キーンと冷たく、澄みきった空気の向こうには絶景が見られる季節。今、そんな冬場にキャンプする人が急増している。寒さ対策さえすれば、冬キャンってとても楽しい。暖かく過ごせる最新道具を揃えて、ソト遊びに出掛けよう!
数年前までは、11月を過ぎれば閑散としていたキャンプ場が、今や平日でも多くのキャンパーが訪れるようになった。
昨今のアウトドアブームの後押しもあるが、薪ストーブや煙突ポートが付いているテントなど、これまで使ったことのなかった新しい道具と出会えることも大きな魅力になっている。
夏場に暑さ対策するのと同様に、寒さをしのぐための道具や装備を揃え、使いこなすことに喜びを感じる人が多いようだ。そこで今回は、いま注目の冬キャン道具を紹介していく。
まずはキャンプサイトの中核となるテント(シェルター含む)やタープ。幕ものは、内部で火器を使う可能性も考えてコットンやTC素材が好ましいが、化繊でも難燃素材の煙突ポートを備えたモデルなら安心だ。
テントやシェルター内を暖かく保つ暖房器具は、なんといっても薪ストーブがいい。キャンプ用モデルは、どれもパーツ類が本体内に収納できるので持ち運びも楽ちんだ。もっと手軽に、という人は石油やガス燃料のストーブを選ぶといい。だが、テント内で使う場合はくれぐれも換気に注意しよう。
もちろん寝具も重要アイテム。寒くて眠れないのはつらいので、オーバースペックに思うぐらいの保温性の高い寝袋と、分厚いマットを用意することをお勧めする。そのほか、体が暖まる料理を作る道具や暖かく過ごせる小物類も併せて紹介する。
さぁ、身も心も暖まるスペシャルな道具を揃え、気持ちいい冬のフィールドへ繰り出そう!
※❶サイズ❷重量❸適用人数
01
ノルウェー発の
設営楽ちんドーム
ヘルスポート/バランゲルドーム8−10
直径5m近い大きなテントだが、4本のポールは同じ長さで迷うことなく直感的に設営できるのが特徴。天頂部には煙突を通す吹き流しが付き、薪ストーブを中央にセットしてゆったりくつろげる。
熱くなる煙突が直接幕体に触れないように、吹き流し部分には煙突ガードを付けると安心だ。
❶直径470㎝、1辺160㎝の8角形、高さ210㎝
❷9.36kg(ペグ含む)
❸8〜10人用
問い合わせ先:アブレイズ 045(810)1815
Tent & Tarp
テント & タープ
寒い中でのキャンプサイト作りは大変。だから極力シンプルで、設営が楽なテントやタープを選ぶのが基本だ。幕素材は結露しにくいコットンやTCが好ましい。
冬キャンデビューの極意
テント&タープ編
1 薪ストーブを使うなら煙突ポート付きを。
2 テントは閉め切らず、十分に換気するべし。
3 生火が出る暖房器具の扱いには要注意。
02
ナイロン素材ながら煙突ポート付き!
YOKA/ヨカ ティピ
煙突ポート部の生地には防炎布が使われ、面ファスナーで着脱可能。あらかじめ直径8㎝の穴が空いているが、使うストーブの煙突径に合わせて穴を広げることもできる。スカート一体方式で裾からの寒気の侵入をブロック。
❶270×270×175㎝
❷約1.8kg(本体、ポール、煙突穴パーツ込み)
❸2人用
問い合わせ先:トゥエルブトーン office@twelvetone.jp
03
Made in USAの100%コットンテント
エリスキャンバステント/ザ・プレイリー・テント 10ft
カビに強く撥水性、耐久性にも優れた特殊なサンフォージャー加工を施した高級キャンバス素材を使用。コットンならではの通気性があり、内外気温差が大きくても結露しにくいのはありがたい。そして美しい!
煙突ポートにはフラップが付き、不要時には閉めておける。幕体の外側にセットするA型フレーム仕様だから、内部にポールがなく広々としたスペース。入り口も高く立ち上げられていて出入りも楽だ。
❶フロアサイズ約302×302㎝、高さ約270㎝
❷約18kg(付属品含む)
❸3人程度
問い合わせ先:アブレイズ 045(810)1815
04
ベンチレーター充実で換気機能はバッチリ!
ogawa/ピルツ15 T/C
上部に煙突ポートが装備されたモノポールテント。天頂部はロープの操作で自在に開閉でき、両サイドのベンチレーターや下部にある窓の開閉で換気調節もしやすい。付属のグランドシートをはずしてシェルターとしても。
❶直径475㎝の8角形、高さ310㎝
❷約17.6kg(幕体+ポール)
❸8人用
問い合わせ先:キャンパルジャパン 0800-800-7120
05
グループでストーブを囲める大きなティピー型
テンティピ/サファイア 9CP
生地は熱に強いコットンとポリエステルの混紡地。大型だが、ガイドツールに従って周囲8か所をペグダウンしてポールを立てるだけで簡単に設営できる。天頂部ベンチレーターの開き具合はロープ操作でスムーズにできる。
❶直径530㎝の8角形、高さ310㎝
❷15.2kg
❸8〜10人用
問い合わせ先:ファロスインターナショナル 0551(30)9270
06
下部全周に立ち上がりがあって居住空間が広々
ニュートラルアウトドア/TCテント 4.0
通気性のいいTC素材で、薪ストーブが使えるように、別売りの煙突用アダプターを取り付けられるフラップ開閉式煙突ポートが付いている。ポールで立ち上げられた正面は高さ150㎝で出入りしやすい。
薪ストーブを使う場合は、高温になる煙突に触れても安全な、別売りのチムニーアダプターを装着する。
❶直径400㎝の10角形、高さ250㎝
❷16kg
❸5〜8人用
問い合わせ先:エイト 050-3538-0979
07
多様な張り方ができる難燃素材タープ
グリップスワニー/FIREPROOF GS タープ
素材は上のテントと同じ難燃生地。周囲と幕面中央の19か所にループが付き、現地調達の枯れ木や枯れ枝を利用して張るなど状況に応じていろいろな張り方を楽しめるのが特徴だ。別売りのポールもある。
❶300×300㎝
❷2.82kg
問い合わせ先:スワニー販売 03(3306)1411
08
開放感満点な大型スクエアタープ
テンマクデザイン/青空タープTC
燃えにくいTC素材の大型タープ。グループでわいわい楽しむなら、こんな開放感のあるタープ下で薪ストーブや焚き火で暖まりながらくつろぐのも一興だ。専用ポールは別売りで、スチール製とアルミ製がある。
天頂部には焚き火の煙をスムーズに排出するベンチレーターを装備。ロープの操作で簡単に開閉することができる。
❶490×490×H100㎝
❷6.2kg
問い合わせ先:カンセキWILD-1 028(651)0570
安全に薪ストーブが使える煙突ポートを増設!
どうしても手持ちのタープなどで薪ストーブを使いたいなら、煙突ポートを増設するという手がある。幕体にフラッシングキットを付けて、煙突の熱から幕体を守るプロテクターを併用すれば、薪ストーブも安心して使える。とはいえ、取り付ける幕体は燃えにくいTCやコットン製が好ましい。ポートを使わないときは、付属プレートで蓋をすれば雨漏りの心配もない。ただし、一般的なテントは原則として火気厳禁であることをお忘れなく!
09
テンマクデザイン/フラッシングキット
問い合わせ先:カンセキWILD-1 028(651)0570
10
テンマクデザイン/ウッドストーブSML兼用オプション プロテクター
問い合わせ先:カンセキWILD-1 028(651)0570
11
ヘッドクリアランス抜群なサウナテント
サヴォッタ/サウナテント ヒイシ 4
6本のサイドポールと、1本のセンターポールで簡単に設営できる。普通のテントとしても使えるが、別売りの薪ストーブをセットすればサウナに早変わり。4人まで収容可能なサイズで、背負って運べる収納ケース付き。
サウナとして使うには別売りのテントストーブ、ストーンラックが必要。ベンチもあると便利。
❶200×250×H140㎝
❷8.7kg
問い合わせ先:アンプラージュインターナショナル https://upioutdoor.com/
12
大きな窓付きで外の景色も満喫!
モビバ/モバイルサウナ MB10A
テントはシンプルなクロスドーム型でセットアップがとっても簡単。付属の専用ストーブに、ファイヤーサイドオリジナルのサウナストーンを使うと、きめ細かなロウリュ(蒸気)を味わえる。
ファイヤーサイドオリジナルのひしゃく。側面の3つの穴から水をかけるとジュワッと勢い良く蒸気が立ち上る。
ドアは開けて手を放すと自動的に閉まる。テントから飛び出して水辺に向かうときもドアの開け閉めに手間取ることがない。
薪ストーブ設置場所の背面側下部には、開閉パネルのないメッシュの小窓付き。強制的に常時換気する仕組みだ。
❶199×199×H195㎝
❷テント7.6kg、ストーブ16.8kg
問い合わせ先:ファイヤーサイド https://www.firesidestove.com
(BE-PAL 2022年1月号より)