ウルトラライトな素材を使った財布
登山のスタイルのひとつ “ウルトラライト” (略=UL)をご存知だろうか?これは山へ登る際の装備をなるべく少なく軽くする行為、または軽量化されたアイテムのことを指す用語だ。
装備が軽くなることで身体への負担を減らせるメリットがあるが、元々は標高のある山や険しい登山に向けたニッチな文化だった。ところが近年、アウトドアや山登りが人気を博していることから、今までにない製品がたくさん生まれ、とても身近なものとなっている。
ウルトラライト製品の特徴として、ザックや小物入れなどの布製品には強く軽い生地が好まれる。これらの生地を応用したミニマルな財布、「ifyouhave(イフユウハブ)」の「Wallet2」を紹介する。
アウトドアガレージブランドが作る軽量アイテム
「ifyouhave」 はアウトドアのガレージブランドで、登山から日常まで活躍してくれるアウトドアギアを製作している。”more with less” (「少ないもので豊かに」の意)をコンセプトに、バックパックやナップサック、クッカーなど軽量で使い勝手に富んだ製品がラインナップしている。
布製の製品には、「X-PAC」と呼ばれるレース用ヨットの帆などに使用される特殊な生地を使用。これはアメリカで開発された特殊素材で、引き裂きや摩耗強度が高く、また軽量で防水性能があるためアウトドア製品でも見かけることが増えている。
同ブランドが発売する「Wallet2」は、この「X-PAC」を用いた軽量かつシンプルな財布だ。実をいえば筆者は、この製品を3年以上愛用しており、汚れも目立ってきた買い替えのタイミングでこの記事を執筆している。以前は 「X-Pac/ VX07」製のものを使っていたが、今回は「X-Pac/LiteSkin LS21」製のものを購入した。
財布に求める機能
あくまで人それぞれだが、電子決済がどこでも利用できるようになったこの数年、財布に求める価値や機能が変化しているように思う。個人的にもスマートウォッチの登場で、財布を使う機会がめっきり減ってしまったが、免許証やクレジットカード、小銭などは持ち歩く必要があり、とにかく小さく最低限の財布を求めていた。「お札、小銭、カードが数枚入れば十分」、そんなイメージにピッタリだったのがこの「Wallet2」だ。
公式ウェブサイトには、下記のように記載されている。
- 日本円・米ドル・ユーロの紙幣に対応するサイズのお札入れ
- カードが5枚収納可能なカードホルダーが2箇所
- ジッパータイプのコインポケットが備わっている
まさに上記の通りの機能しか用意されていないが、シンプルだからこそその使用感が際立つ。小さいゆえに手のひらのなかで扱いやすく、お札入れやカードホルダーも取り出しに不便さはない。コインポケットはジッパーを開けて縦に押さえてやると口が広がって中が確認しやすい。
コンセプト通りとても薄い作りになっているが、これはこれで手に馴染むから不思議だ。
3年ハードに使い続けたが大きな破れはなし
また耐久性については「さすがの出来」とお伝えしたい。財布は普段左後ろのポケットにしまい、そのまま自転車で長距離を走ったり、ときにはスケートボードで転ぶなど激しい動きを共にしている。こんな使い方のためか、過去に使った財布はたいていが1年でボロボロになっていた。
X-Pac/ VX07製のものは、3年間の酷使で色こそかなりくすんでしまっているが、生地のほつれや破れはほんの少ししか見当たらなかった。角の部分や何かに引っ掛けたであろう箇所に破れが見られるが、そこからさらに裂けたりすることもなかったようだ。
X-Pac/ VX07は、アウトドア製品でよく用いられる「コーデュラ」の倍の耐摩耗性を誇っているのだが、それも伊達ではない。
なお、今回購入したX-Pac/LiteSkin LS21は、さらにその4倍の耐摩耗性があるというから、今後の使用感に期待をしたい。
アウトドアと日常の兼用にオススメ
もちろんコンパクトであるがゆえ、身に着ける場面以外でも、小さなポーチに入れたりアウトドアのアクティビティでも活躍してくれること間違いなしだ。とにかくコンパクトで必要最低限の機能と、長年の使用に耐えうる強度を兼ね揃えた「Wallet2」。日常生活からアウトドアでのアクティビティまで兼用をされる方に強くオススメしたい。
商品概要
●「ifyouhave / Wallet2(VX07)」
サイズ: W87 × H96mm(二つ折り時)
重量:14g
価格:4,400円
●「ifyouhave / Wallet2(LS21 Black Heather)」
サイズ: W87 × H96mm(二つ折り時)
重量:16g
価格:4,950円
Instagramアカウント:@ifyouhave