アメリカ発のアウトドアブランド「ファイヤーサイドアウトドア」は、2年前に62cm四方の特大焚き火台「ポップアップピット」を国内で発売し、アウトドア業界人を含む多くの人を驚かせた。しかも抜群の燃焼効率も話題となり、一時は完売が続いたほどだ。
そんなファイヤーサイドアウトドアが、デザインはほぼ同じでソロキャンプ、デュオキャンプに最適な焚き火台を発売。実際に使ってみた所感を紹介しよう。
多くの人が待ち望んだ人気焚き火台の小型バージョン
今回紹介する「トレイルブレイザー」は、30cm四方のボックス型焚き火台。従来品の「ポップアップピット」が62cm四方なので、半分以下の大きさとなる。
「ポップアップピット」の特徴である抜群の燃焼効率は、「トレイルブレイザー」にも引き継がれている。
その秘密は、全面にメッシュ生地を使った火床である。下から多くの酸素を送り込む構造のため、火吹き棒を使わなくても効率的に空気を送り込める。
また、二次燃焼に迫るほどまで燃焼効率を高め、煙を燃やし尽くすことに成功している。煙の除去率は80%と非常に高い。
燃焼効率を高めているのが、火床を囲む4枚のフレーム。これがあることで煙突効果のように「下からの給気」と「上への排煙」という空気の流れが作り出される。
フレームがないと上部と下部とで温度差ができず、スムースな空気の流れが生まれにくい。このわずか約10cmのフレームが、じつに大きな役目をはたしているのだ。
次の特徴として挙げられるのが、アルミ箔に覆われたヒートシールド。ベルクロで設置する簡単なもので、火床で生じた熱が地面に伝わらないように遮断するもの。
近年販売されている焚き火台は、別売りの耐火・遮熱シートを敷くケースが多いが、ファイヤーサイドアウトドアの商品はこれが標準装備になっている。
熱を防ぐだけでなく、焚き火の際に抜け落ちる灰の受け皿の役割もあり、環境にもしっかり配慮しているのが魅力である。
組み立て方も非常に簡単
優れた機能を備えるトレイルブレイザー。スゴいのはそれだけでなく、組み立て方法ととても簡単なのだ。
組み立て方法は、まずスタンドを広げてヒートシールドをくくりつける。
次に4枚のフレームを差し込む。これも穴に入れていくだけなので力は必要ない。
最後に、メッシュ生地の火床をセットすれば完成。力を入れる箇所はひとつもなく、慣れれば子供でも扱えるほど。この簡単な設計もトレイルブレイザーの魅力なのだ!
また、付属の焼き網は穴に差し込んで固定するので、安定性は申し分なし。四方どこからでも使えるので、家族や友人を囲ってバーベキューをするのもいいだろう。
実際に焚き火台に火入れをしてみた
組み立て終わったところで、最後に実際に火入れをして焚き火をしてみた。メッシュ生地で耐久性はどうなのかと感じたが、ステンレス製で丈夫に作られているため、広葉樹も問題なく収まった。
また、薪をくべて感じたのが、薪を上へ積み上げやすいこと。これによって高さを出すことができ、広がった炎ではなく上にのぼる炎を生み出して暖房効果を得やすくなる。
また、薪を交互に組めば、空気が通る空間を生み出すこともできるので、火力も上げやすい。
火を点けてみると、すぐに薪に火が移り、見るみるうちに大きい炎と化した。立体的に薪をくべられることもあり、炎は美しい山型を演出。
火床が平らでなおかつ広いこともあり、大小たくさんの薪をくべることができた。また、火が大きくなるにつれて完全燃焼になり、煙もほぼ出なくなったことに感心。これなら冬キャンプの暖房にもひと役買いそうだ。
フレーム間の隙間は気にするべからず
個人的に気になったのが、フレーム間の隙間。フレームを差し込む順番を変えてもどうしても出てしまい、フレームが少し傾いてしまうのも心配になった。
実際に焚き火をすると、フレームが倒れることはないので安心したが、完璧に隙間を埋められないので頭の片隅にでも入れておこう。
安定した炎で焚き火をしたい人におすすめの逸品
冬キャンプは暖房器具を持ち込むほか、焚き火で暖を取る人も多いはず。ファイヤーサイドアウトドアのトレイルブレイザーなら、安定した火力と高い燃焼効率で焚き火を楽しめる。
簡単な構造で、初心者でも使えるおすすめの焚き火台。気になる人はぜひ試してみてほしい。
商品概要
ファイヤーサイドアウトドア「トレイルブレイザー」
- 価格:¥12,650
- サイズ:30×30×28cm
- 収納サイズ:10×10×35.5cm
- 重量:1.45g
- 耐荷重:20.4kg
ファイヤーサイドアウトドア 公式ページ
https://www.e-mot.co.jp/naturalspirit/firesideoutdoor.asp