メスティンで気軽に本格麻婆豆腐を作ってみよう
キャンプの定番料理と聞かれて、中華料理を挙げる人はあまりいないのではないでしょうか。中華料理はおいしいのですが、油を多く使ったり、材料が多かったりと、アウトドアで作るとなれば手間がかかるのが難点です。
しかし、アウトドアで食べる中華料理は非常に美味。空気が綺麗な場所なら、中華ならではの香りや辛みがしっかり感じられ、普段は味わえないおいしさが楽しめます。
そこで今回は、アウトドアの定番ギア、メスティンで作れる麻婆豆腐のレシピをご紹介します。ぜひあなたのキャンプに、中華料理を加えるきっかけにしてみてください。
材料(1人前、1合サイズのメスティンで作る場合)
<具材>
豚ひき肉 70g
豆腐(絹、木綿どちらでもよい) 1/2丁
白ネギ お好み
ニンニク 1かけ
<調味料>
油 大さじ1
甜麵醬(テンメンジャン) 大さじ1/2
豆板醬(トウバンジャン) 小さじ1
豆鼓醬(トウチジャン) 小さじ1/2
しょうゆ 小さじ1
ウェイパー 小さじ1
中華スープ用の水 90ml
ラー油 大さじ1/2
お酢 数滴
豆腐を茹でる水 200ml
<以下はお好みで>
山椒、もしくは(ホアジャオ) 好きなだけ
水溶き片栗粉 片栗粉大さじ1:水大さじ2
作り方
作り方を解説していきますが、実際にこのレシピを試す前に、使用するメスティンのサイズと「何人前つくりたいか?」を確認しておいてください。
今回使用するメスティンは1合用のスモールタイプですが、これは1人前のレシピを調理するのに最適なサイズとなっています。逆にいえば、分量を増やすと材料がメスティンに入りきらず、調理がうまくできません。
2人前以上作りたい場合は、メスティンのサイズも変えるよう工夫してください。
手順1:豆腐を下茹でする
まずは、豆腐を包丁で賽(さい)の目に切って、メスティンで茹でます。こうすると豆腐から余計な水分が抜けでて、麻婆ソースが染みこみやすくなります。また、豆腐が崩れにくくなるメリットも。
沸騰したお湯で1分ほど茹でたら、お湯を捨て、豆腐はメスティンのふたに避難させましょう。また、下茹での間に、この後使うニンニクと白ネギをみじん切りしておくと、効率が良いです。
なお、下茹でが面倒だったりお湯を捨てたりできない方は、この手順を省略してもかまいません。
手順2:ニンニクとひき肉を炒める
水気をしっかり拭きとったメスティンに油大さじ1を入れ、みじん切りしたニンニクと豚ひき肉70gを炒めます。
この時、箸かヘラでひき肉をほぐしながら炒めるようにしてください。
手順3:醬を加えてさらに炒める
ひき肉に火が通ってきたら、甜麵醬、豆板醬、豆鼓醬を加え、さらに炒めます。ひき肉に調味料の色をしっかりなじませるイメージで、全体を混ぜるように炒めましょう。
この工程でひき肉に3種類の醬(ジャン)の味をいかに染みこませられるかが、この麻婆豆腐のポイントです。
なお、調味料はあらかじめ計測しておき、同じ容器にまとめておくと手間が省けるのでおすすめです。
手順4:中華スープと豆腐を加えて煮込む
次に、水90ml、ウェイパー小さじ1、しょうゆ小さじ1を容器で混ぜて、簡単な中華スープを作ります。これと白ネギをメスティンに入れ、沸騰させます。中華スープもあらかじめ容器にまとめておくと、調理中に手間取りませんよ。
このように、ひき肉の油が表面に浮いてくれば順調な証拠です。スープが沸騰したら、メスティンのふたによけておいた豆腐とラー油大さじ1/2を入れ、煮込みます。
手順5:酢を数滴たらして、仕上げ
豆腐をしっかり煮込んだら、あとは隠し味に酢をほんの数滴たらしましょう。
「麻婆豆腐にお酢?」と思われるかもしれませんが、この酢が麻婆豆腐の味を引き締めてくれるのです。
もし、トロッとした食感が好みなら、水溶き片栗粉をここで入れるとよいでしょう。おすすめの比率は、片栗粉大さじ1に対し、水大さじ2です。
仕上げに、山椒を好きなだけかければ完成です。
3種類の醤が複雑に絡みあったコクと辛みを、ぜひ冷めないうちにお楽しみください。
キャンプ飯のレパートリーに中華料理を!
日本人には非常になじみ深い中華料理。その定番メニューである麻婆豆腐ですが、キャンプ飯では定番と言いがたいのが現状です。
しかし、アウトドアで簡単においしく作れる中華料理も少なくありません。とくに、今回ご紹介した麻婆豆腐はメスティンで作れるので、ソロキャンでも気軽に試せるメニューです。
寒い冬も熱い夏も、おいしく食べられる麻婆豆腐。メスティンをお持ちの方はぜひ試してみて、キャンプに中華料理を取り入れてみてください。