湯気までおいしい『ゆず香る~冬野菜とひよこ豆のオイル蒸し』
蒸し料理にはふたを開ける瞬間の楽しみがあります。ゆずの香りと野菜のうま味を含んだ水蒸気が格別においしい一品です。
年末から年始にかけてごちそう続きのお正月休みから日常に戻り、そろそろカラダに疲れが溜まってくるころでもあります。そんなときには、カラダにもお腹にも優しい温かな食事を心掛け、自分を労わってあげましょう。
冬に美味しい”白い”野菜を厳選
冬に旬を迎える野菜は、厳しい寒さに耐えうるよう細胞に糖を蓄えています。冬野菜が甘く感じるのはこのためです。ほかにもこの時季の野菜には、免疫力を上げる効果や血行を促進する働き、抗菌作用があるなど、私たち人間にもたくさんの恩恵があります。なかでも冬に美味しい時季を迎えた白い野菜を厳選して栄養がたっぷりのカラダも温まる蒸し料理を紹介します。
【ゆず香る~冬野菜とひよこ豆のオイル蒸しのレシピ】
【材料 2人分】
- 白菜 1/8個分
- カブ 小3~4個
- カリフラワー 1/4個
- 長ネギ(泥ねぎなど太めのもの) 1本
- れんこん 1節
- セロリ 1/2本
- ひよこ豆(大豆など好みの豆) 適量
- ゆず 1個
- オリーブオイル 大さじ1程度
- 自然塩 適量
<下準備>
- 白菜は食べやすい大きさにカットします。
- カブは茎の部分を長めに残し、皮をむきます。
- カリフラワーは大きめの房に分けます。
- 長ネギは、5~6cmくらいに切り分けます。
- れんこんは皮をむき、1cm厚にカットします。
- ゆずは1/2個分の皮を千切りにし、半分にカットして種を取り除きます。
<作り方>
(1)鍋に野菜とひよこ豆をバランスよく並べます。
メスティンを使う場合は、こちらの作り方を参考にしてください。
(2)(1)の鍋に水100mlを入れ、塩をそれぞれにひとつまみ、大さじ1のオリーブオイルを回しかけ、ゆずの皮を散らして蓋をします。
蓋がぽこぽこと沸騰してきたら火を弱めて、野菜が柔らかくなるまで蒸します。時間にしてだいたい15分程度を目安に。
<おすすめの食べ方>
- ゆずを軽く絞って、塩とオリーブオイルを数滴かけて。
- 味噌をちょこっとつけて。
- 野菜から出たおいしい出汁にしょうゆを少し垂らしたところにゆずを絞って。
ほかにも、お気に入りのドレッシングをかけるなど、お好みで。
豆の種類も好みのもので
今回は、ひよこ豆を使ったレシピを紹介しました。ひよこ豆はホクホクとした食感がおいしい、炭水化物が多めのお豆です。豆を大豆に変えれば、植物性タンパク質多めの食事になります。いろんな豆を用途に合わせて使ってみるのもおすすめです。
タジン鍋のよくできたしくみ「巡り」
タジン鍋に材料と少量の水を入れ、蓋をして火にかけます。火加減は弱火でじっくりが基本です。しばらくすると鍋と蓋の間の淵に水が溜まってきます。これは無水鍋と同じ作用で、鍋の中は密閉された状態で、蒸気で満ちています。このうま味をたっぷり含んだ蒸気は、タジン鍋の特徴である尖がった蓋のてっぺんで一旦冷やされて、再び鍋の中へ戻るという”巡り”を繰り返しています。
タジン鍋の中では、素材から出た水分を循環して調理されています。素材から出たうまみたっぷりの出汁も残さずいただくことを、くれぐれもお忘れなく。