保育所をリノベしたサイクリストのための複合施設
旅先に自転車でふらりと立ち寄れる素敵な憩いの場があったらいいな。野を越え山を越え、黙々と走るサイクリストなら、きっとそう思うことでしょう。あー、そろそろ休みたい。そんなとき、『Heguri Hub(ヘグリハブ)』のような施設があったら最高ですよね。
この複合施設は、もともとは平郡(へぐり)小学校群の保育所だったそうです。2017年にサイクリストの憩いの場として『平群クラブハウス』が誕生。その後、2021年7月には私たちがお邪魔したDELI&CAFEのほか、施設内には簡易宿泊所、シャワー、キャンプ場、さらにはコワーキングスペースが完成。
いまどきっぽい、かゆいところに手が届く自転車乗りのための桃源郷なのでした。もちろん私のように、トレッキングのあとにふらりと寄った人たちでも、ホッと一息つける場所ですよ。そうそう、近隣には伊予ヶ岳をはじめ、魅力的な低山がたくさんあるのでハイカーにも◎です! あとツーリング・ライダーにもうれしい設備がばっちり整っていますね。
子どもたちは写真左のポークグリルランチをシェア。見た目以上にボリュームがあるので、3歳と8歳にはちょうどいい量でした。夫は3種類のデリにおにぎり。私は季節野菜のスパイスカレー。ハーブをふんだんに使った味わいはクセになりそうです。
ご馳走はテイクアウトしても、私たちのように店内でいただいても、天気がとびきりいい日は外のテラスでもOK。自由なスタイルでいただけます。
HEGURI HUB DELI&CAFE
営業日:土、日、祝日
営業時間:11:00~15:00
住所:千葉県南房総市平久里中224-3
TEL:0470-58-0312
駐車場 20台
https://hegurihub.com/
施設内を探検してみました
さて、お腹が満たされました。活発な3歳の次男がむずむずし始めます。外に連れ出しましょう。
空気入れや修理工具が無料で貸していただけるほか、レンタサイクルもあるので、ふらりと遊びに来ても里山サイクリングが楽しめそうですね。
次男の後ろにそびえるのは、千葉のマッターホルン!? 関東百名山のひとつに数えられる標高336.3mの伊予ヶ岳です。本当はこの山に登ろうと思ったのですが、鎖場があるとインターネットで見て、うちのイヌ(ボストンテリアの9歳のメスです)にはシンドいかなーと、違う山を選びました。
と、山が選べちゃうくらい、このあたりは魅力的な低山の宝庫なのです。
施設をお借りしてZoomで息子の自転車レッスン
じつはこの日、次男の自転車のZoomレッスンが入っていました。Heguri Hubのスタッフさんにここでやらせてもらっても良いかとたずねたら笑顔でOK! 助かりました。
最近の子どもたちは、ペダルの付いていない「キックバイク」から自転車デビューするのが王道のようです。実際うちの8歳の長男もそうでした。キックバイクでは、体重移動をうまく使いながらのバランス感覚が気軽に養えます。なので、ある日突然ペダル付き自転車にサッと移行できるというわけです。
キックバイクの馴染み方はまずまずだった次男。ブンブン走り回っていました。しかしペダル付きへの抵抗感がかなりあり、やはりプロの手を借りようと、『30分で乗れる自転車教室』というレッスンを受けることにしました。しかしこんなご時世なので、イベントはやっておらず(長男のときは参加させていただきました)、Zoomでのオンラインレッスンというわけだったのです。
いやぁ、すごい時代ですよね。まさか旅先でレッスンが受けられるなんて!
こちらの教室は、「へんしんバイク」という子ども自転車を販売する『ビタミンアイファクトリー』が主催。「へんしんバイク」を持っていたので無料でレッスンが受けられました。
30分で乗れる自転車教室
http:/www.vitamin-i.jp/30bike/
もちろん早く習得するにはリアルなレッスンを受けるのに越したことはないのですが、Zoomでも私たちがどう教えたらいいか非常に参考になりました。
もちろん私も子どものときは、自転車に乗るのに苦労したと思います。でもいまは何も考えずにスッと漕ぎ出せる。たとえ何年ブランクがあっても。そんなふうにジブンが当たり前のようにできることを、教えるのってほんとうに難しいですよね。
「どーんと行ってガンガン漕いでー!」
って、なんにも伝わりません……。
この翌々日、滞在していた勝浦市でZoomレッスンを振り返り、「どーん! と行ってガーッ!」とやったら(私の独特な言い方ですが……)乗れました! 20分の短いレッスンでしたが、次男はしっかり感覚をつかんでいたのです。
3歳6か月、人生の記念すべき日になったのでした。
ところで、Heguri Hubしかり、南房総全体にいえることですが、自転車観光にチカラ入れてますね。いたるところにサイクルラックがありました。
次男も自転車に乗れるようになったことだし、南房総を家族で自転車旅なんていいかもなぁ。次の旅のステージにちょっとだけ近づいたのでした。