ただ、有機農業といっても「暮らしの実験室」が大切にしているのは、単に有機肥料を使い、無農薬で野菜や米を栽培するということではない。
「農というものを暮らしの一部として、作る人と食べる人の有機的なつながりや生産と消費の過程で生まれるストーリーを共有できれば素敵だと思うんです」と茨木さんは話す。
暮らしの実験室では、そこで生産した野菜を、会員をはじめとした消費者に届けることはもちろん大切な仕事なのだが、それと同時に多くの人に農場を体験してもらい、一緒に農場をおもしろい場所にしていくことを目指している。
宿泊農体験や見学は随時募集中。各種イベントはHPでチェックできる。興味がある人はぜひ一度農場を訪れてみよう。きっと「こんな暮らし、楽しそう」と思うはず。
そして、多くの人は、またこの場所にやってくるのだ。
【データ】
『ORGANIC FARM 暮らしの実験室』
住所:茨城県石岡市柿岡1297-1
TEL:0299-43-6769
URL:http://www.kurashilabo.net/
文/和田義弥 写真/サエグサナオミチ