焚き火遊びにはなくてはならない「火バサミ」は、今やこだわりギアの仲間入りをするほどその奥深さと重要性は浸透しつつあります。実際に10,000円近い火バサミは非常に使いやすく、こだわり抜かれたギミックや装飾も満載でソロキャンパーのこだわり部分としては物欲心が反応してしまいます。
そうはいっても、暗がりで踏まれ、雨に打たれ、収納時はケースに投げ込むといった様に雑に使われる事が多い火バサミに大金を支払うのはまだちょっと順番が違うかな…。という人も多いはず。そんな人は、安い火バサミを自分流に強化、カスタマイズをするのはいかがでしょうか?
今回は、300円(程度)で購入できる火バサミのカスタマイズ”強化編”を紹介します。
道具
使う道具は「ペグハンマー」「ペンチ」「作業台」の3つだけです。作業台は、テーブルなどが傷つかないようにするためなので、木の板でも何でもOKです。
1:火バサミの強度を上げる
安い火バサミは、広葉樹の重い薪などを持とうとするとどうしても強度の問題で曲がってしまいます。これを繰り返すといつの間にか火バサミが反り返ったままの形になってしまって使えなくなってしまうので、本体自体の強度を少しあげていきます。
方法はとても簡単で、次のイラスト「火バサミ断面図」の様に火バサミのカーブを強くつけることで、火バサミの強度を上げることができます。
カーブをしっかりと付ける方法は、ペグハンマーで叩いていくだけ。コツは片側からだけ叩くのではなく、ひっくりかえして反対側も同様に叩いて形を整えていきます。時々、刀鍛冶の様に仕上がり具合を見ながら作業をしていくのがコツです。
写真は、叩いてカーブをしっかりと付けた状態(下がビフォーで上がアフター)。叩いた分本体がだいぶ細くなっているのがわかります。叩きすぎると逆に強度がなくなってしまうので、元の太さの2/3程度におさめるイメージで作業をしましょう。
2:機動性を上げる
火バサミにおける”機動性”は、先の部分でどれだけいろいろなサイズ、長さの物を挟み、移動しやすいかになります。その際に重要なのが火バサミの先の「噛み合わせ」と「形状」です。
通常、300円程度の火バサミの先は多少のデコボコはあるものの、平らで使い勝手が完璧ではないことがほとんどです。これは、大量に低価格で生産しようと思えば仕方がいないこと。でも、そこをひと工夫することで火バサミの機動性を一気に上げていきます。
ペンチを使い、噛み合わせをしっかりと合うように曲げながら調整し、さらにすこしカーブを付けてあげます。こうすることで、先の方は小さな炭、中間は細い薪、全体で太い薪をしっかりと挟むことができます。
写真は先の部分をペンチで加工した状態(右がビフォー、左がアフター)。もちろん、強度に限界はあるので時々調整をしてあげる必要はありますが、その辺は相棒として世話をしてあげましょう。
紹介した2つのステップで、300円(程度)の火バサミの使い勝手が格段に上がります。みさんも試して見て、是非実感してみてください!
次回は見た目も少しかっこよくしていきます。