■クーガーダムの近くにある温泉
ベルナップ温泉を出て、マッケンジー河沿いに車を西に走らせ、続いては「アメイジング」な温泉のあるクーガーダムへ。クーガーダムの近く、という情報まではわかっていたのですが、その先の細かいことまで調べられなかったので、とりあえずクーガーダムに車を置いて、そこから温泉を探して歩いてみました。行けども行けども、温泉の気配すら感じない。方向があっているのかどうか、それすらわからない。しかも道路を子連れで歩いているので、様々な車が、少しスピードを緩めて、心配そうな顔でこちらをうかがっていきます。
とうとう1台の車が私たちの横に止まり、「大丈夫?」と声をかけられました。運転していたのは若い男性。テントや寝袋を積んで、これからキャンプに向かうようです。「温泉を探しているの」と答えたら、「それはダムのもっと奥、車であと10分はかかるよ。」とのこと。「そっち方面に行くから、乗っけて行こうか?小さい子どもがいるし…」と親切な申し出をいただきつつ、「車は近くにあるから大丈夫、ありがとう」と伝え、山道を引き返し、やっとのことで車に戻り、青年の助言通り、温泉の入り口を発見したのでした。
改めて駐車場に車を置いて、森の中の気持ちのいいトレッキングコースを進むこと15分。小さな東屋と、湯気が立ち込める川の流れを発見。どうやら温泉が湧きだして、川となって流れているようです。川の流れをせき止めるように、4段の湯船が作られ、数人の先客たちが、お湯を楽しんでいました。
案の定、上から順にお湯の温度が異なるように作られています。一番上は42℃以上。次に40℃、38℃と続き、一番下は36℃前後の不感温度。自分の好みの温度を楽しめるようになっています。息子ハルは早速水着に着替え、ひとつづつお湯の温度を確認して、下から3番目の湯船に落ち着きました。
森の中で川のせせらぎとともに入浴する、秘湯体験。よっぽどのお湯好きしか訪れないようで、中でも子どもは珍しかったのでしょう。息子ハルはいろんな方に声をかけられていましたが、英語がわからないのですべてを完全に無視して、お湯を楽しむことに専念していました。