インナーシュラフは、寝袋の中に入れてさらに保温性を高めるオプションアイテム。一般的なアイテムではないが、真冬のキャンプの防寒対策や、夏のキャンプで寝袋だと熱すぎるようなときに、非常に役に立つ。
日本のガレージブランド「SotoLabo」(ソトラボ)が今年発売したのは、フリース素材をふんだんに使用した保温たっぷりのインナーシュラフ。
その実力はいかなるものか? 実際に使って検証してみた。
薄手のフリースで年中使える万能シュラフ
今回紹介するインナーシュラフ(以下、インナー)は、封筒型のゆったりしたアイテム。サイズは78×195cmで厚みは2cm程度。日本国内の工場で製造し、難しい生地を1点ずつ丁寧に縫製している。
収納サイズは直径18×39cmで、正直そこまでコンパクトにはならない。しかし、収納袋には持続性撥水素材TACTEEM(タクティーム)を使用しており、水滴が付いても中に染み込みにくくなっている。雨天のキャンプには嬉しいポイントだ。
収納する際は、インナーを縦半分に折って丸め、ウェビングを両サイドから引っ掛けて固定する。収納袋に入れやすいだけでなく、そのままの状態で持ち出しやすくなっている。
フリースは毛足が短くやわらかい生地で、臨場感あふれるリアルツリー柄をあしらっている。内側の起毛はちくちくすることなく、半袖短パンで入ってもぬくぬくでき非常に快適だ。
大判ブランケットやマミー型などに変形が可能
裾の角はファスナーをグルッと開けるL字設計になっており、全開にすれば大判のブランケットになる。ダブルサイズなので、ファミリーキャンプなら寝袋の上から掛け布団として使うのもアリだろう。
さらに、ドローコードを縛れば上下がギュッと絞られ、マミー型にもなる。寝袋の形状に合わせて変えられるのに加え、寒くなった際にこの形にすれば生地が肌に密着し、コールドスポットを少なくして保温性を高めてくれる。
ソトラボのインナーを実際のキャンプで使ってみた
スペックを紹介したところで、実際のキャンプでソトラボのインナーを使った様子を見ていこう。マットレスの上に載せると、1/4ほどはみ出てややゆったり目である。
実際にインナーに入ってみると、はみ出ていた分がなくなってマットにピッタリ収まった。封筒型なので足元も窮屈にならず、横向きになっても不快感はなし。撮影のつもりが、いつの間に2時間も爆睡してしまった。
インナーということで寝袋の中に入れてみて、言わずもがなキレイに収まった。筆者が持っているスナグパック「マリナー スクエア」ならリアルツリー柄が見事にマッチ。派手だと思っていた柄が馴染んだ。
家で使うのも◎
キャンプだけでなく家で使うのも便利。特に、ファスナーを全開にして広げて使うといろんな使い方ができる。たとえば、床冷えが心配だったら下に敷いてラグにもできるし、膝掛けやブランケットとして使えばみんなで保温対策ができる。
キャンプなら、今の寒い時期はホットカーペットの上にこれを敷き、その上で過ごせば快適なお座敷スタイルとして楽しめるし、寝袋の下に敷いて放射冷却から守ることも可能。このように、夏場だけでなく冬場でも快適に過ごせるアイテムなのだ。
収納サイズはやはりやや大きい
気になった点は、やはり収納サイズ。筆者が持っているモンベル「ダウンハガー650 #3」と並べてみると、ほぼ同じ大きさだった。寝袋をもう1個持っていく感覚と考えると、荷物を少なくして持ち運びたい人にとっては不便に感じるかもしれない。
ソトラボのインナーな年中家でもキャンプでも使える!
収納サイズの難点は人によるかもしれないが、筆者としてはこれがあれば夏場も冬場も、そして家でも使えて万能なアイテムだと感じた。
ちなみに、2021年秋冬の新作としてフリースブランケットも発売したそうだ。ソトラボを取り扱っているお店では現在販売中なので、気になったら手に取ってみてはいかがだろうか。
商品概要
ソトラボ「フリースインナーシュラフ リアルツリー」
価格:¥15,400
使用サイズ:78×195cm
収納サイズ:直径18×39cm
ソトラボ 公式ページ
http://sotolabo.com
文・撮影/小川迪裕