低山を歩いてバーナーで料理やおいしいコーヒーを飲むのが好き、ソロキャンプでの調理はバーナーを使ったり、焚き火台の上に乗せて煮炊きをするのが好き。そういう方が主に使っているクッカーは、吊るし機能はなく、軽量コンパクトなものが多いと思います。
でも、時には「クッカーを吊るして焚き火でお湯を沸かしたり、おでんを食べたり熱燗したい!」ということはないですか?そのためにわざわざ吊るしができる鍋を購入するのももったいなあ…と思ったら、これから紹介する技がオススメです。今回は、1.5L程度までのソロクッカーを簡単に吊るし式のクッカーに改造できるアタッチメントの作り方を紹介します。
材料
用意するのは、4つだけです。
(1)ステンレスワイヤー 0.5〜0.54mm ※長さは後で調整するが、おおよそ50cmあればOK。
(2)ワイヤースリーブ ※ワイヤーの直径に合ったものを選ぶ。
(3)ガチャック(連射式クリップ)用ガチャ玉
(4)ガチャック本体
ワイヤースリーブ
ワイヤースリーブは、ワイヤーを通して輪にしたらこれを潰して留める金具。ワイヤーの太さと合わせないと金具からワイヤーが抜けてしまうので注意が必要。
ガチャ玉
ガチャックは、金属製のクリップ(3)を本体(4)を使って書類をとめるための文房具。クリップには小、中、大、厚物用などの種類があり、ソロクッカーには、容量に合わせて中か厚物のサイズが使いやすい。
※ガチャ玉は、もともと文房具で調理器具ではありません。それをご理解のうえ使用してください。
今回使用したクッカー
今回使用したクッカーはこちら。山もキャンプもあちこちに持って行っている相棒のひとつ。アルミ製のソロクッカー(容量1.5L)で、素材に厚みがあるのでガチャ玉は厚物用を使用。
道具 / 消耗品
使用する道具は、2つだけです。
・ペンチ(写真上)
・万能ハサミ(写真下)
※ワイヤー専用のハサミがベストですが、多用途という意味では他にも使えるため今回のワイヤーの太さの場合はこちらがオススメ。
つくりかた
作り方はとっても簡単ですが、D.I.Yが苦手な方でも挑戦しやすいようになるべく細かく紹介していきます。もちろん、もっとこうした方が作りやすい!などあるかたは自由につくってみてください。
1:ワイヤー片側の製作(その1)
ワイヤーを写真の様にワイヤースリーブに通して輪をつくる。ワイヤーの端は5mm以上出すようにして、通した後にワイヤーの輪を軽く閉じておおよそ3.5cm以上の長さになるように調整をする。
2:ワイヤー片側の製作(その2)
長さが決まったら、ペンチでワイヤースリーブの片側を軽く潰して仮留めをする。そのあとワイヤースリーブ全体をしっかりと潰して固定をして仕上げる。固定後は、一度強く引っ張ってみて輪の強度の確認をしておく。
3: ワイヤーの長さを確定させてカットする
片側ができたところで一度クッカーにワイヤーを合わせてみて、吊した状態を想像しながらワイヤーの長さを決める。この時に、ワイヤーの反対側にも輪をつくることを忘れないように注意。長さが決まったら万能バサミでカットする。
4: ワイヤーの反対側を加工する
工程1、2と同様に、はじめに作った輪と同じくらいの大きさの輪になるように気をつけながら作業をすすめる。もしも末端が長くなりすぎた場合は、写真の様にワイヤーをカットしておく。これでワイヤーのパーツは完成。
ワイヤーパーツをクッカーにとりつける
完成させたワイヤーパーツの取り付け方は次の2工程です。
(1) ガチャック本体にワイヤーの端の輪を引っかける
(2) ガチャック本体をクッカーの縁に合わせてガチャ玉をはめる
片側を取り付けたら、吊したバランスをみながら反対側も同様に留めたら完成!ワイヤーパーツを外すときは、ワイヤーを強く引っ張ればガチャ玉ごと外れてくれる。使用しすぎてガチャ玉が閉じる力が弱くなったら、新しい物に変えて使用する。
手持ちのアイテムも、一工夫することでもう一役になってくれる相棒に進化します。みなさんもいろいろ挑戦してみてください。