年は息子といっしょに海外へ出かけるのが恒例行事に。著書に『インドホリック』(SPACE SHOWER BOOKS)、『中南米スイッチ』(新紀元社)。
http://tabioto.com