伊豆半島最南端でファミリー・トレッキング
3歳と8歳の男の子、それから9歳のボストンテリアのメスがいる、わが家。みんなで無理なく遊べることといえば、トレッキングです。旅に出ると、必ず一回はトレイルを歩きます。
伊豆半島南部の下田や南伊豆あたりは海のイメージが強いですが、起伏に富んだ海岸線ゆえ、いろいろなトレッキング・ルートがあります。
今回私たちが歩いたのは、下田市の田牛(とうじ)から南伊豆町休暇村につながっている「タライ岬遊歩道」。キャンピングカーを停めた休暇村の駐車場(無料)からスタートして、タライ岬までは片道40分ほど。田牛には行かずそこで引き返すのですが、生き物を見つけては立ち止まったり、ゆっくり歩いても2時間もかからない、3歳児にもちょうどいいルートです。
弓ヶ浜からスタート
弓ヶ浜を出発してペンションや別荘地が立ち並ぶ、アスファルト舗装された細道を歩きます。10分ほど経ったでしょうか、鬱蒼とした景色から一転して景色が開けます。逢ヶ浜(おうがはま)に出ました。
逢ヶ浜
逢ヶ浜は、白砂の弓ヶ浜とはまったく違い、玉石がゴロゴロした海岸線です。ん、なにやら子どもたち、そしてイヌまでが困り顔で立ち止まってしまいました。
「ママー! 足下が気持ち悪い~!!」
そうか。この方たち、ふだんアスファルトしか歩いていないのか(笑)。こういう場所で足裏を刺激する機会、たまに設けた方がいいなと私も勉強になりました。
逢ヶ浜~タライ岬
山の緑と、木々の隙間から時折のぞく海の青が気持ちいいルートをのんびり歩きます。
「ねぇ、ママー、伊豆にはクマはいるの?」と、生き物が大好きな長男。
さぁ、どうなんだろう。困ったときの「Hey Siri!」です。
なんと! 今年の夏、クマが生息していないはずの伊豆半島で、昭和初期以来久しぶりにツキノワグマが確認されたとSiriが教えてくれました。とはいえ、見つかったのはこのあたりではなく西伊豆町の山中ですが、われわれ以外誰ともすれ違わない山のなかで、なんだか怖くなったのでした。
しかしこの景色を見たら、クマのことなんてすっかり吹っ飛びました。
タライ岬に到着!
キャンパーを停めた弓ヶ浜が遠くに見えます。
「ボクたちこんなに歩いたんだ~」とビックリした顔で長男。そうなんですよね、ヒトの足って、意外やしっかり移動できるものなんです。
子どもたちは、おのおののリュックに用意したレーズンパンを頬張ってしばし休憩。さて、再び来た道を戻りましょうか。
山道を歩くコツ?
一応、旅人の私です。兄弟に悪路の歩き方のレクチャーなど。
「下り坂はジブンの身体の重さにまかせて、力を抜いてブラブラブラ〜っておりるとラクだよ。そうそう、ブラブラブラ〜(笑)。そうやって歩くと翌日の筋肉痛もきづらくなるし。で、目線は常に遠くね。腹筋にはいつでも力を入れて。でも他の力は抜いてね。とくに肩と足!」
果たして、ふたりはこんなアドバイスで理解してくれたでしょうか……。
ふたたびやって来た玉砂利の海岸線。兄弟は未舗装路を歩くのに少しは慣れたのか、さっきのおぼつかない様子とは全然違う、しっかりとした足取りで歩いていました。子どもは習得が早いですね。
タライ岬遊歩道。悪路の歩き方さえ慣れてしまえば、3歳児も余裕で楽しめるなかなかいいルートでした。岬の先にも道は続いていたので、もう少し歩いてもよかったかも。いやいや、物足りないくらいがちょうどいいのです。お楽しみは次回に取っておきましょうね!
タライ岬遊歩道
https://www.city.shimoda.shizuoka.jp/category/100600aruiteikou/122628.html