
冬キャンプに欠かせない薪ストーブ

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薪ストーブは、薪を燃料にする暖房器具です。冬のキャンプで暖を取る手段はいくつかありますが、その中でも薪ストーブの魅力や使うメリットを解説します。
メリット
暖かさと癒し効果は抜群
薪ストーブの大きな特徴は、その暖かさです。薪が燃えるときのエネルギーが遠赤外線となり、体の内側から温まることができます。数ある暖房器具の中でも随一の暖かさを誇ります。
キャンプといえば焚き火を連想する人も多いのではないでしょうか。薪が燃える音がしたり、炎が揺らめいたりする空間で談笑するのは楽しいものです。薪ストーブの炎を見て癒される人も多いでしょう。
調理もできるので便利
多くの薪ストーブは、上部がフラットな天板になっている場合が多いでしょう。天板はストーブの熱で熱くなっているので、料理も可能です。直火ではなく熱伝導による加熱のため、鍋やシチューといった煮込み料理や、ケトルの保温に向いています。
中には天板のサイズを調節できるものもあるので、使いたい調理器具のサイズに合わせて使うことも可能です。薪ストーブがあれば、グリルなどの荷物を持っていく手間も省け、一石二鳥といえるでしょう。
安全への配慮が必要
薪ストーブを扱う際には、以下の点に注意が必要です。
- 火事・やけど
- 一酸化炭素中毒
薪ストーブの使用中は、本体が非常に熱くなります。そのため本体に触れることによるやけどや、周りに置いたものが溶けてしまうといった事故が想定されます。風の強い日には、風に煽られて薪ストーブが倒れてしまう恐れもあるでしょう。
また薪ストーブをテント内で使用する際は、一酸化炭素中毒への注意が必要です。必ず煙突穴が付いた薪ストーブ対応型のテントを使用してください。薪ストーブの煙が充満すると、テント内の一酸化炭素濃度が高くなり、めまいや吐き気を催す可能性があります。
薪ストーブを使用する際は、周囲に燃えやすいものを置かないことや、屋内で使用する場合はこまめな換気が大切です。
キャンプで使う薪ストーブの選び方

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キャンプで使う薪ストーブはどのような観点で選べばよいのでしょうか。薪ストーブの選び方を3つのポイントからご紹介します。
選び方
材質は主に2種類
薪ストーブはステンレス製か鉄(鋳鉄)製が主流です。ステンレス製は軽量でさびに強いのが特徴です。鉄に比べて変形しにくく、長きにわたって使えるでしょう。
汚れも落ちやすいので、手軽に使いたいキャンプ初心者におすすめといえます。ただし熱伝導率が鉄に比べて低いため、調理に時間がかかるのがデメリットです。
鉄製は熱伝導率が高いため、料理がしやすい点がメリットです。準備から片付けまですぐに終わるでしょう。ステンレス製に比べて値段が安いのも嬉しいポイントです。
しかし鉄はさびやすいため、こまめなメンテナンスが必要でしょう。重量感もあるため、持ち運びが大変なのもデメリットといえます。
大きさや重さを考慮する
サイズや重量も、選ぶ際の重要なポイントです。ソロキャンプ用やテント内で使用するために購入するなら、バックパックにも入れられる折りたたみ式がおすすめです。中には1kg程度の軽量なものもあります。
屋外で使用するなら、薪をカットせずにそのまま入れられるサイズ感だと便利です。市販の薪の長さは大体20〜50cmで、大型の方が温かくなりやすいですが、その分、薪の持ち運びが大変になることを覚えておきましょう。
テント内で使用するなら煙突が必要
薪ストーブは原則的にテント内では使用できません。しかし排気用の煙突穴を備えた薪ストーブ対応型のテントであれば、テント内でも使えます。そのためテント内で使用したい場合は、必ず薪ストーブを使用できるテントであるか否かを確認してください。
また、薪ストーブが屋内使用に対応しているタイプかどうかも必ず確認しましょう。屋内で使用できない薪ストーブをテント内で使うと、テントの生地が燃えたり、一酸化炭素中毒になったりするリスクがあります。
煙突を通す穴が備わっている専用のテントであっても、安全のためにこまめな換気を心がけましょう。
厳選!おしゃれな薪ストーブ

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数ある薪ストーブの中から、特におすすめのモデルを5つ紹介します。気になるものは、商品ページで詳細を確認してみましょう。
ホンマ製作所「黒耐熱 窓付時計型薪ストーブ」
黒の耐熱塗装により、風合いと耐熱性を高めた時計型の薪ストーブです。スモークがかったような仕上がりの塗装は高級感があります。正面の扉にはガラス窓が設置されているので、揺らぐ炎を楽しみながら暖を取れるでしょう。
天板には鍋やケトル、26〜30cmの羽釜をセットして調理することも可能です。使用するときには、別売りの煙突を取り付けましょう。
ホンマ製作所 黒耐熱 窓付時計型薪ストーブ
サイズ:40×60×40cm 重量:6.7kg ※煙突は別売り
Mt.SUMI「Woodstove AURA ver.2」
3面に大きなガラス窓があり、炎をじっくりと眺められるのが特徴です。ガラス窓が扉になっており、40cmの薪をそのまま入れられる大きさになっています。
天板は横に広く、グリッドをつけることでさらにスペースを確保できるため、調理スペースを広めに確保できます。また炎が煙突に直接抜けるのを防ぐバッフルが搭載されていることで、炎の揺らぎがゆったりとなっています。
左右の持ち手など、アウトドア用に設計されているものの、きちんと排気のできる環境を用意できれば屋内でも使用が可能です。
Mt.SUMI アウトドア薪ストーブ オーラ ver.2
サイズ:外寸(脚展開・煙突含まず)57×40×48cm 外寸(脚展開&グリッド&煙突立ち上げ含む)74.5×40×53cm 重量:(本体)20.3kg(付属品込)24.5kg
セット内容:薪ストーブ本体、φ80煙突(325mm×8本継ぎ トップ・ボトム含む)、煙突固定リング(ペグダウンにはロープ・針金などを別途ご用意ください)、グリッド×2、火かき棒、両口スパナ、六角棒スパナ、収納バッグ
キャプテンスタッグ「KAMADO(かまど)煙突ガラス窓付角型ストーブ」
長い煙突が特徴の、鉄製の薪ストーブです。40cm程度の薪であればそのまま入れられます。大型のガラス窓がついており、炎の揺らぎを楽しむことが可能です。足を広げるだけで簡単に組み立てられるため、初心者でも使いやすいでしょう。
天板には大小の五徳があり、バーベキュー用の網が付属しているので調理も可能です。重量は10kgと少々重めですが、収納バッグが付いているので持ち運びもしやすいでしょう。煙突は3段階、足は2段階で高さの調節が可能です。
キャプテンスタッグ KAMADO(かまど)煙突ガラス窓付角型ストーブ
サイズ:(ハイ)60×51×107,141.5,177cm(ロー)47×36×83,118,153cm ※高さが3段階あります 重量:10kg セット内容:本体×1、煙突×2、煙突(蓋付き)×1、角蓋×1、丸蓋(太)×1、丸蓋(小)×1、バーベキュー網×1、ジョイント脚×4、キャップ×4、ガラス窓×1、蝶ネジ×1、収納バッグ×1
テンマクデザイン「ウッドストーブサイドヴューMサイズ」
ソロからデュオキャンプにおすすめのコンパクトな薪ストーブです。炎が見えるガラス窓が左右と正面に付いています。
天板では調理も可能です。天板は使用すると歪みますが、性能には問題ありません。グリッドも付属しているので、ほかの調理器具も置きながら料理ができるでしょう。
テンマクデザイン ウッドストーブサイドヴューMサイズ
サイズ(約):57×52.6×223cm(収納サイズ)69.5×30×31cm 重量(約):本体10.32kg、収納ケース1.22kg セット内容:本体、ロストル、ダンパー付き煙突、直煙突×4、スパークアレスター、リフター、収納ケース
ANEVAY「フロンティアストーブプラス」
煙突付きでテント内でも使える1台です。煙突パーツは本体にしまえるので、収納性も抜群です。パーツを全て収納したら、本体の取っ手を持って運べるようになっています。
旧モデルから煙突やドアの見直しが行われ、燃焼効率が高まるように改良されています。天板では調理が可能で、ガラス窓を通して炎の揺らぎを楽しめるのも嬉しいポイントです。
ANEVAY フロンティア ストーブ プラス
サイズ:28×49×23cm ※脚含まず(脚サイズ)18、25cm 重量:16.5kg セット内容:本体、煙突×5、スパークアレスター×1、アッシュトレイ、窓付きドア、取り扱い説明書
まとめ
薪ストーブは薪を燃やして暖を取ることから、他の暖房器具と比べて暖かさに優れたアイテムです。天板で料理ができる一石二鳥のモデルも多く、冬のキャンプで活躍してくれるでしょう。
ただし使用中は本体が非常に熱くなっているため、やけどや火事には注意が必要です。また屋内で使用する際は必ず煙突を付けて排気をし、さらに換気を頻繁に行い一酸化炭素中毒を防止する工夫をしましょう。
薪ストーブは、鉄製かステンレス製、またサイズや重さ、煙突の有無などを比較して選ぶのがポイントです。この記事を参考に、自分に合った1台を見つけましょう。