アウトドア派の料理家・蓮池陽子さんによる「ソトみそスープ」の3回目。今回は、お正月のお雑煮です。各地に個性派のお雑煮は数あれど、そのなかでもひときわ異彩を放つのが、香川県の「あんもち雑煮」。いりこだしの甘い白みそ汁に、あんこ入りの丸餅が入っています。それっておいしいの、と思うかもしれませんが、ご心配なく。陽子さんはちゃんと現地で食べています。「衝撃のおいしさ…」だとか。いりこは、できれば同じ香川県伊吹島産などの上質ないりこを使いたい。白みそ(米麹の量が多い甘いみそ)も瀬戸内産のものを使用しました。「同じ産地のものを使えば、相性に心配はない」というのが陽子さんの考え方。具は、市販の大福と金時人参(鮮やかな紅色が特徴)だけなので、アウトドアでも簡単。お正月らしく、人参を花形に型抜きすれば完璧です。
青のりの磯の香りと、いりこのコク、白みその甘さが溶け合った不思議な味。不思議だけど、たしかにおいしい。溶け出した大福の外側(餅)だけでもおいしいけれど、その中にあんこというお楽しみが残っているのが、このお雑煮の楽しさ。みその塩気があんこの甘さを引き立てます。
みそ大好きの陽子さんによる「ソトみそスープ」は、Facebookの「みそパル」でも月に4回公開中です。その中から厳選したメニューを『BE-PAL』本誌(次回は2022年2月号)でも紹介しています。こちらもお楽しみください。
【陽子さんのソトみそスープ 第3回 あんもちの白みそ雑煮】
●材料(1人用)ロッキーカップを使用
いりこのだし汁…150ml
小さめの大福…1個
金時人参(薄切り花形)…1枚
青海苔…少々
白甘みそ…大さじ1
●作り方
1、ロッキーカップにいりこのだし汁を沸騰させ、金時人参を入れて火を通す。白みそを溶き入れる。
2、別のカップ(シェラカップ等)で湯を沸かし、煮崩れないように大福をゆでて(あたためて)1にそっと加える。金時ニンジンを飾り、青海苔をかける。
協力:みそ健康づくり委員会